• ベストアンサー

高浜原発の停止について

先日、ニュースで高浜原発が停止になったと知りました。 でも、停止になったからといって危険性は変わらないと思うんですが。津波が来て、建屋がボカーンと破壊されたり、某飛び道具とかが当たったりして、もわわーんと放射能が飛んでいくのは稼働させていようがさせていまいが変わりません。それとも、タービンとかもろもろを動かしている時の方が危険が大きいのですか? 詳しい方解説おねがいします!

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • teppou
  • ベストアンサー率46% (356/766)
回答No.4

 福島原発の事故の直接の原因は、公式の発表によれば、全電源喪失によるものです。電源が喪失すると、ポンプ類が動かせなくなり、原子炉の冷却ができなくなって、あの事故につながったのです。(その他、電気を使わなくても冷却できる装置の操作ミスもあったようですが、詳細は省きます。)  地震の揺れや津波により、原子炉が破壊されて、放射性物質が飛び散ったわけではありません。(別の意見もありますが、真実は藪の中で、原子炉施設はどんどん解体されているので、真実は永久に失われるでしょう。)  原子炉稼働中は、ウラン235が、「核分裂」をして質量のずっと軽い複数の元素に分裂するときに発生する熱で水を熱し沸騰させて蒸気を作り、蒸気タービンを回して、発電します。(もう少し複雑なのですが、省略します。)  この熱を取り出すことも冷却と言います。  原子炉稼働中は、原子炉(圧力容器と配管類)内は、高温・高圧になっています。  原子炉を停止すると、「核分裂」は止まるのですが、発熱は続き、高温・高圧の状態ですので、冷却を続けなければなりません。  福島原発事故は、原子炉は正常に停止したのですが、その後の冷却ができなくなったため、燃料棒の融解などが起こり、あの事故となりました。  原子炉停止中も熱が出続けるのですが、この熱は「核分裂」によるものではなく、「核崩壊」によるものです。  「各崩壊」は「核分裂」のように原子核が割れるのではなく、原子核が少し変化して、通常原子番号の一つ大きな元素に変化します。、その時に熱が出ます。  停止後、一日ほど冷却を続けると、高温・高圧の状態ではなくなり、危険性はずいぶん低くなりますが、発熱は続きます。  しかし、半減期の短い「核崩壊」は、どんどん減少しますので、発熱量は減少します。  その後の長期に渡り冷却を続けなければなりませんが、安全性は増してゆきます。  と言うわけで、原子炉は運転中より、停止中の方がずっと安全なのです。  

morizumu634
質問者

お礼

わかりやすい説明ありがとうございました! 参考になります。

その他の回答 (4)

回答No.5

そりゃ動かしてなければ放射性物質は出ませんから まぁ 取り出した核燃料棒とかが流れ出したら停止しててもアウトですけど 原子炉自体は停止してれば安全です

morizumu634
質問者

お礼

回答ありがとうございます!

  • kagakusuki
  • ベストアンサー率51% (2610/5101)
回答No.3

 長い期間運転を続けた後で停止した直後の原子炉の危険性は、運転中の原子炉と比べて危険性は少し低いだけで大した違いはありませんが、それに対して数年間に亘って停止し続けた原子炉の危険性は運転中の原子炉と比べて大幅に低くなります。  原子炉の内部にはウランやプルトニウムなどの核分裂性物質を収めた燃料棒が多数納められています。  この核分裂性物質の原子核が中性子を吸収すると原子核が割れて、2個か3個の破片に分かれ、別の種類の物質の原子核となります。 【参考URL】  核分裂反応 - Wikipedia   https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E5%88%86%E8%A3%82%E5%8F%8D%E5%BF%9C  この核分裂によって生じた別の種類の物質の事を核分裂生成物と言います。  又、ウランやプルトニウムが核分裂を起こすと、核分裂生成物の原子核の他に、2~3個の中性子が放出されるのですが、この中性子が核分裂を起し難い物質の原子核に吸収された際にも、別の種類の原子核が生じます。  この様にして原子炉の内部では核反応が進むに従って原子炉内部に最初は存在していなかった物質が増えて行く事になるのですが、この様な核反応によって生じた物質は、放射性を持つ物質となる場合が多いのです。  放射性物質とは、その原子核がエネルギー的に不安定な状態にある原子核となっている物質の事で、その原子核はエネルギー的に不安定であるが故に高エネルギー粒子を放出する事でエネルギーを放出し、安定な状態になろうとします。  この放射性物質の原子核が放出する高エネルギー粒子が放射線の正体です。 【参考URL】  放射線 - Wikipedia   https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A  原子核が粒子を放出すると原子核内に含まれている陽子や中性子の個数が変わったり、エネルギー状態が変わったりする事により別な種類の原子核に変化します。  つまり、放射性物質は放射線を出せば出すほど別の物質に変わって行きますので、元の放射性物質の量もまた放射線を出せば出すほど減って行く事になります。  この様に放射性物質の原子核が放射線粒子を放出して別の種類の原子核に変化する事を「崩壊」と言います。 【参考URL】  放射性崩壊 - Wikipedia   https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84%E6%80%A7%E5%B4%A9%E5%A3%8A  放射性物質が放射線を出して別の物質に変わって行く速度は放射性物質の種類によって異なっており、短い時間で多数の原子核が崩壊する種類の放射性物質もあれば、多数の原子核が崩壊するには何十億年もかかる様な放射性物質もあります。  放射線粒子の数は崩壊した原子核の数に比例しますから、短い時間の間に多数の原子核が崩壊する種類の放射性物質ほど放射能が強くなる傾向があります。  逆に言えば、強力な放射性物質ほど、速い速度で減って行くという事です。  そのため、数年間に亘って停止されて来た原子炉の内部に残っている放射性物質は、同じ量で比べた際に放射能が極端に強いものは、既に殆どが崩壊し尽くして無くなっているため、運転中の原子炉と比べて放射能の強さが非常に弱くなっているのです。(「停止中の原子炉の放射能など大した事は無い」という事ではなく、「運転中の原子炉の放射能が、停止中の原子炉など比べ物にならない程、極端に強力」という事です)  さて、放射線の粒子は高エネルギーを持った粒子なので、放射線が物質の中の原子核などに吸収されると原子の運動エネルギーが増加する事になります。  原子の運動エネルギーが増加するという事はその物質が持っている熱エネルギーが増加するという事です。  これは放射性物質を含んでいる物質は発熱し続けるという事を意味します。  この放射性物質が崩壊する事によって発生する熱の事を「崩壊熱」と言います。 【参考URL】  崩壊熱 - ATOMICA -   http://www.rist.or.jp/atomica/dic/dic_detail.php?Dic_Key=1209  運転中や運転停止直後の原子炉の燃料棒には非常に強力な放射性物質が大量に含まれていますから、例え原子炉を緊急停止させて核分裂反応が起きない様にしたとしても、燃料棒は放射性物質の崩壊熱によって莫大な熱を発生し続けます。  実際、福島第一原子力発電所の原子炉は東北地方太平洋沖地震の地震波が到達した際に、地震の揺れを感知するセンサーに連動する安全装置の働きにより、自動的に炉心内に制御棒が差し込まれて緊急停止したため、連鎖核分裂反応は完全に停止していましたが、強力な放射性物質を大量に含んでいた燃料棒は莫大な崩壊熱を発生し続けており、それにもかかわらず地震の影響で送電網が使用出来なくなったため、他の発電所から電力を送ってもらう事も出来ず、さりとて停電の際に電力を供給するための非常用ディーゼル発電機も津波で押し寄せた海水を被った事により使用不能となっていたため、燃料棒の冷却用の水を循環させるための電動ポンプを動かす事が出来なくなり、冷却が不十分な状態になった燃料棒は自らが発する崩壊熱によって高温となり、メルトダウン(←原子炉内部の核燃料が融ける事)を起して原子炉圧力容器の底部に溶け落ち、更にはその高熱によって原子炉圧力容器の底部すら融かして穴を開け、核燃料が圧力容器の外に流れ出すメルトスルーを起しました。 【参考URL】  福島原子力発電所等の事故の発生と進展   http://www.kantei.go.jp/jp/topics/2011/pdf/04-accident.pdf  福島第一原子力発電所事故の経緯 - Wikipedia   https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80%E4%BA%8B%E6%95%85%E3%81%AE%E7%B5%8C%E7%B7%AF#CITEREF.E5.8E.9F.E5.AD.90.E5.8A.9B.E7.81.BD.E5.AE.B3.E5.AF.BE.E7.AD.96.E6.9C.AC.E9.83.A82011  炉心溶融 - Wikipedia   https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%89%E5%BF%83%E6%BA%B6%E8%9E%8D  この様に、運転中の原子炉は大規模災害時にメルトダウンを起こす危険がある訳です。  それに対して、停止させてから数年程度を経た原子炉の核燃料は、特に強力な放射性物質の殆どが崩壊し尽くして実質的に無くなっているため、放射能の強さが格段に弱くなっており、そのため例え冷却水が循環していなくともメルトダウンを起す様な高温になる恐れがほぼ完全に無くなっています。(水に浸けておけば、その水を循環させなくても温度は100℃未満にしかなりません)  メルトダウンを起さなければ原子炉の外に放射性物質が大量に飛散する事などありませんから、運転中の原子炉の危険性と比べれば、停止してからある程度の年月が経過した原子炉はかなり安全だという事が言える訳です。

morizumu634
質問者

お礼

段階を踏んでの説明、ありがとうございます! 運転中と停止後ではそんなに違いがあったのですね。

noname#224207
noname#224207
回答No.2

>もわわーんと放射能が飛んでいくのは稼働させていようがさせていまいが変わりません。 稼働しているときと停止しているときとでは様子が大分違います。 現在もわわーんと飛んで問題になっているのがセシウムという物質です。 重さが軽い上に水銀のような液状のものです。 水銀のような液状ですから簡単に幾らでも細かくなって埃になります。 軽い埃ですからもわわーんと飛び散ります。 このセシウムは燃料棒のウランが核分裂した際にできてくるものです。 停止しているときはウランが核分裂していませんのでセシウムができてきません。 ウランは鉛よりも重くて硬い個体です。 簡単に細かくならない上に重いのでもわわ~んとは飛びません。 熔けるには1000度位の温度が必要です。 停止していますと、炉は冷えていますので熔けて固まる心配がありません。 ということで停止していた方が万が一のときの被害が少ないということです。 ぶっ壊れた原子炉の中にはいずれにしてもウランがありますので放射線は出ています。 停止していれば、原子炉に近づかない限り安全だということです。 近づけばOUTです。 福島の事故では炉が熱いままでした。 冷却水が止まり炉の底が抜けるほど熱くなっていました。 燃料棒がぶっ壊れてウランが飛び出して積み重なり核分裂が進んで更に熱が出てデカイ塊になってしまいました。 今もこの状態です。 核分裂が進んでいますので、セシウムもできてきています。 これが冷やすために炉を水浸しにしている水に紛れ込んでいて、いつまで経っても安全になりません。 ご丁寧に東電のチョンボでこの水が垂れ流しになっていて海に流れ出しています。 これを止めるのに四苦八苦しています。 まぁ~福島のように冷却水まで止まっていて燃料棒がバラバラになって中のウランが山積みになれば福島のようになるかもしれません。 高浜では取り敢えず制御棒を挿し込んで核分裂させないようにしています。 いずれ燃料棒を引き抜いて安全な水槽へ移すでしょう。 蛇足 今回の仮判決は、技術的に危険だから止めろというのではなく、説明不足だから止めろというなにやら法律論争のようです。 裁判官は説明されても核分裂だの活断層だのというややこしい理論が理解できずに、オレが解らんのは説明和不足だ、と言っているのではないか、というコメントもあります。 原子力工学だの核理論だの地質学だのという学問分野は元々浮世離れした学者さんの世界で素人向けにはおそろしく説明下手です。 解ってもらおうと言うよりも学術的に正しいかどうかということだけを考えています。 理論を裏付けるデータが無いから知りません、解りませんと平気でいいます。 裁判官が聞いたときも、知りません、解りませんを連発したのではないのでしょうか、結果として裁判官も頭にきて、なんだこの無責任な資料は!とやったんではないのですかね~ 例外なき規則なしというのが世間一般ですが、浮世離れした技術系の学者さんはこの例外までひっくるめて何もかも全部説明する癖があります。 聞いている方はどれが例外でどれが一般論なのか皆目わからなくなってしまいます。

morizumu634
質問者

お礼

余談もあって面白かったです。 回答ありがとうございます!

  • vivace168
  • ベストアンサー率36% (18/50)
回答No.1

運転時と停止時とでは、核燃料の温度が全然違います。運転時のほうが高くて危険です。 運転時の核燃料は、核反応により水を大量に沸騰させられるほどの高温になっています。(高浜原発の原子炉のタイプですと、1次冷却水の温度は300℃から400℃くらいかと思われます。)ここから核反応を停めるのは時間もかかりますし、急冷すれば核燃料が割れたりして回収が難しくなるなど危険性もあります。 停止時ならば、冷却水を循環させればぬるま湯にもならないくらいの低温なので危険性は運転時と比べてかなり低いです。

morizumu634
質問者

お礼

回答ありがとうございます。

関連するQ&A

専門家に質問してみよう