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憲法53条の趣旨

憲法53条には臨時会が規定されています。 そして臨時会召集要求の要件として、 「いづれかの議院の総議員の4分の一以上の要求」 とあります。 ここで、なぜ「出席議員」ではなく「総議員」なのでしょうか。 そして、なぜ「四分の一以上」なのでしょうか。 できれば参考文献と共に教えてくださると幸いです。

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  • ten-kai
  • ベストアンサー率61% (98/160)
回答No.3

すでにご覧になっているかもしれませんが、 芦部信喜『憲法』281頁(2003,第3版,岩波書店)では、 「会期について少数派の意向を尊重するため、ワイマール憲法などの例にならい」と説明されています。 また、第90回貴族院帝国憲法改正案特別委員会(昭和21年9月21日)で、憲法担当国務大臣であった金森徳次郎大臣は 「議會は議決は多數決で決めるより仕樣がない、併し議論を進行して行く段階に於きましては多數決でなく、各院が其の勢力の大小と云ふことに依ることは餘り面白くないし、十分論議されることが必要である、斯う云ふ風に考へて居りますが、此の議會を臨時召集する權能と云ふものは、其の議院を構成する力の過半數に認めないで寧ろ少數に認めまして、少數の人が要求致しましても議會は開かれる、茲に少數派の意思も十分主張し得る機會も出て出る、此の見解の方が正しいと思ひます、唯それを四分の一以上にするか、六分の一以上にするかと云ふことは、又外の角度を考へなければなりませぬが、原則と致しましては、二分の一と致しますよりも、それよりも少い數で以て召集權を構成せしむる方が民主政治の本質に合つて居るのではなからうかと我々密かに考へて居ります」 と答えています。

abcdgdbae
質問者

お礼

ありがとうございます! 芦部先生の教科書にもちらっと記述があったのですね。 そして金森大臣の記述はとても貴重な情報です。 旧字体まで再現していただいて、お手間がかかったかと思います。 本当にありがとうございます。

その他の回答 (2)

  • marines-i
  • ベストアンサー率44% (22/49)
回答No.2

「総議員」については、No.1の方がお書きのとおり、閉会中だからこその臨時会召集であり、国会を開くか否かの問題ですので、総議員ベースで考えるしかないでしょう。 「四分の一以上」については、私見ですが、特に何かの数式から導き出された数字ではないと思います。国会を開くか否かの判断は、過半数ではバーが高すぎて与党に有利すぎ(与党に都合の悪い問題が無視されるおそれがある)、しかしあまりバーが低すぎても年中国会になってしまうので、このへんが適当だろうということで決められた数字なのではないでしょうか。

回答No.1

現在閉会しているのが通常だから、「出席」しているはずが無い。

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