一次元の箱モデルと不確定性原理についての質問

このQ&Aのポイント
  • 一次元の箱モデルにおける粒子のエネルギー処理と不確定性原理の関係についての質問です。
  • 境界点を含む箱の外側のポテンシャルが変化した場合、粒子の運動やエネルギー処理にどのような影響があるかについての質問です。
  • 三次元の箱モデルにおける粒子のエネルギー処理について、異なる形状の箱の場合の比較についての質問です。
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箱モデルと不確定性原理についての質問

一次元の箱モデルを考えます。 粒子の質量はm 0=<x<=a この条件によってエネルギー固有値Eと規格化された波動関数Ψが求まります。 E=n^2*h^2/(8*m*a^2) Ψ=√(2/a)sin((nπ/a)x) (1)n=1のときのエネルギー准位について、粒子の運動量pと位置xがおおよその近似で 不確定性関係を満たすことを示せ。 (2)境界点を含む箱の外側におけるポテンシャルが一定の有限値に変わると(箱の内部はU=0), 粒子の運動やエネルギー准位はどのように変化すると予想されるか (3)三次元の箱に閉じ込められた粒子のエネルギー准位を求め、箱の稜の長さがすべて異なる直方体の場合と、すべての稜の長さが等しい立方体の場合を比較したとき、本質的に大きく異なる点は何か 実は4問ありましたが、もともとの(1)はエネルギー固有値Eと規格化された波動関数Ψを求めよという問題で自力で解けました。 で、今書いてある(1)からどうやってやっていけばいいかわからなくなりました。 p=h/(2a)まで求まって、これにxをかけるとp*x=(h/2)(x/a)<h/2という不確定性原理と正反対な結果に なってしまいました。 (2)はトンネル効果が起こるだろうと思います。粒子の運動は箱の外まで広がるだろうと思いますが、 エネルギー准位はどう変化しますか。 (3)はまったく打つ手がありません。一次元のものしか習ったことがないので... では、ご指導をよろしくお願いします!

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回答No.1

(1) griffithxzbさんの不確定性関係の理解が少し曖昧なので,まずはそれを正確に理解した方がよいと思います. ある量子状態で物理量 O の期待値を <O> と表す事にすると,  Δx = √( <x^2> - <x>^2 ), ---(A)  Δp = √( <p^2> - <p>^2 ), ---(B) と期待値の分散を定義したときに,不確定性関係は  Δx Δp ≧ h/(4π) ---(C) となります. 今 n=1 の状態 ψ(x) = √(2/a) sin(πx/a) に対して,式(A), (B) に出てくる期待値は,  <x> = ∫[x=0, a] ψ(x)・x・ψ(x) dx  <x^2> = ∫[x=0, a] ψ(x)・x^2・ψ(x) dx  <p> = ∫[x=0, a] ψ(x)・( h/(2πi)・(∂/∂x) )・ψ(x) dx  <p^2> = ∫[x=0, a] ψ(x)・( h/(2πi)・(∂/∂x) )^2・ψ(x) dx を地道に計算すれば分かります.それぞれ計算すると  <x> = a/2  <x^2> = a^2( 1/3 - 1/(2π^2) )  <p> = 0  <p^2> = h^2/(4a^2) となります(確かめてください).ですから,式(A), (B)に代入して  Δx Δp = (h/2π) √( π^2/12 - 1/2) ≒ 1.135 (h/4π) となり,ほぼ( C)に近い結果が得られます. (2)おっしゃる通り,粒子は箱の外までしみ出していきます.そうすると,エネルギー順位に次のような変化がおきます. (i) 箱の高さVより小さなエネルギー Eを持つ状態,例えば n=1の状態(sin波)を考えると,波動関数が箱の外にしみ出す事ができるため,端で0でなくても良くなりますから,よりなだらかな波動関数になり,固有エネルギーは低下します. (ii) V より大きなエネルギーEを持つ状態は,もはや箱に束縛されなくなり,xが無限に遠いところでも波動関数は振幅を持つ状態(散乱状態)になり,エネルギー準位が連続的になります. (3) 考え方は1次元の時と全く一緒で,シュレーディンガー方程式  - ( h^2/(8π^2 m) )( (∂/∂x)^2 + (∂/∂y)^2 + (∂/∂z)^2 ) ψ(x, y, z) = E ψ(x, y, z) を,固定端の条件の下でとき,固有エネルギーを求めます.答えは,単純に1次元での答えをかけ算した形  ψ(x,y,z) = √(2/a) sin( lπx/a)・√(2/b) sin( mπy/b)・√(2/c) sin( nπz/c)  E = h^2/(8*m)*(l^2/a^2 + m^2/b^2 + n^2/c^2)  l, m, n = 1, 2, 3, … となります(この辺は教科書を参照するのが良いと思います).ここで a, b, c は箱の各辺の長さです. a=b=cのときとそうでないときの大きな違いは,最低エネルギーを持つ状態の数(縮退度)です. それぞれの場合で,E が最も小さくなる l, m, n の数を数えてみてください.

griffithxzb
質問者

お礼

とても丁寧なご解答をいただき、ありがとうございます! よくわかりました! 本当にありがとうございます!

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