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リニア新幹線建設工事における入札談合の現状と問題点
- リニア新幹線の建設工事で発覚した大手建設会社の不正問題は、入札談合の可能性があります。談合は法律違反であり、厳しい監視が必要ですが、社会的には内部告発が広まっているにもかかわらず、なくならない理由があります。
- 一方で、業務遂行上の合理性や受注の円滑さを理由に、談合が行われることもあります。特に条件が厳しい場合や業者が決まらない場合には、業者間の話し合いが必要とされることもあります。
- また、他の業者が談合を行っているという現実や、談合が発覚しても全体では得だという考えから、談合を行う業者も存在します。これらの要因により、入札談合はなくならず、公共事業にも影響を与えていると言えます。
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建設業界での談合とメーカーなどの談合とは本質的に違いがあります。 建設業界では常時話し合いは行われていますのでご質問の件も談合か否かは判然としない部分があります。 マスコミなどではあたかも悪質な違法行為を行っていたというような報道がされていますが、建築業界の実情を無視した報道です。 ご質問の件でも公正取引委員会が問題視しているのは発注主のJR側が予定価格を漏らしていたのではないかという点です。 建設業は専門職の集合体です。 個人住宅を想定していただければ分かり易いかと思います。 1件の家を建てる際に、基礎工事と屋根の工事では必要な技術が異なります。 内装でも襖や畳を作る職人と壁を作る職人が違います。 昔は棟梁と呼ばれる人がいて、その人が工事の進み具合に応じて各職人を手配していました。 この棟梁が施主から受注していました。 職人側も一人の棟梁から複数の家の仕事を貰ったり、複数の棟梁から仕事を貰ったりしていました。 この形式は現代の工事でも本質的に変わっていません。 棟梁に相当するのが大手ゼネコンで職人に相当するのが各工事業者(企業)になっているだけです。 つまり建設工事の現場で働いている人達の全員がゼネコンの社員ではないというこです。 大規模工事になると大手ゼネコン1社だけでは手に余ることになることから建設業界には共同企業体と呼ばれる組織を作ることがが法的にも認められています。 参考 建設産業・不動産業:共同企業体制度(JV) - 国土交通省 www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000101.html どこか1社が代表(幹事会社)となって他のゼネコンがこの共同企業体の一員となって全体に一つの会社(企業)のような運営がされる制度です。 工事の案件毎にこの共同企業体が結成されます。 個々のゼネコンにとっては一つの案件で共同企業体に参画するか1社単独で受注するかという選択肢が生じます。 お互いに共同企業体内での条件などを知る必要がありますので話し合いが持たれます。 建設業界では常時この共同企業体が結成されたり解散したりしていますので企業間での話し合いは定常的に行われています。 この話し合いのどこまでが話し合いでどこからが談合かという線引きが判然としません。 あくまでも公正取引委員会の判断次第ということになりますのでご指摘のような企業の評判が落ちるとか違法行為をしているとかいう認識は全くありません。 少子高齢で建設業界でも現場で働く若年層が不足しています。 人集めのために賃金が上昇しています。 ご質問の2で挙げられている件は受注側の話し合いによるものではなく発注側の予定価格が古い賃金のままなことが原因です。 オリンピック関係だけではなく東京の豊洲移転問題でも古い予算のままで公募していますので受注業者が現われません。 >結果としてそれをやらないと国や自治体、JRのような公共インフラ事業が成り立たない世の中になっているような気がしますがいかがでしょう。 違法行為をしなければ公共インフラ事業が成り立たないということでしょうか? 現在も公共インフラ事業は共同企業体によって支えられていますので違法行為は必要がありません。 むしろ問題なのは発注する都道府県や市町村に専門家が不足していることです。 適正な予定価格を算出できる専門家が不足しています。 法的に専門家集団を設けるなどの対策が必要です。
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- okvaio
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入札については私も疑問の点が多々あります。 入札条件が合わないと「不調」で終わりますよね。 入札条件には、会社の技量や財務状態が基本条件のようですが、 やはり、一番は最低入札価格ですかね。 国は予算で動きますので予算に見合った入札価格を提示することに なると思いますが、あまり高いと国民からたたかれます。 一方、業者は、工事見積を出すわけですが、読み切れないのが トンネル工事だと思います。 建設予定地の地盤調査には限界があります。予想外の追加工事が 発生することをどこまで上乗せするかが勝負でしょう。 (トンネル工事では地下水脈がネックのようですが) 結局、この辺が談合せざるを得ない実情かも知れません。
お礼
ありがとうございます。確かに入札の段階では最終的な工数と費用がどうなるか予測不能ですね!その中で誰がどうリスクをかぶるかと言うのも談合のテーマの一つかもしれないですね。 オリンピックの建設の入札は東京都の職員には費用想定をするための専門性が無いので入札に参加する業者に事前にどれくらいの工程でいくらくらいになるか相談したなんて話もありました。 建設会社の責任は問わざるを得ないでしょうが構造的な問題もありそうですね。
談合は、独占するのを防ぐのもある「強い起業と弱い企業」では弱い企業が 入札できないので,持ち回り談合をする。 強い企業が独占すると「独占禁止法」があるので、弱い企業が入札できる ように持ち回り談合をする。 難かしい問題。
お礼
ありがとうございます。建設会社がみんな悪人ということはないでしょうから止むに止まれぬ事情もあるのかもしれないですね。でも気持ちが悪い。
お礼
非常に勉強になる回答ありがとうございます。 世の中の状況を見ていると、何か違和感がありましたが、大変わかりやすいご説明です。事業を行うための通常業務の中でいつの間にか一線を越えたと判断されるようだと、悪法か時代に合わない法律と言わざるをえないかもしれないですね。今回の件は捜査を待たないと一線を超えたのかどうかもまだわからないとは思いますが。