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Would の使い方と翻訳の疑問
- ある演奏者が独奏時に感じる緊張についての考察。
- 特に 'would' の使い方が認識され、訳し方に疑問が投げかけられています。
- この文法に関する詳細な解説と、翻訳のニュアンスを考察します。
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この文の主文は He said that... というところで、その後( that 以下)は he が say した内容となっています。 He が say した内容を言う(つまり「彼は〜と言った」と言う)場合には、2つやり方があって、ひとつは、クォーテーション(" "←日本語の鉤括弧「」に相当)で挟んで、発言の内容を発言されたそのままに入れる、というやり方(直接話法と言います)です。 この文を直接話法で書き直すと、こうなります。 He said "Even now, even after all these years, whenever I am going to play a solo passage, I still become very nervous and fearful that I will make a mistake." クォーテーションではさまれた発言のところで、1)主語が I に戻っている、2)動詞の時制が現在形または未来形に戻っている ことがわかります。 もうひとつは、この文のように、クォーテーションを使わずに、そのまま主文に接続詞で続けて発言された内容を言い直す(間接話法と言います)やり方です。 この文の場合、He said that... と言ってから、クォーテーションを使わずに接続詞 that を置いて発言された内容を言い直す形で主文につなげています。クォーテーションを使わない場合、1)発言内容の主語が主文の主語と同じであればそれに合わせる、2)発言内容の動詞の時制を主文の時制に合わせてずらす、ということが必要になり、この文ではそれが行われた結果、HE WAS going to play... HE WOULD still become... HE WOULD make a mistake. と変えられているわけです。 これを考えながら、質問2への答えを先に考えます。 he would still become very nervous and fearful... のところに would が入っていることについてですが、 直接話法(クォーテーションで挟む)では、この部分は、実際に発言されたこととして予想されるのは I still become very nervous and fearful... です。(I will still become... ではありません。) つまり、直接話法で whenever I am going to play a solo passage... ということにつながることとして、それをしようとするときにはいつも、ということですから、これは現在形で表すことになります。 それを間接話法でクォーテーションから出すことになると、1)主語を主文の主語にあわせる、2)時制を主文にあわせてずらす、ということをすることになります。1)は I → he で解決しますが、2)は主文が過去形なので、この発話の部分の現在形を過去に向かってひとつずらす、つまり過去形にする、ということになります。それでは he still BECAME very nervous and fearful... とやってしまいそうになるのですが、この言い方だと、過去の時点で1回そういうことがあった、という意味になってしまうので、実際に言いたいこと(そうするときには必ずそうなる、という繰り返し)に合いません。そこで、単純過去形にする代わりに、仮定法過去を使うわけです。仮定法過去にするシンプルなやり方は、助動詞 will の過去形である would を使うことです。そうすると、実際にはそうでないがそうなるかもしれない、というニュアンスになり、間接話法でも使えます。それで、 I still become very nervous and fearful... が HE WOULD still become very nervous and fearful... となっているわけです。 質問1については、 that he would make a mistake を 「間違えるのではないかと」と疑問文のような日本語訳になっていることですが、直接話法ではこの部分は that I will make a mistake ですので、 「間違えるに違いない」「きっと間違えるだろう」ということです。そこから派生して日本語で文意に合うように「間違えるかもしれない」「間違えるのではないか」とすることについては、どちらも許容範囲であると思います。 ちなみにこの部分が直接話法で「that I make a mistake」と単純現在形ではなく未来形で「that I WILL make a mistake」と言っている理由は、間違いをが起こることが漠然と想定されているのでなく、1回だけ必ず起こることを想定しているからです。 回答が長くなり失礼しました。
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- Nakay702
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以下のとおりお答えします。 >質問① that he would make a mistake は 間違えるのではないかと と訳されていますが、間違えるのではないかのように、疑問文になっているのはwould の働きによるものなのでしょうか? ここは 間違えるかもしれない のように訳しても大丈夫でしょうか? ⇒はい、「間違えるかもしれない」のように訳してもいいと思います。 >質問② he would still become very nervous and fearful の部分について、 この文には、なぜwould が必要なのでしょうか? would がなくても訳には影響しないような気がしますが、would を取り去るとどのような不都合が生じるのでしょうか? ⇒このwouldは、未来を表すwillが、主動詞の過去形に一致して過去形になったもので、いわゆる、「時制の一致」です。過去の一時点から見た未来という「成り行き」(推量を含む)を表します。ですから、もしこのwould がないと、いわゆる非文になってしまいます。 「たら・れば」は、あまり意味がないかも知れませんが、もしも、無理やりwould を取り去った文を説明せよと言われるなら、それは《断定》するような感じになるでしょう。それで、「間違えるのではないか/間違えるかもしれないと大変神経質になり、びくびくする」のうち、「間違えるのではないか/間違えるかもしれない」の部分が消えて、(強引に訳せば)「〔必ず〕間違える」といったニュアンスを表すことになるだろうと思います。
お礼
回答ありがとうございます! 質問1、2共に簡潔に分かりやすく回答していただき理解しやすく、また、wouldがないと、どのような訳になるかまで提示していただき、とても参考になりました。 ありがとうございました!
原文: He said that even now, even after all these years, whenever he was going to play a solo passage, he would still become very nervous and fearful that he would make a mistake. 質問① that he would make a mistake は間違えるのではないかと訳されていますが、 fearful that S V とか fear that S V は、「~するかもしれないと恐れる(心配する)」ということですが、それと同じ意味のことを「~するのではないかと心配する(恐れる、不安である)」などというふうに翻訳の工夫をしているだけのことです。 質問② >>he would still become very nervous and fearful この文には、なぜwould が必要なのでしょうか? https://books.google.co.jp/books?id=ZuPyDwAAQBAJ&pg=PT80&lpg=PT80&dq=%22He+said+that+even+now,+even+after+all+these+years,+whenever+he+was+going+to+play+a+solo+passage,+he+would+still+become+very+nervous+and+fearful+that+he+would+make+a+mistake.%22&source=bl&ots=o_ic7mf_cl&sig=ACfU3U3kK2FNe27sGpi3WTBoWdsLq6-YzA&hl=en&sa=X&ved=2ahUKEwijtMDQuYKCAxUUslYBHWn7DloQ6AF6BAgIEAM#v=onepage&q=%22He%20said%20that%20even%20now%2C%20even%20after%20all%20these%20years%2C%20whenever%20he%20was%20going%20to%20play%20a%20solo%20passage%2C%20he%20would%20still%20become%20very%20nervous%20and%20fearful%20that%20he%20would%20make%20a%20mistake.%22&f=false この上のリンク先に表示されるページの冒頭から3行目あたりに、この英文が出てきます。 それを読んでいるとわかるように、もしこの文の冒頭の He said を He says というふうに現在形に変えたら He ●says● that even now, even after all these years, whenever he ★is★ going to play a solo passage, he ◆will◆ still become very mnervous and fearful that he ●will● make a mistake. となります。これに似た英文のときに、このようにすべて現在形にしてあるときもあります。ここでの would はもともとは will だと思っていいと思いますが、辞書にもある通り、「これこれこういうときには、こうなるのだ」という意味だと思います。 ***** 以下は引用 ********* #[will do]《◆特定の未来時を表す副詞(句)とは用いない》. a) [現在の習慣]…してばかりいる He'll listen to music, alone in his room, for hours. 彼は何時間も部屋で一人で音楽を聞いていることがある I will often wake up at about two in the morning. 午前2時くらいによく目が覚める. (ジーニアス英和、第6) *******引用おわり ***** Whenever S V, S will still become...." というのが原文ですが、「これこれこういうときには、今でも(いつも)こうなってしまうのだ」と言っているのです。そういう「現在の習慣」を will で表していて、今回は冒頭の He said に影響されて will が would になっているだけです。will や would を省いて、He said ... whenever... he ★became★... でも間違いではないと思います。今回は will (would) を使っているだけのことでしょう。
お礼
回答ありがとうございます! サイトの引用や辞書の引用などをしていただき、とても理解しやすく、また、有意義な知識を増やすことができました。 記号などで、英文を強調していただいたのも、とても分かりやすかったです。 二つの回答、共に参考にさせていただきます。 ありがとうございました!
お礼
回答ありがとうございます! 直接話法を使った英文と今回の英文を比較して、なぜwouldが使われたのかをとても丁寧に説明していただき、とても分かりやすかったです。 looparound 様の仰った通り、私も、I still become….と言ったのだと、考えていたので、would が何故つくのか分からなかったのですが、仮定法過去の説明で、腑に落ちました。 質問1にも丁寧な回答をありがとうございました!