母の遺した短冊の歌

質問

「はたとせの　いく山川をかえりみて　今日のよろこび　弦よたかなれ」という、母が短冊に書いた歌があります。母は６歳から長唄の稽古を始め、耳が遠くなる80歳ころまで三味線一筋に生きてきた人です。なにごとか喜び満ち溢れた日に、自らの過ぎ越しかたを思い起こして作った歌なのか、それともどなたか高名の方の歌を短冊に認めたものか、確かめないままに数年前に他界してしまいました。どなたかこの歌をご存知でしたらご教示ください。

回答No.2

spring135 · ベストアンサー

＞「はたとせの　いく山川をかえりみて　今日のよろこび　弦よたかなれ」
「はたとせ（20年）」と「今日」という、2つの時間を示す言葉がこの歌の特色です。察するにあるとき（「今日」）、晴れやかな舞台において演奏され、それができる喜びを「弦よたかなれ」と歌い上げるとともに、胸に去来するそれまでの20年間の苦楽を思い返しているという、興奮と感激が伝わってくる、臨場感あふれる歌です。
　決して他の人の歌でなく、亡き母上様がご自分の心情を歌われたものと思います。

お礼

母が作ったとしたならば、まさしくご説明頂いた解釈の通りだと考えておりました。
心温まるお言葉をいただき有難うございます。

回答No.1

kine-ore

たどって来た遥か彼方な幾山川を顧み、経てきた多くの歳月に思いめぐらしながら、この喜寿を祝っていただいた皆様の前で、こうして三味線を爪弾かんとしている今、どうか高らかに弦よ喜びを奏でておくれではないか。

長唄をおやりの大正時代のお方でしたら、さらさらと短冊にこのような歌を認めるほどの嗜みはおありだったと、お取りになられればよろしいのではないでしょうか。

お礼

そうですね、詮索するのは無粋かも知れませんね。
たとえそれがどなたかの作であったとしても、母の心に共鳴したできごとが確かにあったのでしょう。
ありがとうございました。