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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:同郷と一語なのに、同じ家と二語で言うのは?)

日本語の文法での「同郷」と「同じ家」の表現はなぜ異なるのか?

Tastenkasten_の回答

回答No.9

続きです。 >ただ、何か文法というか、規則性がないと、外国人は困るのです。 なぜそう思われるのか、そのきっかけはわかりませんが、それは誤解だと思います。私はヨーロッパ生活が長かったので、西洋人が何ごとも論理で考え、規則性を見い出そうとし、言語化による記述を徹底し、頭で理解しなければ気が済まない、という習性であることは重々承知しています。しかし、言語というのは、自然的に発生し、何千年もの間に様々な原因で、決して論理的とは言えない変遷を経た結果としてそこにあり、先に規則や文法を考えてから作ったものではありません。文法は、あとからなんとかつじつまの合う理論を考え出そうという試みに過ぎません。それは何語でも同じです。gutefrageの質問者のように、「規則性を知りたい」という欲求は、日本、西洋に関係なく、語学の初心者の多くが持つものです。日本のQ&Aにしても、ドイツ語を始めてしばらくたった人が、名詞の性を覚えるのが面倒だとか、なぜこういう語順になるのかわからない、冠詞の付け方がわからない、といった問題に直面すると、「文法的な説明をお願いします」という投稿をしてきます。子供のころから何十年もかけて自然に習得する母語とは違い、一定の年齢に達したあとに学習を始める外国語の場合は、限られた期間にある程度上達しなければなりませんから、学習の効率化という意味でも、法則があるならそれを知りたいと思うのが人情でしょう。私も随分回答してきましたが、基本的なことならその辺の文法書の引き写しでも事足りますが、少し難しいことになると、複数のドイツの文法書を見ても、すんなりわかる解説が見つからない場合もよくあります。私自身は長年の経験で、どの言い方が正しいかという判断が感覚的にできるので、文法的説明を確認するということはそれほどしないのですが、他人から改めて説明を求められると困りますね。 しかし、言語がどういうものかをよく理解している人ならば、西洋人であっても規則や文法の限界は知っているのが当たり前です。私が時々拾い読みをする書物に、Wolf Schneiderという人が書いた『Deutsch für Profis(プロのためのドイツ語)』というものがあります。これは、ジャーナリストを目指す人を対象に、良いドイツ語の書き方を指南しようという内容ですが、第1章からしてショッキングで、『Dudenは降参した』という題のもと、1975年頃のアンケートの結果として、テレビのニュースなどのドイツ語が「ある程度」理解できるのは、ドイツ国民のわずか20%である、と紹介されています。 そして第2章の題は、『言語というのは怪しげな道具である』となっており、その内容をかいつまんで紹介します。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「本を作る人(書く人、印刷する人、製本する人;einer, der Bücher macht)」のことをBuchmacherとは呼べない。なぜなら、Buchmacherとは「賭博ブローカー、ノミ屋」のことだからである(注:これは、英語のbookmakerをそのまま直訳した借用語)。ラテン語のaltusは「高い」と「低い」の両方の意味があり、フランス語のpersonneは、「誰かある人」と「誰も~ない」の両方の意味で使われる。ドイツ語のalleも、Die Äpfel sind alle da.ならば「リンゴはすべてそこにある」という意味になるが、Die Äpfel sind alle.なら、「リンゴはもうみな無くなった」という意味になる。Untiefeという語は、「深くない」だから「浅瀬」の意味だが、一方、Unmenge(非常に多くの)などの語との関連で、「非常に深いところ」という心理的な意味での用法がある。erstは、「まず最初に」と「それからやっと」の両方の意味がある。Erst ist Fritz daran, dann erst bist du an der Reihe.「まずフリッツがやって、そのあとが君の番だよ。」 まだ誰か「論理」について言いたい者はいるか? 言語というのは論理から生まれたものではないし、論理的に構築されたものでもない。論理のみでそれに近づこうとする者は、それを花咲かせることはできないのだ。 Tomatensaftは「トマトから作られたジュース」だが、Hustensaft(咳止め)はなぜ「咳から作られていない」か(注:複合語としての組み立ては同じ)。Schoßhund(愛玩犬)は「膝(Schoß)の上に座る」が、Schäferhund(羊の番犬)はなぜ「羊の上に」座らない? Feuerwehr(消防)は「火と闘う」ものだが、Bundeswehr(連邦国防軍)は「Bund(連邦)と闘わない」ことを願う。Arbeitspause(仕事の休み時間)は「仕事をしないための休み」だが、Atempause(息継ぎ)は「呼吸をしない」ための休みではなく「するため」の休みだ。ならばDenkpauseは?  1.(会議の途中などでの)「熟考のための休憩」 2. 頭を休めるための休憩 の両方。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~ 上に挙げられているようなドイツ語の複合語について、どういう場合にどうなるのか、その規則や文法を教えてほしいと尋ねても、答えられるドイツ人はいないはずです。そういうものがあるのではないかというのは、ある言語に外国語として対したときに抱く錯覚です。この場合にはこういう言い方はできるが別の場合にはそう言えないのはなぜか、という理由を探求するのであれば、規則や文法だけでなく、その言語の成立史と変遷、社会史、風俗史、言語心理学などあらゆる視点から考察しなければ解き明かせないのではないでしょうか。昔は使われていたのに、あるいは違う意味だったのに、時代とともに淘汰され消滅した語も多くあるわけで、今現在使われていないからといって規則に合わないから、文法的に不可能だから、ということにはならないのです。 ネット上には、Q&Aのようなサイトを含め、ドイツ語のネイティヴたちがドイツ語の疑問について投稿しているのをよく見かけます。回答者の意見は割れることが多いですが、中には、一方的にそれはまちがいだと言って聞かない者もいます。 最近、スイスの文法サイトで、接続法の使い方についての質問に文法学者が回答しているのを見ました。 「標準ドイツ語の文法としては、このように書くのが正しいです。しかし、口語ではそういう言い方もされており、それを愚かな間違いと決めつけることはできません。なぜなら、口語には、正格文法とは異なる論理や微妙な心理が働いていることを否定できないからです」とありました。言葉の達人ならこういう回答になります。 まとまっていませんが、長くなったのでこの辺で失礼いたします。

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