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1度も使われない変化記号が書いてある理由

elemenyの回答

  • elemeny
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回答No.8

多くの回答が出ていますが、私からは、調号の有無によって、作曲者がどんなことを表現したいのか、ということがわかる具体的な例を挙げようと思います。 (1)モーツァルトの幻想曲ハ短調K.475 この曲はハ短調であるに関わらず、楽譜には調号が書かれていません。 http://imslp.info/files/imglnks/usimg/f/fe/IMSLP56449-PMLP01868-Mozart_Werke_Breitkopf_Serie_20_KV475.pdf 曲はハ短調で始まり、様々に転調を繰り返しながら一旦ニ長調に落ち着くのですが、このニ長調の部分にも調号が書かれておらず、全て臨時記号で記譜されています。 変ロ長調のなる部分でようやく調号が登場しますが、その後、再び調号がなくなり、冒頭のハ短調の主題が再現されて、ハ短調のまま終わります。 何故、この曲でモーツァルトは調号を使わなかったのか。おそらくモーツァルトはこの曲の楽譜を書くときに、複雑な転調をするこの曲を、一つの調に押し込めるような書き方をしたくなかったのだと思います。 私達は、モーツァルトのこの曲の楽譜を見て、モーツァルトが、調号から解放された自由な表現を目指していたのだろうと推測する事が出来るのです。 たとえ、出てくる音は同じだったとしても、楽譜には作曲者の意図や思いが込められています。 その曲を演奏する者は、その「楽譜」から、作曲者の意図を汲み取らないといけないのです。 特にこの曲においては、調号というものが、作品を理解するための非常に大きなメッセージとなるわけです。 (2)ショパンのマズルカ ハ長調Op.24-2 調号がないハ長調の曲であるに関わらず、途中で何故かシの音にナチュラルが付けられています。 http://216.129.110.22/files/imglnks/usimg/4/48/IMSLP00454-Chopin_-_4_Mazurkas__Op_24.pdf 2曲目(3ページ~)です。該当の箇所は3ページ目の終わりから3小節目と、4ページ目2段目に出てきます。 これは何故かというと、この箇所は「リディア旋法」という教会旋法(中世ヨーロッパの教会音楽で使われた音階)が使われていることを示すためにナチュラルが付けられているのです。 リディア旋法は、ピアノでいえば「ファソラシドレミファ」とFから白鍵をたどってできる音階であり、これはヘ長調のB♭を半音上げてナチュラルにした音階に相当します。つまり、ここでショパンはわざわざBにナチュラルをつけることで「ここはヘ長調じゃなくてリディア旋法ですよ。間違えないでくださいね」と念を押しているというわけです。 ショパンはマズルカにおいて、民族的な要素を多く持ち込みました。その中でも、長調・短調の枠組みから離れた「旋法」という音階を多く用いました。 ショパンはこの曲の楽譜で、わざわざ「ここはヘ長調ではなく、リディア旋法を使っています」と宣言しているのです。 なので、演奏者がこのメッセージを無視するわけにはいかないわけです。 なお、この曲の主部はハ長調とイ短調とリディア旋法が使われており、すべて白鍵で書かれており、黒鍵は一度も使われていない、という珍しい音楽となっています。 聴いていてわからなくても、楽譜を見れば、この「珍しさ」が一目瞭然でわかるので、やはり楽譜というものは作曲家にとって、重要な表現手段であるのです。 以上、とりあえず2曲の例を挙げてみましたが、(1)のモーツァルトの曲のように、調性があるからと言って、必ずその調の調号を用いなければいけないという決まりはないのです。 記譜習慣も時代によって変化します。例えば、バロック時代は実際の調よりも調号を一つ少なくして書く、ということがよく行われていました。これはおそらく、調号が一つ少ない調への転調が頻繁に行われていたからだと思われます。 なので、時代によっても記譜のあり方などは変化する以上、絶対的な基準もないわけです。 しかし、一貫して言えることは、記譜の仕方や調号の付け方によって作曲者がどう考えていたかを知る事ができるということです。 もし、質問者さんが言っているように「調号がついた音を使わないのならばいらないんじゃないか?」と作曲者が考えたのであれば、作曲者がそのように書いても間違いではありません。 しかし、質問者さんが持っている楽譜がそうなっていない以上、作曲者が「やはり調号は必要だ」と考えた根拠があるということです。楽譜からそのような作曲者の意図を読み取る事は、演奏者にとって必要不可欠なことです。

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