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信用創造について質問です。

ab_initioの回答

回答No.9

ここまできたら常々考えていたことを書いておきます。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 結局のところ、信用創造された我々のお金とは、誰かの借金です。 そして、利子でお金が増えるには誰かの借金も利子分は増えなくてはいけません。 毎年のように私たちは貯金を行います。貯金は銀行にお金を貸すという行為であり、銀行も預かったお金を誰かに貸さなくてはいけません。 「経済を維持するには借金を引き受ける人が必要です。」 順調な経済では意欲ある企業が借金をして、儲かったら借金を返します。 借金が返済されても別の企業が借金するので社会全体では借金の量が増え続けます。 借金をする企業がなくなった時の対策は4つあります 1.企業が借金を引き受け続ける(赤字でも関係なく企業に貸し出しを続ける) 2.企業のかわりに個人が借金を引き受ける(個人がローンを組んで車や家を買う) 3.企業のかわりに政府が借金を引き受ける(政府が赤字国債を発行する) 4.企業のかわりに海外が借金を引き受ける(米国債など海外に資金が流れる) 5.企業のかわりに中央銀行が借金を引き受ける(日本銀行が現金を発行する) 日本がバブル崩壊以降に行ったこと 1は起こらず、むしろ不良債権処理と言って銀行は債権回収、さらに黒字の企業も借金返済(いわゆるバランスシート不況) 2は起こらず、個人は借金を増やさなかった(米国はサブプライムで上手く個人が借金) 結果、3と4と5が起こりました。 特に3の結果で今や企業よりも日本政府の借金のほうが多いです(※注)。ただし政府の赤字拡大はマスコミにおける政府批判の格好の材料になりました。 4は行き過ぎると最近のギリシャのように借金している海外の国が破綻するの可能性があります。 5は起こりましたが日銀の判断でそれほど現金は増えませんでした。発生した現金は国債に使用されましたので5は3とセットになります。 すでに見てきたように経済を維持・成長させるには誰かが利子があるけど返すあてのない借金を際限なく負担しないといけません。つまり有利子だけど返済義務のないお金が貸して貰えるのです。 おかしな話ですが誰かにお金を貸さないと経済が崩壊するのだから仕方ありません。 方法は3つです 1.間接金融では銀行が返済義務のあるお金を誰に貸すかを決めます 2.ケインズ経済では政府保証でお金を借りて、議員が誰にあげるかを決めます   (中央銀行は現金を創れますが、決定権はないので政府にあげることになります) 3.直接金融では個人が返済義務のないお金を誰に貸すかを決めます 結論は日本は「直接金融」へ移行すべきです。 直接金融は多くの点で間接金融やケインズ経済より優れており、金融経済を延命できます。 株式を購入したお金の一部は必ず増資により企業の資本金となります。 企業はこのお金を誰かに返す必要はありません。 業績が悪くなっても株主総会で役員の交代は言われますが、借金を返せとは言われません。 さらに企業が破綻したとしても株主は株式を購入したお金を損するだけです。 間接金融では企業の倒産は銀行の債務超過を招くので連鎖倒産を招きます。 ケインズ経済では議員が誰にお金を配るか決めるので、汚職が蔓延し、究極的には社会主義国家になります。 直接金融では誰に投資するか決めるのは私たち自身の自己責任です。政府や銀行に文句を言えませんが、健全です。 日本が直接金融へ移行できないのはマクロ経済の教育が圧倒的に不足しているからです 人知れずこの文章を、偏った報道を続けるマスコミに、財政再建を訴える政治家に、不良債権処理を行った銀行員へ、黒字なのに借金返済を行った経営者へ、株式のメリットを説明できない証券会社の営業マンへ、マクロ経済を分かりにくくした経済学者へ、信用創造の意味を理解できていない教師へ、何より自分の預金の行く末を考えなかった全ての預金者に捧げたいと思います ※注)2008年の日銀の資金循環統計によれば Ic:家計の純資産 1033兆円 Ig:政府の純資産 -487(兆円) Ii:企業の純資産 -309(兆円) Ia:海外への純資産 -249(兆円) 純資産とは資産-負債を指します 誤差を除けばIc+Ig+Ii+Ia=0が常に成立します ただし企業は銀行など金融企業を除きます なお、日銀の現在の現金(紙幣+当座預金)の発行額は約100兆円です ――――――――――――――――――――――――――――――

hondawara
質問者

お礼

ありがとうございました

hondawara
質問者

補足

直接金融に移行するとしても、最終的な資金の行き場は、銀行(預金)になってしまうような気がしますが、貸出がすべて直接金融で代替されたとすると、銀行は預金をどうすればいいのでしょうか。 預金を貸出に回せないとすれば、直接金融に移行する過程で信用創造を(倒産を伴いながら)巻き戻すことになるかと思いますが、市中の貨幣が減少すれば当然デフレになり、デフレ局面では株よりも現金を所持していたほうが有利となってしまいます。これは直接金融への移行を阻害しないでしょうか?

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