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ヒヤリングの問題(特訓)

hakobuluの回答

  • hakobulu
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回答No.20

#19です。 前回と一部重複するかもしれませんが、 『AにひきかえB』 の本質的な意味について最初から整理してみたいと思います。 ◆ 基本的には、 ≪BがAとは正反対の事柄であることを述べることによって、Bを強調する意図がある(1)≫ と言えると思います。 次に、#16でも述べましたが、 「明確な対立条件が提示できればこの表現は使えるし、そうでなければ不自然になる」 という点が重要ではないかと私は思います。 同じ意味で「対立の概念が感覚的にしか捉えられない事柄に関しては不適当」 とも述べましたが、これは ≪対立の概念が漠然としている事柄に関しては不適当(2)≫ と言い換えたほうが良いかもしれません。 以上が要点です。 ◆ 今までの例は必ずしも適当ではなかったかもしれないという反省をしています。 そこで、もう少し別な例を挙げてみたいと思います。 (ex) 【隣り合っている標高 2800m の山(A)と 標高 3000m の山(B)を比較して、 「AにひきかえBは高い」という表現は不自然。】 なぜならば、この場合の【明確に対立する概念】とは「高い・低い」ですが、 2800m の標高と 3000m の標高を比較して『「高い・低い」が明確に対立している』という認識は不自然だからです。 「Aの高さとBの高さ」は、確かに高い・低いという違いはあるが【明確に対立するとまでは言えない】という点をまず確認しておきたいと思います。 しかし、Aが 300m ぐらいの標高の山であれば不自然さは無くなるでしょう。 この場合、話し手が 「 2800m という標高は高くはない」、すなわち 「Aは低いのだから明確に対立している」という主観を持っていれば良い、ということにはなりません。 「にひきかえ」という表現を使う以上は、 話し手が「 3000m は高くて 2800m は対立的に低いという」という明確な認識を持っている必要がありますが、通常そういう認識を持つのは不自然ですし、 この話し手は単に「Aに比較して低い」という認識と取り違えているだけだと判断するのが妥当でしょう。 つまり誤った認識に基づいて「にひきかえ」を使っているということになるわけで、 そこが練習問題で問われている点であったのだろうと私は思います。 (練習問題に関しては後ほど触れます) 日本人解説者の言葉は、 『「にひきかえ」は、・・・・・主観的な気持ちを込める時に使う』という構文と誤解されやすい表現ですが、「主観」の意味する対象は、 『「正反対に」とか「大きく変わって」というような気持ち自体』を指すのであって、 「にひきかえ」が主観的な気持ちを込める場合にだけ使われるという意味ではないと思います。 なぜならば、 「Aに対してBは~」という場合であっても、Bに関して「~」という主観を述べることになる点においては何の違いもないからです。 何事にも例外ということはあります。 先の山の例にしても、例えば酸素濃度などに関連して、わずか 10m 程の標高差が非常に重大な影響を人体に及ぼすという共通の認識を持っている登山家同士の会話であれば、「にひきかえ」が不適切とは言えなくなるでしょう。 このようなシチュエーションにおける 200m という標高差は「明確な対立概念」と言うことが可能になるからです。 一般人同士で、 「Bは高い山です。」と言った場合、 「そうですね。Aにひきかえ高いですよね。」 と応じるのは、一般人にとって200mの標高差は明確な対立概念とは言えないので不自然だということです。 「そうですね。Aも高い山だと思いますが、それにもまして高いですね。」 というのが自然な応答でしょう。 以上から、 「AにひきかえBは高い」という表現は、 【完全な間違いとは言えないが不自然】という判断を私はしたいと思います。 他者と感覚を(全く一致するということはありませんが)共有することを目指して言語は発せられるもののように思うのですが、この点に言及しだすとキリがないの止めておきます。 無論、【無意識的に】目指しているわけなので見解の分かれるところではあるでしょう。 200mの標高差であれば使えないが、では500mの標高差では使えるのか。 それでも使えなければ1000mの標高差ではどうか、といったようなことを議論していることになるのかもしれません。 この境界線が「漠然としている」ので見解がわかれやすいということは言えるように思われます。 ◆ 本題である、 :ケンさん、日本語の特訓の成果が出たわね。 :そうだね。以前にひきかえ上手になったよね。 も、1で述べた「対立の概念が漠然としている事柄」だと思います。 前にawayuki_chさんがご指摘になっていたように、厳密に言えば「下手だった状態」と「上手になるという変化」が対立させるには漠然とした条件だからです。 なぜ漠然としていると言えるかといえば、 「下手だったという状態」は【静止】で、「上手になるという変化」が【活動】だからということになるのかもしれません。 これは#16で私が述べた、 『「上手になる」という概念、及び {「上手になる」ことに対立する概念としての「下手だった状態」} というものが、明確に想起しづらい感覚的なものだから、という気がします。』 ということと矛盾しているとは思いませんが、 誤解を招きやすい点だと思うので、さらに説明を加えておきたいと思います。 たとえば「上手になった【結果】」であれば、同じ【静止】と判断可能ですから自然な表現になるということです。 『「日本語が下手な状態、日本語が上手になるという状態(状況)」は×で、 「下手な日本語、上手な日本語」は○』 というのはそのような意味です。 『「下手だった、上手になった」が×で、 「まずかった、おいしくなった」が○』という「屁理屈」に関しては、「日本語の(過去の)下手さ」は漠然とした事柄としてより想起できないが、「まずかった(という記憶)」は明確な要素として「おいしくなった」に対立できるのではないか、ということです。 これは、感覚の差と言われてもやむを得ません。 「青空」の場合は一枚の写真で、「青空が広がっていた」は太陽の光がまぶしく目を射るビデオ画像というイメージでしょうか。 .「朝の青空にひきかえ、午後は大雨になった。」は×で、 ・『朝は青空が広がっていたのにひきかえ、午後は大雨になった。』が○であるとする(私なりの)根拠です。 #20さんが最後でおっしゃっている、 >「結婚問題」を「結婚できないという問題」と解釈すれば○になると思います :という点に関しては、なるほどそういう場合であれば○と言えるでしょうから、異論はありません。 例文として適当かどうか、という問題だけですね。

awayuki_ch
質問者

お礼

 hakobuluさん、早々とご返事いただきありがとうございました。今回の最初からの整理は私にとってとても必要なものです。山の標高の例はとても理解しやすいと思いました。何度も本当に申し訳ありません。何かまだ皆さんと違う海の中で浮いたり沈んだりして、明かりが見えなくてすごく焦っています……

awayuki_ch
質問者

補足

 「になった」という表現は時々事実を表し、時々人間の主観を表すのでしょうか。私は「になった」は事実を表す表現だと思いました。それから、「になった」と「になる」は違うような気がします。それについて、No.19の補足欄で書いた「★⇔…………→☆」という私の考え方の変化をご覧になっていただければ幸いです。 >たとえば「上手になった【結果】」であれば、同じ【静止】と判断可能ですから自然な表現になるということです。 『「日本語が下手な状態、日本語が上手になるという状態(状況)」は×で、 「下手な日本語、上手な日本語」は○』 というのはそのような意味です。  ここは【日本語が上手になる】ではなく、【日本語が上手になった】なので、【になった】によって、動的な変化を経て結局静止の結果にたどりついたのではないでしょうか。 >『「下手だった、上手になった」が×で、 「まずかった、おいしくなった」が○』という「屁理屈」に関しては、「日本語の(過去の)下手さ」は漠然とした事柄としてより想起できないが、「まずかった(という記憶)」は明確な要素として「おいしくなった」に対立できるのではないか、ということです。 これは、感覚の差と言われてもやむを得ません。  これはやはり難しいような気がします。「まずかった⇔おいしくなった」はやはり自然な日本語の表現なのですね。 >「明確な対立条件が提示できればこの表現は使えるし、そうでなければ不自然になる」 ≪対立の概念が漠然としている事柄に関しては不適当(2)≫  確認していただきたいのですが、「AにひきかえB~」という表現が使えるかどうかは、「~」から、明確の条件の対立が想起しやすいかどうか(それともすでに提示されたかどうか?)、ということが必要であるというhakobuluさんのお考え方なのでしょうか。  「日本語が上手になった」から「もともとはすでに上手だった」と連想される可能性もあるので、だからだめということになるのでしょうか。 >A:この料理とてもおいしいね。花子さん、料理学校に行った成果が出たわね。 B:そうだね。以前にひきかえ上手になったよね。 という会話は自然に聞こえるはずです。  この例の「上手になった」からも、「もともとはすでにおいしかった」と想起される可能性があろうから、だめになるのではないでしょうか。  前のご回答にもう一度戻って読んでみました。No.11の中で、ちょっと理解できない言葉があります。教えていただけないでしょうか。 > 「日本語を90%以上マスターしているのが上手。50%以下は下手。」などという基準がない限り、「反対に上手になる」という表現は不自然だと言えるように思われます。 とはどういうことでしょうか。 >「下手な日本語が反対に上手になる」のではなく、「下手な日本語が少しずつ進化していき、ある時点で上手という評価を得られるようになる」と考えるのが妥当なのでしょう。  そうしたら、「まずかった」を「おいしくなった」へも同じことではないでしょうか。「まずかった料理が少しずつ進化していき、ある時点でおいしいという評価を得られるようになった」はだめでしょうか。(「になる」と「になった」に関する部分は少し変換しました。)  なかなか難しいような気がします。「まずかった⇔おいしくなった」が成立する以上は、「下手だった⇔上手になった」も成立できるはずだと思うのですが、間違っている考え方がありましたら、ぜひご指摘ください。

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