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「かしこまりました」は謙譲語なのでしょうか

OKATの回答

  • OKAT
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回答No.19

この話題への回答は、「かしこまりました」を謙譲語と認めることで、終わりにするつもりだったのですが。せっかく「お礼」の形でコメントをくださったので、一応は回答を。 > そもそも「3分類」なら(1)と(2)を分ける理由がわかりません。  前置きとして、辞書をみる人の何パーセントが五分類を知っているでしょうか。ほとんどの人が「尊敬・謙譲・丁寧」の教育を受けて育ってきましたし、今も教育では三分類が行われているはずです。大学で専門的な国語学を学んだ人や、社会人で「敬語の指針」を読んだり、新しい「敬語」の本などで知ったりした一部の人しか、この五分類を知らないでしょう。辞書も商業の世界に位置づけらるものですから、大多数の人に分かる内容を書く必要があったはずです。  「大辞林」の執筆に関わった人は国語・言語学関係者だけでも100名近くの学者がいます。その中には(現在から)何十年も前に発表された、渡辺実氏の敬語分類の方法をを知っている人がいたはずです。それらの人も編集方針の討議の中で、今回は「三分類」でいくことで一致したと思います。(大辞林は平成元年に初版発行)  それにもかかわらず、「為手尊敬・受け手尊敬・聞き手尊敬」という分け方から言えば、「参る」という語の中にも「受け手尊敬」の部分を「謙譲語」に、「聞き手尊敬」の部分を「丁寧語」(他に分類法がないので)に入れたことは、むしろ見上げた見解だったと思います。だから、謙譲語の方の説明に、「聞き手と動作の及ぶ相手とが一致している場合に用いられる」という一文を加えたのだと思います。  この間の理由が分かるように、Wikipedeaの「三分類」と「五分類」の対照表を挙げておきます。(このサイトでは罫線が満足に引けません。そのため工夫をして書きました。( )の中はわたしが書き加えたもの) 3分類 5分類               特徴 尊敬語 尊敬語       話題中の動作の主体が話し手よりも上位であることを表す語 (為手尊敬)         〉素材敬語〈    謙譲語        話題中の動作の客体が話題中の動作の主体よりも上位であることを表す語 謙譲語〈                                (受け手尊敬)     丁重語        聞き手が話し手よりも上位であることを表す語         〉対者敬語〈 → (聞き手尊敬)     丁寧語        聞き手が話し手よりも上位であることを表す語尾の「です」「ます」「ござい 丁寧語〈                                   ます」など      美化語   -    上品とされる言い回し・言葉遣い (上品敬語)  丁重語という分類がなかった場合、対者敬語(聞き手尊敬)を「丁寧語」に入れなければならなかった理由が分かると思います。この部分について反論をくだされば、お答えします。    >伝統的には「謙譲語」とされていた……と考えるべきかな、と思います。  山田孝雄「敬語法の研究」東京宝文館(1924年刊)を引用された、kine-oreさんのお話からすれば、研究対象になったのはこれが始めてのように思います。(敬語そのものは使われていた)だから、木枝増一「高等国文法新講. 品詞篇」にもあり、大石氏も取り上げられたと思います。木枝氏は「かしこまる」は「敬承の意」の謙譲語とされています。「継承」という語があるわけもないので、やはり疑問は残りますが。

1311tobi
質問者

お礼

>今も教育では三分類が行われているはずです。  たしかそうだと思います。  したがって、辞書が「3分類」を採用するのもひとつの「方針」でしょう。むしろ、「3分類」を基本にするべきだと思います。微妙なものの説明には「5分類」が有効なのでしょうが。 >「聞き手尊敬」の部分を「丁寧語」(他に分類法がないので)に入れたことは、むしろ見上げた見解だったと思います。だから、謙譲語の方の説明に、「聞き手と動作の及ぶ相手とが一致している場合に用いられる」という一文を加えたのだと思います。  そう読むこともできるのでしょうね。  たしかにそう考えれば『大辞林』の謙譲語がらみの記述が多少(本当に多少ですが、ナゾだらけの状態と比較すれば、大きな前進です)理解できます。ただ、あまりにも言葉足らずで、ウノミにすると混乱します。当方はまだわからないことだらけです。  肝心の「謙譲語」「丁寧語」の項目にはそのような説明がいっさいないのですから。どこまで書くべきなのかはなんとも言えませんが。  以下、引用は『大辞林』からです。 http://kotobank.jp/word/%E8%AC%99%E8%AD%B2%E8%AA%9E?dic=daijirin&oid=DJR_kennjou_-080-_go_-01 ================引用開始 けんじょうご【謙譲語】 敬語の一。話し手が聞き手や話中の人に対して敬意を表すために,自分または自分の側に立つと思われるものや動作などをへりくだって言い表すもの。「申し上げる」「いただく」「愚息」「拝見」「小宅」など。謙遜(けんそん)語。 ================引用終了 http://kotobank.jp/word/%E4%B8%81%E5%AF%A7%E8%AA%9E?dic=daijirin&oid=DJR_teinei_-010-_go_-01 ================引用開始 ていねいご【丁寧語】 敬語の一。話し手が,聞き手に対して敬意を直接表したり,改まった気持ちで,言葉遣いを丁寧にしたりする時に用いられるもの。口語の「です」「ます」「ございます」,文語の「侍り」「候」などの語がある。また,接頭語「お」も,「お弁当」「お酒」「お茶」などのように,丁寧語としても用いられる。 ================引用終了 ※この説明で、「参る」には「謙譲語」のほかに「丁寧語」の用法があるとされても……。  以前から疑問に感じていた「参る」以外の謙譲語(II)と「あげる」の項を確認してみました。 http://kotobank.jp/word/%E7%94%B3%E3%81%99?dic=daijirin&oid=DJR_mawosu_-010 ================引用開始 もうす【申す】 (1)「言う」の謙譲語。動作の及ぶ相手を敬っていう。 「私は田中と-・します」 「父がこう-・しました」 (2)「言う」の丁寧語。聞き手を敬っていう。 「昔から『急がば回れ』と-・しますが…」 ================引用終了 ※「参る」とほぼ同様。ただしここには「聞き手と動作の及ぶ相手とが一致……」とは書いてありません。 http://kotobank.jp/word/%E8%87%B4%E3%81%99?dic=daijisen&oid=00920000 ================引用開始 いた・す【致す】 4 ア「する」の謙譲語。自己側の動作を低めて言ったり、改まった気持ちで言ったりすることで聞き手に対する敬意を表す。多く「いたします」の形で用いる。「努力を―・す所存です」「御指示どおりに―・します」「私から話を―・します」 イ「する」の丁寧語。多く「いたします」の形で用いる。「いい香りが―・します」「あと数分―・しますと重大発表が行われます」「勢の良い扇の音が、はたはたと―・しますと」〈芥川・邪宗門〉 ウ「する」の尊大な言い方。話し手が相手の行為について、自分を高い位置に置いて言う。「何を―・しておる。早く―・せ」「無用の殺生を―・すでないぞ」 ================引用終了 ※「参る」とほぼ同様。ただしここにも「聞き手と動作の及ぶ相手とが一致……」とは書いてありません。 http://kotobank.jp/word/%E5%B1%85%E3%82%8B?dic=daijisen&oid=02640800 ================引用開始 おる【居る】 (1)人・動物が存在する。そこにある。また,そこにとどまっている。 (ア)自分の動作を卑下したり他人の言動をさげすんだりする気持ちの含まれることが多い。時には尊大な物言いに用いられることもある。 「明日はまだ東京に-・る」 「いろいろ文句を言う者が-・るので困る」 「屋根の上に猫が-・る」 「昔はこの辺にも狸(たぬき)が-・ったもんだ」 (イ)「おります」で丁寧な言い方,「おられる(おられます)」で尊敬の言い方として用いられる。 「きょうは一日じゅう家に-・ります」 「先生は昔,仙台に-・られたことがある」 ================引用終了 ※〈「おります」で丁寧な言い方〉は意味不明です。一般に「おる」は謙譲語(II)で、「おります」はそれを「丁寧語」の形にしたもののはずです。  これは当方の深読みかもしれませんが、「おられる(おられます)」を「尊敬の言い方」にするための苦肉の策だったような。 http://kotobank.jp/word/%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%82%8B%E3%83%BB%E6%8F%9A%E3%81%92%E3%82%8B%E3%83%BB%E6%8C%99%E3%81%92%E3%82%8B?dic=daijirin&oid=DJR_ageru_-010 ================引用開始 あげる【上げる・揚げる・挙げる】 (12)「与える」「やる」の丁寧な言い方。 《上》 「この本,あなたに-・げます」 「ほうびを-・げる」 「子供におやつを-・げる」 「鳥にえさを-・げる」 (13)神仏に供物(くもつ)を捧げたり,祈りの言葉をささげたりする。 《上》 「お墓に線香を-・げる」 「仏前でお経を-・げる」 「祝詞(のりと)を-・げる」 ================引用終了 ※「あげる」は本来は謙譲語(I)のはずで、近年美化語化しつつあります……というのは菊地本の指摘です。このあたりは、No.16でOKATさんが書いた『敬語の指針』と同様です。 >丁重語という分類がなかった場合、対者敬語(聞き手尊敬)を「丁寧語」に入れなければならなかった理由が分かると思います。この部分について反論をくだされば、お答えします。  当方はこれまで「反論」などしているつもりはありませんし、これかもする気はありません。  No.14の「お礼」に書いたことを再掲します。 ================引用開始  3分類では、現在の謙譲語Iも謙譲語IIの区別なく「謙譲語」としていたので、「参る」は謙譲語だったのでは? 当方は敬語のちゃんとした勉強を始めたのはほんの数年前で、なんとか5分類で考えようとしているのせいもあって、そのへんは曖昧です。  Wikipediaの「敬語」の表を見ても、『大辞泉』の「謙譲語」の項を見ても、〈区別なく「謙譲語」としていた〉と思うのですが……。 ================引用終了 「丁重語」の分類がないのなら、「謙譲語」にするしかないと思います。Wikipediaの表でも、「丁寧語」は〈語尾の「です」「ます」「ございます」など〉と明記しています。 「5分類」の丁重語は、「3分類」では「謙譲語」でしょう。 『大辞林』のように独自の解釈(否定する気はありません)をするなら、それなりの説明が必要なのでは。

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