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数学の講師仲間である議論,分母0の反例

stomachmanの回答

  • stomachman
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回答No.49

ANo.44へのコメントについてです。 > ∀ε>0、∃δ>0、s.t.∀x∈R、0<|x-a|<δ⇒|f(x)-b|<ε
  略記法にしたって"s.t."は全く余計ですよね。「(Rや| |や>や0はもちろんの事)、fがどういうものかということについて既に話が出来ているものとして」という前提でなら、   ∀ε((ε∈R ∧ ε>0) ⇒ ∃δ(δ∈R ∧ δ>0 ∧ ∀x(x∈R ⇒ ((0<|x-a| ∧ |x-a|<δ)⇒|f(x)-b|<ε)))) と書けます。さて、こういう書き方ができるためには、ε∉Rのときでも ε>0の真偽が定まらなきゃならない。   ∀ε((ε∈R ∧ ε>0) ⇒… の部分を   ∀ε(ε∈R ⇒((ε>0) ⇒… と書き、こうすればε∉Rのときにはε>0を見なくて済む(だからε∉Rのとき ε>0は「真でも偽でもない」とか「そもそも命題ではない」と言える)かのように仰る方があるように思います。しかし a ⇒ b は ¬a∨b と全く同義である、ということを認めるなら、こんな書き方をしたところでやっぱり、 ε>0が命題でない(真偽が定まらない)ならば式全体も命題にならない、という事情には変わりないと分かるはず。また、   ∀ε∈R, (ε>0⇒… という書き方は、略記法を使う事によって、そのあたりを曖昧に済ませようってことでしょう。あたしゃ、これが嫌いなんですが。(笑   >  通常は上の形で書かれる事が多そうですが、それは、ε>0を見ただけで、読者はε∈Rを補うような約束があるのでしょうか。  約束なんかありゃしないでしょ。(引用なさった式はwikiの極限のページにはどうも見当たらず、確認できませんでしたが、)大抵、式が出て来るより前に、何らかの前提が文章などで書かれているものです。(ま、所詮wiki、ということもありますが。)たとえば、「これは実数の話だよ」と書いてあれば、特に実数でないと明記されていない変数はみんな実数だと思って読む、という程度のことなら、ま、「普通」の「習慣」でしょう。 > そうなら、x/yを見ただけで、x/y∈Rとかy≠0を補うような約束があることにはならないでしょうか。  もし仰る通りだとするなら、答案に「x/y」と書いてあるのを見ただけで、採点者はx/y∈Rとかy≠0を補って読んでやる、ということです。そんなことを教えられた生徒が後で泣くことにならねばいいけど。 >  lim[x→0]xsin(2/x) / sin(1/x) 
  x=1/(nπ) (n∈整数)の場合がヤバいという話ですね。|f(x)-b| はx=1/(nπ) のときには定義されず|f(x)-b|<εが偽になり、だから最初にお書きの「極限の定義」によれば、   ∀x∈R、0<|x-a|<δ⇒|f(x)-b|<ε はε,δがどんな実数であっても偽になりますね。が、この「極限の定義」には実は「fがx=aの近傍のx=a以外の全ての点で定義されるとき」という但し書きが付いてる。  一方、「極限値tの任意の近傍Uに対して、 x=a の近傍Vを適当に取ると、 f(V∩D\{a})⊂U とできる(Dはfの定義域)」というのは、 lim[x→a]f(x)=t のもすこし一般的な定義です。するとこの例では   D=R\{x|∃n(n∈Z ∧ x=1/(nπ)} の中からその「適当な近傍V」を選べれば良いということになります。  で、「通常はどちらの解釈をするか」というご下問に対する答はというと:  こういうヤバいときには「通常」なんてものをアテにしては断じていけない。「一体、どういう極限の話をしてるんですか!?」と出題者に詰め寄るのが正しいアプローチでありましょう。 > stomachmanさんは、No.11で、x/y>1を、 
> ∃p(p=x/y ∧ p>1) …(1) 
> ∀p(p=x/y → p>1) …(2) 
> と二通りに解釈されていますが、結局は何通りなのでしょうか。  すいません。回答した時点では、設問の曖昧さの根源がどこにあるか、また他のヲタさんたちの見解がどうか、まだはっきりしてなかったため、話がピンぼけになってたです。  設問全体をどう読むか(自然言語から、どういう命題に変換するか)という話の中での説明なんですが、読み返してみると流れがはっきり見えないですよね。ことに「x/y>1」という一部分だけ取り出して式を示したのは不適切な説明の仕方でした。これらの述語のどれをどのように論理式に組み込むかで、(たとえ答が同じであっても)題意の解釈が違って来る。曖昧さに乗じて解釈はいろいろ作れるでしょうが、作るほどにどんどん異論が多くなって行くでしょう。  しかし要点は、「自然言語で一見きちんと書けたように見える文章でも、ほじくってみると結構危ういことがあるよ」ということです。「普通はそうは読まないでしょ」「揚げ足取りをするな」「常識で考えて…」というような言い訳は、ある意味で「言語の体系」とも言える数学においては、通用しないこともままあるわけです。  それはさておき、一連の議論の結果、("/"ばかりでなく)"="と"≠"をどう読むか、という所にも危うさがあるらしいと分かってきたように思います。これはあんまり意識したことなかったです。 > semanticsなんたらという意味は  「意味論」という意味です。記号論理において、"1/0"を含む文字列を、文法的に正しい記号の列として受け入れるかどうかという問題と、それが一体何かを意味するのかどうか、命題になっているのかどうか、という問題とを区別して、前者を構文論syntax、後者を意味論semanticsと呼んだ訳です。(なお、「習慣」の方は、語用論pragmaticsと呼ばれる概念に近いように思います。どれも言語学の用語ですね。) > x∈R∧y∈Rは補ったのに、x/y∈Rというのを補わない理由は  まじめな出題者なら、x∈R∧y∈Rという条件は必ず設問に書きますよ。書いてないのを補って読んでやるのは、手抜きの出題者に対するサービスに過ぎません。それを解答者の義務のように考えるのは本末転倒、(倫理的な意味での)間違いでしょう。(そういう迂闊なことをやらかした教師を教室で吊し上げる祭が学生たちの楽しみだった時代もあるんですぜ。)そして、つまらん練習問題でも手抜きをしない真摯さのことを、出題者や教師の「矜持の問題」と言ったのです。 > ∀x∀y((x∈R∧y∈R∧x≠y)→ (x/y∈R∧x/y≠1))は偽
 > ということでよろしいでしょうか。  もちろん。y=0のときx/yは実数ではないからです。 > (1,0)∈{(x,y)∈R^2|x/y≠1}
> ですか?  これは意見が割れたところですね。ANo.48, 46, 43をご参照あれ。 
> {(x,y)∈R^2|x/y≠1}と{(x,y)∈R^2|x/y<1∨x/y<1}
 > は同じ集合ですか?違う集合ですか?  前者は(ANo.43のように)≠をワイルドカード=の否定として読むとR^2と同じになり、(ANo.46, 48のように)≠を実数上で定義される二項関係として読めばR^2\{(x,0)|x∈R}と同じです。  話が割れるということは、つまりこれもまたヤバい状況なのですから、「一体、どっちの意味で書いてるんですか!?」と詰め寄られることを出題者は覚悟せねばなりませんなー。  後者は{(x,y)| (x,y)∈R^2 ∧ (x/y<1∨x/y>1)}のミスタイプでしょうか。これはR^2\{(x,0)|x∈R}と同じで、こちらに関しては意見の相違はなかったように思います。

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質問者

お礼

感謝いたします。しかし恐れ入りますが、極限の定義の論理式 ∀ε((ε∈R ∧ ε>0) ⇒ ∃δ(δ∈R ∧ δ>0 ∧ ∀x(x∈R ⇒ ((0<|x-a| ∧ |x-a|<δ)⇒|f(x)-b|<ε)))) はちょっと違っているのではないでしょうか。 ∀ε((ε∈R ∧ ε>0) ⇒ ∃δ((δ∈R ∧ δ>0) ⇒ ∀x(x∈R ⇒ ((0<|x-a| ∧ |x-a|<δ)⇒|f(x)-b|<ε)))) が正しいのではないでしょうか。なぜなら、僕の論理式で否定(極限が収束しない)を考えると次のようにうまくいきそうだからです。 ∃ε((ε∈R ∧ ε>0) ∧ ¬∃δ((δ∈R ∧ δ>0) ⇒ ∀x(x∈R ⇒ ((0<|x-a| ∧ |x-a|<δ)⇒|f(x)-b|<ε)))) ∃ε((ε∈R ∧ ε>0) ∧ ∀δ((δ∈R ∧ δ>0) ∧ ¬∀x(x∈R ⇒ ((0<|x-a| ∧ |x-a|<δ)⇒|f(x)-b|<ε)))) ∃ε((ε∈R ∧ ε>0) ∧ ∀δ((δ∈R ∧ δ>0) ∧ ∃x(x∈R ∧ ¬((0<|x-a| ∧ |x-a|<δ)⇒|f(x)-b|<ε)))) ∃ε((ε∈R ∧ ε>0) ∧ ∀δ((δ∈R ∧ δ>0) ∧ ∃x(x∈R ∧ ((0<|x-a| ∧ |x-a|<δ) ∧ |f(x)-b|≧ε)))) 僕は、論理式に分数表記があるときの解釈の実例をネットの論文から探そうとして、極限のεδ論法を中心に検索したのですが、stomachmanさんのように記述しているのは見当たりませんでした。これは、大学で極限の定義をεδ論法で厳密に習うといわれながら、実は、そこでの記述もあいまいさを伴っていることに気づきました。 僕は昨日まで http://ja.wikipedia.org/wiki/イプシロン-デルタ論法 の表記こそが厳密だと勘違いしておりました。 そこでは、「関数 f(x) に対して極限の式lim[x→a]f(x)=b」と書かれていたために、僕は、 lim[x→0]xsin(2/x) / sin(1/x) =0 と計算してしまい、勘違いの結果となりましたが、English版だと、 Let ƒ be a function defined on an open interval containing c (except possibly at c) and let L be a real number. と前置きが書いてありました。つまりstomachmanさんもおっしゃるように、 lim[x→0]xsin(2/x) / sin(1/x)は、関数が0を含むどんな開集合(0は除く)でも定義されないので、極限は考えない。 表記のあいまいさは、勘違い、すれ違い、混乱を誘発することをつくづく実感いたしました。反省いたします。 今回の質問の最終結論は、 >「自然言語で一見きちんと書けたように見える文章でも、ほじくってみると結構危ういことがあるよ」ということです とおっしゃる通りだと思います。

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