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『われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか』
noname#96756の回答
![noname#96756](https://gazo.okwave.jp/okwave/images/contents/av_nophoto_60_4.gif)
pokoperopo様、こんにちは! いつもながらの鋭い洞察力と作品に対する真摯な態度に頭が下がる思いです。 是非とも見習わねば。 あのですね、昨日『NoaNoa(ノアノア)』(ちくま学芸文庫)というゴーギャンのタヒチにおける冒険譚を読んだのですが。 もうとっくにお読みになっていらっしゃいますでしょうか。 >画面中央の人物は、ゴーギャン自身に違いありません。彼がのっぺらぼうに近いのは、自虐したゴーギャンの人格を投影したくなかったからでしょう。馬鹿げているどころか、私も唯一ともいえるほどに、確信が持てる点です。 上述のpokoperopo様のご主張に絡み、p46~47を以下に引用させていただきます。 「タヒチでは、森や海の大気が肺を強健にし、肩幅や腰を広くし、海辺の石や陽の光は、男も女も容赦しない。 女たちは男と同じ仕事をこなし、男たちには女の懶惰がある。 なにか男性的なものが彼女たちのうちにあり、彼らのうちにはなにか女性的なものがある。 両性のこの類似のために、彼らの関係はむずかしいものではなくなり、いつも裸でいても、まったく潔癖であり、風俗のなかから、未知なるもの、謎めいた特権、偶然、あるいは上首尾にいった窃盗といった観念のいっさいが取り除かれている─文明人における愛のサディスティックな特徴のいっさい、恥ずべきこそこそした色合いのいっさいが。 「野蛮人」にあっては、両者間の違いが希薄なために、男と女は、恋人になると同じく友人にもなるのであり、悪徳と言う概念そのものもなくなってしまうのだが、何故また、この違いの希薄さが、ふいに、真新しく未知なるものの恐ろしい魅力をともなって、悪徳という概念をおいぼれの文明人に呼び起してもいたのだろう。 私達はただ二人きりだった。 なにか罪の予感がした、未知なるものへの欲望、悪の目覚めを私は感じた。 ついで、つねに強く、保護するものでなければならぬ雄の役割に嫌気がさした、担わねばならぬ重い肩に。 愛し従うかか弱い存在にひとときなってみること。…」 仮に中央の人物がゴーギャン自身を投影したものだとするならば。 pokoperopo様のご主張「私にはゴーギャンの芸術センスはともかく、彼に慈念さんのような明晰さがあったとは思えないのです。」が、おおいに頷けるだけに、その人物とは「雄を意識した従来の文明人的な男性ゴーギャン」としてではなく「野蛮人であるタヒチの男性のように【両性具有】化したゴーギャン」として描かれているのだと思いました。 >ゴーギャンのユートピアと走馬灯の錯綜です。 >少ないモチーフで、死生観や世界観を端的に表せなかったので、多義図形的な観点から表したのだと思います。 >美しい真理は常にシンプルです。死に行く彼に、そのプロセスを微細に説明する時間は残されておらず、見たもの、描いたもの、夢見たものをちりばめたのが、あの作品ではないでしょうか? >彼の魂は今もさまよっているのです。 なるほど、素晴らしい推察ですね! でもね、 >ある意味、大いなる失敗作ではないかと考えております。 >そこがまた、彼のミステリアスな魅力でもありますが、もう少し彼が達観していたら、最も美しい一点に絞れたのではないでしょうか? う~ん、これは言いすぎじゃあないでしょうか?(笑) 彼の表現スタイルが、よりプリミティヴにかつ、主観的なものに象徴(シンボル)を希求していく方向に向かっていったわけですから、カオス的雑然とした世界観こそを絵画上の至上命題としていたのではないでしょうか。 >ゴーギャンの唱える〈言葉の虚しさ〉を知るのが、『創作者たるマシュマロ』の価値命題なのではありませんか? う~ん、『創作者たるマシュマロ』の箇所に〈言葉の虚しさ〉を痛感させられました。 余計なお世話なんだから、んもう!(笑) ps:『部分と全体』ハイゼンベルク/みすず書房 了解致しました。ご推薦をありがとうございます。 『知の欺瞞』は『遅の欺瞞』と化しつつあります♪
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お礼
マシュマロさん、ご回答いただきありがとうございます。ご指摘の、『ノアノア』は、恥ずかしながら未読であります。ゴーギャン存命時に、出版が頓挫したところから、軽視しておりました。われわれにとっては、必読書ですね。こりゃまた、痛いところを衝かれました。他の推薦書ですが、過去の拙問、「岩波文庫」qa4826500を、ご参照ください。素晴らしい本ばかり、ご推薦いただいております。未開のタヒチでは、男女の役割差が少なく、交錯している印象がありますね。ゴーギャンの描くタヒチの女たちは、力強ささえ感じられますが、画面中央の人物には雄々しさが見られません。さすがですね、ここらへんはもう少し考える必要があるでしょう。大いなる失敗作かもしれないとは、言い過ぎではありますが、ゴテゴテしている大作よりも、説明を必要としない美しい小品のほうが、佳作といえることも少なくはないからです。しかし、カオスであるから、ゴテゴテしているのでしょう。敢えて、ゴーギャンに対する熱情を、突き放すために否定してみました。マシュマロ先生は、すっきり派なのでしょうか?
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