お世話になっております。
以下についてお教え頂けないでしょうか。
(1)I will be happy if you will make a speach at the conference.
(2)I would be happy if you would make a speach at the conference.
(1)と(2)では意味的にはどう違うのでしょうか?
単に丁寧さの違いだけでしょうか?
(1)は仮定法でなく条件を現わすif節でしょうか?
(2)は仮定法過去ふだと思いますが、これも未来のことを現わしますよね?
具体的に平易にお教え頂ければ幸いでござます。 何卒宜しくお願い申し上げます。
> (1)I will be happy if you will make a speech at the conference.
これは、英語としては普通は言いません。if節ではwillの未来形を使わず、現在形を用いるです(副詞のwhen節と同じ用法)。ですので、
I will be happy if you make a speach at the conference.
となります。ですので、これの時制を過去にした、
> (2)I would be happy if you would make a speech at the conference.
も言いません。仮定法過去であれば、
I would be happy if you made a speech at the conference.
となります。しかし、仮定法過去とはありそうにないことを言う表現です。これだと、来てくれるのをもう諦めてしまっているニュアンスになります。来てくれることを期待していると伝えたいなら、if節を現在形にして、
I would be happy if you make a speech at the conference.
としたり、さらにif節をcanを使った過去形にして、
I would be happy if you could make a speech at the conference.
とすれば、適切な言い方になります。このようにcouldを使うなら、would be happyを過去進行形にしたwonderを使った、
I was wondering if you could make a speech at the conference.
という表現は丁寧な依頼として頻出表現になっています。
上記のいずれも、仮定法過去を除く、過去表現は控えめ、丁寧な感じになります。
「補足コメント」を拝見しました。
>ビジネスイングイリシュ文において(2)はよく見かけるように思います。
>この表現で、依頼文章としているので、可能性は結構あるように思いますが、その辺はいかがでしょうか?
>ビジネスイングイリシュでは丁寧さを優先しているのでしょうか?
⇒はい、確かにおっしゃるとおりだと思います。
では、なぜこのような「非現実的条件文」が、可能性のありそうな表現として依頼文章に用いられるのでしょうか。それは、「実現の可能性が小さいこと」を想定して、つまり、「無理なことを承知の上で」お願いします、という「へりくだった心的態度」を表現するためであろうと考えられます。
こういう表現法を「婉曲語法」(euphemism)と言いますね。「丁寧で控えめな願望」を表わすために用いられることがよくあります。本来の「実現可能性の少ないこと」とまったく等価ではありませんが、「直接的な断定でない」という類似性を利用した、一種の「流用的表現法」ということになるかも知れません。
元来、「質問や依頼」が表現に角が立ちやすいものです。このような場合の表現では、「現在形の代りに、仮定法過去に由来するcouldやwould用いて語気を緩和する」ことができます。これが婉曲語法的表現の本質である、とも言えるでしょう。
例:
Could you tell me the way to the station?「駅へ行く道を教えていただけますか?」
Would you please open the windows?「窓を開けていただけますでしょうか?」
(それぞれに、「もしご存知でしたら」とか「もしご迷惑でなければ」といった条件節の部分が省略されているとみなすこともできます。)
以上、再伸まで。
以下のとおりお答えします。
>(1)I will be happy if you will make a speach at the conference.
>(2)I would be happy if you would make a speach at the conference.
>(1)と(2)では意味的にはどう違うのでしょうか?
>単に丁寧さの違いだけでしょうか?
⇒丁寧さの違いもありますが、一番大きな違いは「実現の可能性」です。
(1)に比べて、(2)の方が「実現可能性が小さい」ことを表わします。
>(1)は仮定法でなく条件を現わすif節でしょうか?
⇒はい、そのとおりです。
(i) 単なる条件を表わします。
(ii) 文法用語で、「現実的条件文」と言われます。
>(2)は仮定法過去ふだと思いますが、これも未来のことを現わしますよね?
⇒はい、そのとおりです。
(i) 「現在・未来において事実と反対のことや実現の可能性がほとんどないこと」について、「もし(仮に)そういうことになれば」という仮定的な条件を表わします。
(ii) 文法用語で、「非現実的条件文」と言われます。
(iii) 実現の可能性が低いだけに、それだけ一層、「願望の度合いが強い」ことも表わされます。「もしあなたがスピーチしてくださるなら、嬉しいのですが」という訳文の、「ですが」の部分にそのニュアンスが込められるように思います。
以上、ご回答まで。
お礼
Dio_Genes san 詳細にお教え頂きありがとうございました。また随分お時間を取らせました。 よくわかりました。 Forestでは、「相手に対する依頼をする場合はwillを用いる」とあります。 仮定法は難しですね。 もしよろしければcan/couldについてもお教え頂ければ幸いでござます。