真珠湾攻撃の背景と理由

質問

• 大日本帝国の真珠湾攻撃はなぜ起こったのか？その背景と理由について考えます。
• 真珠湾攻撃は日本の自衛のために行われたのか、それとも計画的な挑発行為だったのか？
• 日本史の教科書には真珠湾攻撃の背景としてABCD包囲陣の圧迫を挙げていますが、実際のところはどうだったのでしょうか？

回答No.4

jkpawapuro

追い込まれて周到に奇襲です。
振り返れば日露戦争終わった後から一貫して日米の関係は徐々に悪化するわけですが、最終的にアメリカは日本に対して経済制裁を石油禁輸を行い日本は開戦へとなります。

対日経済封鎖（wikiより）

アメリカによる対日封鎖と経済制裁のあらましを記す[14]。

1937年（昭和12年）10月5日 ルーズベルトによる「隔離演説」
1939年（昭和14年）7月 日米通商航海条約破棄を通告
1939年（昭和14年）12月 モラル・エンバーゴ（道義的輸出禁止）[注釈 8]として航空機ガソリン製造設備、製造技術の関する権利の輸出を停止するよう通知。
1940年（昭和15年）1月 日米通商航海条約失効
1940年（昭和15年）6月 特殊工作機械等の対日輸出の許可制
1940年（昭和15年）7月 国防強化促進法成立（大統領の輸出品目選定権限）
1940年（昭和15年）7月26日 鉄と日本鉄鋼輸出切削油輸出管理法成立
1940年（昭和15年）8月 石油製品（主にオクタン価87以上の航空用燃料）、航空ガソリン添加用四エチル鉛、鉄・屑鉄の輸出許可制
1940年（昭和15年）同8月 航空機用燃料の西半球以外への全面禁輸
1940年（昭和15年）9月 屑鉄の全面禁輸
1940年（昭和15年）12月 航空機潤滑油製造装置ほか15品目の輸出許可制
1941年（昭和16年）6月 石油の輸出許可制
1941年（昭和16年）7月 日本の在米資産凍結令
1941年（昭和16年）8月 石油の対日全面禁輸

これらのうち航空機関連と石油禁輸は実質的に日本の武装解除と言えるものになります。

この一連のアメリカの圧力に対して日本は11月1日の御前会議で
「戦争決意の下に、作戦準備の完整と外交施策を続行し妥結に努める」
という方向性を定め戦争と外交両面作戦で動き、11月26日攻撃部隊出航
11月26日からのハルノート交渉で外交交渉決裂、
12月1日の御前会議で開戦決定
12月7日宣戦布告、真珠湾はじめ各地攻撃です。

「戦争決意の下に、作戦準備の完整と外交施策を続行し妥結に努める」という方針なので、戦争の予定は立てて機動部隊を出航はさせていますが、外交交渉の妥結を目指しています。

お礼

ご回答ありがとうございます
アメリカ議会におけるゼレンスキー大統領の演説について、“あーだこーだ”という意見のなかに、日本は「追い詰められて“仕方なく”真珠湾を攻撃した」とする考えを持つ人がいて、「仕方なく」に違和感を持ったので質問しました。

真珠湾攻撃計画は、昭和16年1月に始まり、10月にはほぼ全ての予定していた訓練を終えていたそうです。
北太平洋の冬季の気象条件を詳細に調べ、そして厳冬期、ゼロ戦が正常に動くのか確認して、12月と決定しています。

国家存亡の危機に際して、当時の政府・軍部が下した重い決断を、たとえ結果が惨敗であったとしても、「仕方がなかった」程度の判断で開戦を決意したとは思いたくなかったので質問しました。
多くの方から回答をいただきましたが、「仕方がなかった」とする回答はなく、納得しています。