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読点の付け方・打ち方について

kine-oreの回答

  • kine-ore
  • ベストアンサー率54% (808/1481)
回答No.9

#8です。 > 名著として広く知られる『日本語の作文技術』の記述も、文法に詳しいかたが見ると不備があるということですかね。  : 「不備がある」といったニュアンスとは次元が異なります。 そもそも、「数式を使わない物理学」とか「音符が読めなくても歌える音楽」といったノリで、「文法を知らない人にも分かりやすい句読法」といったハウツーもの狙いのイメージです。 ですから、小難しくて役に立つとは思えない国文法らしきものなしで、明解な文章の作成が叶うのだという期待を抱く人たちにはとても有り難いガイドだと思います。 ただ、そのためにかなりのデフォルメや割愛が成されているという側面を忘れないでおきたいものです。 例えば、質問者ご自身が「この文部省の試案は同書のなかで執拗なまでに批判され、なんの論理性もないことにされていることはご存じでしょうか。」とばかり、断固思い込んでいらっしゃる箇所についても、結局は誤りとしての批判ではなく余計な項目が多すぎて煩雑であり、ために肝心な点を分かり難くさせている──だから二大原則を基本にして「いいかげんなテン」「ならぬテン」「余分なテン」を撲滅しよう、「わかりやすい(論理的な)文章」を目指そうという程度の相違でしかないとみることもできます。 そもそも、実にこの「試案」の意図そのものでもあることはその「付記」からも窺えます。 「この項(「テン(をうつ)」)の趣旨は、テンをはさんだ語句を飛ばして読んでみても。一応、文脈が通るやうにうつのである。これがテンの打ち方におけるもっとも重要な、一ばん多く使はれる原則であって、この原則の範囲内で、それぞれの文に従ひ適当に調整するのである」、「くぎり符号の適用は一種の修辞でもあるから、文の論理的なすじみちを乱さない範囲内で自由に加減し、…。なほ、読者の年齢や知識の程度に応じて、その適用には手心を加へるべきである。」と、その参考資料を目指したことを伝えています。 参考資料として、想定される様々な文書のあり方や読み手側の事情を考慮し条件を網羅しようと意図している「試案」と、御座なりにされがちだった語順と読点に問題を絞って読み手に分かりやすい作文技術を先鋭にしようと挑んだ本多勝一との、それぞれの置かれたスタンスの異なりでしかないものと見てとれます。 細かい事ですが、本多勝一が引用したこの「試案」では、「(4)の[参照一]」が原本では本則の「マル」なのに、勝手に「テン」と誤読しています(106頁)。それは同書の後の「実戦・日本語の作文技術」でも訂正はなされていません(39頁)。 何より、百冊もの「参考にした本」を列挙するやり方はいただけません。 このうちの一冊「悪文」だけでも実に多くの示唆に富んだ記述がありますし、ほかのものも大いに学べる著作が揃っているようですが、それが殆ど反映しておらず、紹介されている三上章にしても、学習や引用ではなく「私なりの補足をしながらの解説をしてみよう」と述べていますが、そのおかげでむしろ三上章自身の切れのいい構文論がネグレクトされてしまっているきらいさえ覚えます。 それもこれも「できることなら、文法のことになど私はふれたくなかった。そんなことはさまざまな仮説でしのぎを削る学者にまかせておけばいい。」というスタンスのせいで百冊もの文献の成果が凍結されてしまったものでしょうか。 実際の所、かくも国文法がきらいな本多が、「これまでも名が出てきた三上章という文法家(といっても、最初からの国語学者ではなく、もともと理科系だったが、中年から文法を研究しはじめた人)」とサラッと語っているのも如何にも残念です。 若くして哲学を志した三上章は、まず数学を学ぶため東京大学工学部建築科に入学、卒業後は数学教師の職にありながら哲学書を渉猟していた生粋の理系理論派ですが、アラフォーに至って国語学と言語学の調和を目指し、その国語文法の理論化に大きく貢献した一大傑物と称えるべきお人なのですが、文法が嫌いな彼にとってはその程度の扱いなのでしょう。 参考:「高校生のみなさんへ」青山学園大学文学部日本文学科 http://www.cl.aoyama.ac.jp/japanese/highschool/guide/2010_10.html

1311tobi
質問者

お礼

 申し訳ない。  回答は、本題に絞ってもう少し平易にお願いできませんか。  本多勝一氏の執筆姿勢全般は、「読点の付け方・打ち方」と〝直接は〟関係が薄いと思います。  三上章氏の話も、「読点の付け方・打ち方」には関係ないと思います。 >それぞれの置かれたスタンスの異なりでしかないものと見てとれます。  当方にはそうは読めません。もしそうなら、本多氏も別の書き方をしたはずです。ただ、この解釈の相違は本題に関係ないと思うのでこれ以上書く気はありません。 >細かい事ですが、本多勝一が引用したこの「試案」では、「(4)の[参照一]」が原本では本則の「マル」なのに、勝手に「テン」と誤読しています(106頁)。それは同書の後の「実戦・日本語の作文技術」でも訂正はなされていません(39頁)。  これは「この真心が天に通じ、人の心をも動かしたのであろう」のあとの句点と読点の話ですね。貴重なご指摘ありがとうございます。

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