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なからざるべからず~その2~

OKATの回答

  • OKAT
  • ベストアンサー率38% (247/639)
回答No.15

>頭が痛くなりそうな情報なので頂いた内容を検討するのは後日にして、まずはさらっと返答しておきます。  「否定呼応」のことなら、現代日本語にはほとんど関係ないから、無視していただいて結構かと思います。 >まず、漢文を念頭に3重以上に否定を連結するというのは、まずは具体的にそういう漢文が存在したかどうかによると思います。  漢文には三重否定のようなものは存在しません。もしあったら、「これは漢文訓読の形をまねたものです」で決着したはずです。ただ、言いたかったのは「漢文訓読体」が当時の文体として一つの地位を占めていたことです。私たちが見てきた多くの文の文体がそうでした。わたしが「なかるべし」など検索して、それにヒットしたものはほぼこれに属します。 前回あげた例 ~せざるにあらず・ ~なきに(しも)あらず・ ~せざる(は)なし・ ~にあらざるなし・ ~せざるべからず・ ~せずとなさず・ ~せざるをえず  などが多く現れることから考えても「漢文訓読体」といってよいものです。 その一方で平安期の古文をほぼそのまま真似たような「擬古文」とよばれるものがあり、それはたとえば江戸前期の上田秋成によって「雨月物語」などに結晶化された後も、一部の文人や国学者に引き継がれ明治まで残存しました。  この二つの文体を使い分けた人もいます。例えば森鴎外、「柵草紙の山房論文」と「舞姫」また泉鏡花「愛と婚姻」と「外科室」、同一人の作品ですから、がらりと異なるわけではありませんが、用語等にかなりの差が見られます。  ただ、漢文訓読体といっても、いつもこちらの都合のいいように、材料を提供してくれるわけではありません。前回調子に乗って書いた「不レ可レ不レ無」などという漢文はあり得ません。「不可能」のように「能べから(可)ず(不)」はあり得ても、「不」も「無」も返読文字で返って読むため二つ続くことはありませんでした。  また、別の視点ですが、「あり」と「なし」とを比較検索したらつぎのようなことが分かりました。 「あるべし」○ 「なかるべし」○ 「あるべからず」○例1. 「なかるべからず」○例2. 「あらざるべし」○例3. 「なからざるべし」× 「あらざるべからず」× 「なからざるべからず」○例4.(「なからざるべからざる」) 「正しからざるべからず」(参考例5.)  1.よくその身分を顧み、わが身分を重きものと思い、卑劣の所行<あるべからず>。        「学問のすすめ」  福沢諭吉 2.およそ人たる者はそれぞれの身分あれば、またその身分に従い相応の才徳<なかるべからず>。        「学問のすすめ」  福沢諭吉 3.逍遙子とても、固有、折衷、人間の三目を立てゝ流派とせしは、あながち尊卑を其間に置かざりしには<あらざるべし>。        「柵草紙の山房論文」 森鴎外 4.暁明駿馬に鞭打つて山野を跋渉するの意気なくんばあらずと思ひ、続いて厩に駿馬を養ふ資力と、走るべき広漠たる平野<なからざるべからざる>事に心付きたり。        「矢立のちび筆」  永井荷風 5.さてまた、子を教うるの道は、学問手習はもちろんなれども、習うより慣るるの教、大なるものなれば、父母の行状<正しからざるべからず>。 「中津留別の書」 福沢諭吉 ○上記のことから、何がいえるのか。「あり」と「なし」の差は、動詞と形容詞の差なのか。 ○4.の例で「なからざるべからず」例がもう一つ増えました。 ○他の動詞の多くに「ざるべからず」がつくのに、どうして「あり」は付かないのか。(検索が足りないのか?)  疑問ばかりのコメントで済みません。

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質問者

お礼

4番目の例などを見てしまうと、前回スレから漢文訓読で強意のざるが持ち上げられた気持ちが分かるような気がします。 なくんばあらずの後のなからざるべからざる。

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