リーマの使い分けについて
- リーマとは、円筒形状の被削材の内径を加工する工具のことです。
- ストレートリーマは、直線状の切削刃を持ち、内径の精密な加工に適しています。
- スパイラルリーマは、渦巻状の切削刃を持ち、切削抵抗が少なく、高速加工に適しています。
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リーマの使い分けについて
被削材は、内径φ50mm 外径φ120mm 長さ100mm の円筒形状で、材質はSS400です。 現在はドリル加工のみですが、内径φ50H7のリーマ加工を追加するべく外注工場に打ち合わせに行きます。事前打ち合わせで相手先より「ブローチリーマでどうでしょうか?」との意向を聞いていますが、このリーマの見識がありません。 (質問) ストレートリーマとスパイラルリーマとブローチリーマの特徴と使い分けを教えてください。
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「ブローチ・リーマ」と称されるものは、(株)日研工作所製の右刃・左ねじれのリーマの商品名ですが、ほかにも数社から同様の製品がさまざまの商品名で出されています。(F・Pツール社ではハイ・ヘリカルリーマなど) このリーマは大きな角度で左にねじれていますが、右回転で使うので、切り粉は工具の進行方向、すなわちリーマの先端から穴の出口方向に向かって押し出されることになります。 いささか判りにくいかもしれませんが、切削のイメージとしては、貫通穴にタップ加工する場合に用いられる切り粉をタップの先端に向けて押し出しながら加工する「ポイントタップ」や「ガンタップ」などと称されるタップは御存知と思いますので、それと同じようにお考えいただければよいかと思います。 ストレート・リーマと比較すると、下穴径の不均一や曲がりに影響され難い、切削中に切り粉が切れ刃の間に溜らずバニシ部に切り粉が噛み込んで傷となることが少なくなる、切削力が小さいので小型の非力な機械でも大径のリーマ加工が可能となる、回転数をある程度上げられるので加工効率が上がる、ビビリ難い、などの利点がありますが、工具はやや高価で、再研削もやや難しくなります。 スパイラル・リーマはブローチ・リーマとは逆に右ねじれで、切り粉はドリル同様に穴入り口に向かいますが、ねじれがゆるいので、サクサク排出されるというわけではありません。おもに切削力の低減と面粗さの向上を狙っていますが、非力な機械や不十分なチャックではいきなりリーマが食い込む事故の可能性があります。 ss400で長さ100、外φ120、穴φ50でH7、リーマ加工を考えられているということは貫通穴、ということなら、B坊は試作と治工具・金型の者ですので、高価なリーマを購入するよりはボーリング加工をまず考えるところですが、もちろんロット数が多い、加工機の精度が不安、加工者の技能が不安などの要素があるならばリーマ加工をお勧めします。 この場合、ブローチ・リーマはなかなか良い選択で、B坊も工具費の重要度が低いならば、ほとんど迷わずこの手の右刃・左ねじれリーマを選択するでしょう。 ただし、ブローチ・リーマといえども下穴の影響は受けますので、下穴の径をきちんと管理し、曲がりをできる限り抑えるように加工しておかないと、H7でアウトになったり、シリンダー・ゲージで径はO.K.でもプラグ・ゲージや組み立て相手の軸が入らない曲がり穴になる可能性は否定できません。 B坊の経験では、リーマ加工の成否は下穴の良否で決まります。後でリーマを通すのだからと安易に考え、面粗さ・真円度・円筒度の悪い穴を安直に加工すると、リーマの仕上がりがばらつき、径そのものや円筒度で不良になります。 面倒でも、ドリル加工では径で1~2mmくらい残し、その後ボーリング加工でリーマの仕上げ代0.1~0.2mmを残して中仕上げをしておくと良いかと思います。ボーリング加工ができない条件では、昔はコア・ドリルという物がありましたが最近は見かけないので、中仕上げには長さ50mmについて径で0.2mmくらいの大き目のバック・テーパを成形したエンドミルを通すのが良いでしょう。これなら、底刃だけで切削するので、ビビリもほとんどなく、切れが落ちても再研削は底刃だけでよいので楽です。
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