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「〇○にひきかえ」とは?用法と解答例について
- 「〇○にひきかえ」とは、「交換する」という意味の用法ですが、一方で「…とは違って」という意味の用法もあります。
- 「ひきかえ」の用法は大辞泉には載っておらず、大辞林に載っています。
- 質問文章には、「〇○にひきかえ」の用法に関する問題があり、正解が1つしかないため、作問時の検討不十分なのではないかと考えられます。
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#4です。 >2の文に読点を加えて「以前に引き替え、上手になったよね」とすれば、さらに意味が通りやすくなると理解してもいいのでしょうか。 : 動詞連用形に「…て」を加えて述部を修飾する構造である「以前に引き替えて上手になったよね」は、接続辞の代わりに読点を付加した「以前に引き替え、上手になったよね」とはほぼ同等ですが、これでは「引き替え」が他動詞もしくは他動詞由来の名詞の形態のまま受け止められてしまい兼ねません。 ここで、ご注意願いたいのは、私の例文は「以前に引き替えて<今は>上手になったよね。」であることです。 この「引き替え」だけでは、他動詞か名詞であり、「引き替えて」なら名詞はなくて動詞ではあり、そして、そこに対比の前後二種が揃ってこそ初めて自動詞的意味合いが発生します。 参考: 「それゆえ夕方は昼間にひきかえて騒々しいまでに 賑 やかだった。」(有島武郎「星座」) 「昨夜の騒ぎにひきかえて静かすぎるほど静かであった。」(寺田寅彦「竜舌蘭」) 「来た時に引き換えて、帰る時には兼好もあるじ顔して竹縁の 端まで見送って出ると、」(岡本綺堂「小坂部姫」) 「昨年に引き換えて今年は楽だ」(「新明解国語辞典」)
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- hakobulu
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#2です。 >「以前に引き替え」を「以前と違って」「これまでと違って」と言い換えたら、違和感がないと考えられませんか? : 言われてみれば確かにそうですね。 ただ、わたしの頑固な感覚が、「以前に引き替え(て)」という表現には相変わらず違和感を訴え続けているようです。 本質的な意味である「交換する」の対象として「以前」という語句はそぐわない、ということらしいのですが、理由は現時点ではわからない、と申しております。
お礼
補足説明、ありがとうございました。 ただしこの場合は「交換する」にはこだわらない方がいいかと思います。 現時点では、#4~#5の回答が一番説得力があるような気がしています。
- kine-ore
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1. 言葉の表面では「以前にも増して」がスンナリ通ります。 ただし、「特訓の成果が出た」という、以前と対比しての上手さに触れた会話としては、「にも増して」だけでは対比評価に乏しいので、いかにも気が抜けた応答に感じます。 2. 「以前に引き替え上手に」の方は、「引き替え上手」という複合漢語(引替+上手)と混同しやすいので、他の例と同様に助詞「て」を挟んで「以前に引き替えて上手に」とし、更に対比の相棒として「今は」を加えて「以前に引き替えて今は上手に…」とすれば、概ね意味の通る応答にはなるでしょう。 ただ、それであれば、「以前に引き比べて(引き較べて)(ずっと)上手になったよね。」の方がより自然でしょう。 3. 「以前につけても」は、過去の時制「以前」とは「につけても」の表現は不合ですので、本来の指示代名詞に合わせて、「それにつけても」とすれば、過去との対比性の側面は切れますが、今話題となっているケンさんの上達ぶりを指して「…に関連して」「これまでの事情はどうあれ」というニュアンスでの評価発言とすることができます。 なお、2.の、 「代金とひきかえにする」の「ひきかえ」は「…と」というように行為目的とする対象格を持つ、他動詞由来の名詞です。 一方、「妹にひきかえ、兄貴は…」の方は、他動詞「引き替える」の<自動詞的用法>で、「…に」という<比較の対象>を示す格助詞を伴なって、「(以前のそれと、今のこれとでは)ガラリと変る」「(以前は…なのに)それに反して(今は…どころか~ない)」という対比強調の意味に用いられます。その比較の一部が欠けた場合は意味が通りにくい不完全文に陥り易いものです。
お礼
ご回答、ありがとうございました。 つまり、2の文は「引き替え上手」という複合漢語と混同しやすいという難点はあるにしても、間違いではないということになるのでしょうか。 また、2の文に読点を加えて「以前に引き替え、上手になったよね」とすれば、さらに意味が通りやすくなると理解してもいいのでしょうか。お言葉ではありますが助詞「て」を加えた形の「以前に引き替えて上手に」では違和感を覚えてしまうのは、私の考えすぎでしょうか。 補足説明をいただければ幸いです。
- kamobedanjoh
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ご質問の場合の「引き替え」は,「引き比べ」の意味で用いられているようです。 1 そうだね、以前にも増して上手になったよね。 が正解かと思います。 2 の 以前に引き替え上手になったよね。 は,自分自身の過去と置き換え比べているので,引き比べ(他に置き換える)の対象からは幾らか外れている感じがします。 1 の場合の「も」は,以前も上手だったが一層上達したという場合に使い,以前にはそれ程でなかったとすれば,「も」は用いないと思います。 3 は,全くの誤用でしょう。
お礼
ご回答、ありがとうございました。 「引き比べる」を辞書で見ましたが、大辞泉・大辞林とも「他に置き換える」の意味はなくて「引き合わせて比べる。比較する」「比較する」の意味しか載っていませんでした。 私としては、やはり釈然としません。
- hakobulu
- ベストアンサー率46% (1655/3578)
「そうだね、最初の頃に引き替え上手になったよね。」などであれば自然だと思います。 「引き換え」は、反対になる・あべこべになる・がらりと変わる、などの意味が辞書には載っていますが、引き換えられるべき明確な対象を必要とする言葉なのでしょう。 「以前」は、あくまで「現在を基準にした前」という意味で「特定の(明確な)時期」を表わす言葉ではないため、「現在(という特定の時期)」と対照的に用いることができない。 ということなのかもしれません。 例によって自信はありませんが。
お礼
ご回答、ありがとうございました。 お言葉ではありますが「以前に引き替え」を「以前と違って」「これまでと違って」と言い換えたら、違和感がないと考えられませんか? 少なくとも大辞林には、「引き替え」にはそのような意味もあると明記しています。そこが釈然としないところなのです。
- cxe28284
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恥を忍んでなんてとんでもない、日本語のあいまいさや、合っているか間違っているか、 解らないけどそう言い習わされている、いわゆる慣用表現とやら、考えれば考えるほど、 誰しも悩まされるのではないのでしょうか。 真摯に対応しているつもりですが間違っていたら、申しわけもございません。 引き換え、引き替え~辞書広辞苑には引き換える。という動詞の形で出ています。~すっかり変える。 あべこべにする。姿を変える。引用は文語古文です。 国語辞典には、交換すること、または副詞として「反対にという意味ひきかえ、これに引き換え」となっています。 2、 そうだね以前に引き替えは、そうだね以前とは反対に上手になったね。 なんかしっくりきません。 1、そうだね以前にも増して、 広辞苑、増して副詞、あるが上にも、さらに一段と、なお一層、なおさら、、ことさら やはりこれしかないような気がします。 つけは動詞つくの仮定形~「につけ」の形で、何々に関連して、嬉しいにつけ悲しいにつけ 以前につけてもとは言いませんね。 私たちは日常「引き替え」はものを比べ一方を非難するときに使いませんか。 あの店に引き換えこちらはとても丁寧に対応してくれた。 ご一緒に考えさしてもらいました。もっといい回答が付きますように。
お礼
ご回答、ありがとうございました。 大辞林には「妹にひきかえ、兄貴は…」という用例が載っていますし、「…とは違って」の意味であると明記してあります。私もそのように言われてみると、確かにそのような使い方をした文を見た覚えがあります。どうしてすべての辞書に載っていないのかが気になりますが、回答者様にはそんな経験はありませんでしたか。 このあたりのことがポイントのようです。
お礼
補足説明いただきまして、ありがとうございました。おかげさまで問題点が明確になり、他の方がうまく言えなかった点が明らかになった気がいたします。大辞林の例文も適切なものであることがわかりました。 そのように考えると、この問題は高度なものだったんですね。いい勉強になりました。