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「頭」か「尾」か

4017Bの回答

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回答No.4

2013年に立命館大学から発表された論文では、明確な線引は無くて使用者の感覚によって無意識に使い分けているとういう主旨の報告がなされていますね。 - "助数詞「匹」と「頭」の用法考察": https://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/jl/ronkyuoa/AN0025722X-098_z001.pdf この中の調査結果によると、一般的に言われてる様な「人間を基準とした大きさの大小」とかよりも、その対象となった動物自体と話者との距離感や親近感の "近さ" によって表現が変わっている可能性を示唆しています。つまりペットみたいに自分との距離が近い動物に対しては「匹」を用いるけど、家畜や野生動物の様に距離が遠いと感じている場合には「頭」を用いる傾向があると結論付けています。 言われてみれば…「我が家では1頭の猫を飼育しています」とは言わずに「ウチにはネコちゃんが1匹いるの」て言いますもんね。「頭」という数え方にはフォーマルなイメージがあるという事でしょうか。同じ様な事例として、通常は鯨類は1頭~2頭のように「頭」を用いて数えるのが一般的ですが。ある水族館では「当館では2匹のイルカがいます」みたいな表現を用いています。つまりコレはイルカに対して無意識に親近感を抱いており、あたかも飼い猫の様なペットにも似た "家族の一員" みたいな愛情と親近感を持っている事の裏返しではないかと思われます。 では「尾」はどうかと言うと。これは読んで字の如く、尻尾がある動物を数えるための助数詞ですね。「匹」の方が汎用性があって、恐らくほとんど全ての動物全般に対して使えるのに対して。この「尾」は尻尾が無い動物に対して使う場面は想像し難いです。例えば小動物であっても昆虫類に対しては「2尾のカブトムシ」という表現は余りしませんよね。でも「3尾のメダカ」という用例は不自然ではありません。この場合でも「匹」の方がくだけた親近感を内包した表現であるのに対し、「尾」の方はやはり固いフォーマルな表現という感じがします。 P.S. よく語源トリビアとして「動物の数え方は死んだ後に残る部位」というモノが世間的には広く流布されてますが…これは120%真っ赤な嘘です。動物を数える時の助数詞として「頭」という字を使う様になったのは、日本では明治維新以降で、コレは当時の西欧科学社会で使われていた動物を数える時の助数詞として英語圏では "head" という単語を用いており(特に牛馬の数を数える時)、それをそのまま直訳して「頭」という漢字1文字で当てはめたモノに過ぎません。 現在でも論文中では "head" を使うのが慣例であり、明治黎明期の日本の知識人達も当時最新の西欧科学論文を読み漁って、それに頻繁に用いられている "head" という単語を最新の文明開化的な「動物を数えるための助数詞」として和訳して広まって行ったのだと思われます。 ですので研究者の人や、一般人でも趣味にのめり込んでいる人等は普段から「3頭のミミズが~」みたいな表現はよく使いますね。また「尾」も一般では余り使い所が無い様に感じますが、専門家である鮮魚店の人なんかは日常でも「サンマ、2尾ある?」みたいな表現をよく使っている印象です。 尚、英語圏では一般に「匹」などに相当する単語は無くて、数を表現する場合でも普通に… "2 cats" とか "a goldfish" みたいな表現をします。しかしながら集団を表す「群れ」に相当する単語は多数あり、ちょっと思い付くだけでも…flock、parliament、murder、herd、pride、band、swarm、army~等々。日本語では全く区別しない様々な動物種に個々に対応する「特定の動物の群れ」を表す単語表現が多種多様に存在します。

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