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年俸・・・?
Bokkemonの回答
- Bokkemon
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「年俸」というのは、「その年に期待する仕事・成果に対して予め年間の報酬額を決めておく」というものです。つまり、仕事の内容や求める結果に応じた査定を踏まえて、賃金水準を決定するものですから、「職務に応じた給与体系」だと言えると思います。 まだまだ多くの企業は「月給制」でしょうが、これは「1ヶ月間の労務提供に対して報酬を支払う」というもので、成果や要求ではなく、「経営者の指揮下で労務を提供すること」に対する報酬です。 職務給体系の場合、確かに若年であっても仕事の出来栄えや経営者の要求への対応能力如何で高水準の報酬を得ることができます。しかし、報酬の根拠としてきた職務が陳腐化することもありえますので、その場合には過酷な運命が待っているかもしれません。 また、職務に応じた給与の考え方であれば、他の職務・他の職種への転換は考え難いことになるものと思いますので、労働力としての融通性は狭くなり、事業展開次第では仕事そのものが無くなる可能性もありえます。 我が国の雇用慣行は#3の方が言われるように、終身雇用がベースでしたが、終身(定年まで)の雇用を確保するには、人材の融通性が無いと、雇用の維持が困難です。「この営業所は閉鎖するので、明日からは工場で勤務してくれ」といった人事異動権があるから、雇用が確保できるのですから、職種転換ができない人材を抱えるということは、終身雇用をやめて「必要な期間、必要なスキルのある労働力が、必要な量あればいい」と考えることになります。 また、労働慣行では住宅手当や家族手当といった、生活補助手当を支給されている例が少なくありませんが、これも終身雇用が前提ですので、職務給として考えるのであれば「その分は報酬の中で自己負担だ」ということになるものと思います。なぜなら、家庭環境がどうであるかは職務や成果の価値とは無関係だからです。 雇用の流動化が進んで5年程度での転職が当たり前になり、採用における年齢制限も無くなって中途採用が主流になれば、このような「年俸制」の方が転職しやすいかもしれません。ただ、そうなるとどこでも即戦力を求めることになるでしょうから、新卒採用は厳しくなります。単に「大学卒業」だけでは不十分で、何らかの実践的な技能を身に付けないと職に就けないことになるかもしれません(既に、それに近い状況はチラホラと見えます)。 大学が人材育成をしてこなかった(遊んでいても卒業できた)ために、企業が新卒者に「社会人教育」のようなことをしてきていたのですが、企業が「そんなことは学生時代に済ませておけ」と考えるようになれば、(少子化による大学間競争もあって)大学が卒業者の就職率を高めようとするでしょうし、セカンドスクールも今よりも更に当たり前の存在になっていくでしょう。 「昇給」という考え方は「年俸」には馴染みません。強いて言うのなら「賃金改訂」でしょう。上がることも下がることもありうるからです。これは「年1回」の企業もあれば、稀ではありますが年2回の企業もあります。 「賞与」とは「業績に応じた報酬」「賃金の後払い」「経営者による恩典」という意味が混在していると言われますが、多くの会社では当然の存在になっていますし、社会的にも認知されています(ローンの賞与返済がある位です)。法的には、「臨時に支払われる賃金」といわれ、業績が良ければ多く、悪ければ少なくと、労務費の調整弁的な役割を果たしており、金額も支給回ごとに異なります。企業によっては年2回ではなく、3回・4回という例もあります(その場合は、1回あたりの支給額が少ないとは思います)。 冒頭の年俸との絡みですが、賞与まで含んだ年間の報酬を決めてしまうことを「確定年俸制」といい、賞与を除く月額払い部分だけを決めることを「業績年俸制」と呼ぶことがあります。
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