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α,β崩壊した後は必ずγ崩壊を起こしますか?

高校物理の質問です。γ崩壊の定義がよくわかりません。 励起した原子のエネルギー準位が下がったときに電磁波を出すのはわかりますが、 その際γ線を出すのがγ崩壊で、γ線より短い波長の電磁波を出す場合は γ崩壊とは言わない、という理解でよろしいでしょうか? それからα崩壊、β崩壊後の原子は必ずγ崩壊すると考えていいでしょうか? 教科書を読んでいて、この2点がはっきりしない表現でやり過ごされてしまって 困っております。よろしくお願いいたします。

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  • hayasitti
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回答No.4

>その際γ線を出すのがγ崩壊で、γ線より短い波長の電磁波を出す場合は >γ崩壊とは言わない、という理解でよろしいでしょうか? ガンマ線は電磁波の中で一番短い波長域をもつものなので、ガンマ線より短い波長に対する名前はありませんよ。 (あえていうなら、ガンマ線より短い波長の電磁波はガンマ線です、となります。) 参考→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E7%A3%81%E6%B3%A2 >それからα崩壊、β崩壊後の原子は必ずγ崩壊すると考えていいでしょうか? しないのもあるので、必ずとはいえませんね。 代表的なものに、ストロンチウム90があります。 ストロンチウム90はイットリウム90になりますが、ベータ崩壊のみで、出ていくのはベータ線のみです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%81%E3%82%A6%E3%83%A090 なぜこういったことが起きるのか。 ベータ崩壊、ベータ線を放出するとき、そのベータ粒子(電子ですね)に吐き出したいエネルギーを全部乗っけて放出してしまうので、ガンマ線を出す必要がなくなるからです。 もう一つ例をあげると、No3の方が挙げているセシウム137です。 崩壊経路が二つあり、セシウム137がエネルギー量の多いベータ線を出して、直接バリウム137になるルートと、 エネルギー量の少ないベータ線を出して、準安定同位体であるバリウム137mになり、さらにガンマ線を放出してバリウム137になるルートがあります。

tanx00097
質問者

お礼

失礼しました。質問を間違えてしまいました。 >その際γ線を出すのがγ崩壊で、γ線より短い波長の電磁波を出す場合は >γ崩壊とは言わない、という理解でよろしいでしょうか? 「短い」波長ではなく、「長い」波長というつもりで質問させていただきました。 いろいろ調べたところ、たぶん崩壊直後に起こる放射がγ線という定義かと思いますので、 波長によって名前が変わるのではないということでしょうか。違っていたらご指摘 いただけると幸いです。 とにかくありがとうございました。

その他の回答 (3)

  • ybnormal
  • ベストアンサー率50% (220/437)
回答No.3

まず、用語を正確に使ったほうがいい。 >励起した原子のエネルギー準位が下がったときに電磁波を出すのはわかりますが、 >その際γ線を出すのがγ崩壊で、 γ線の話をしているのであれば、正確には「原子核のエネルギー準位が下がった時に」というのが正しい。 波長が長いか短いかは関係のない話で、原子核の状態があるエネルギー準位からより低いエネルギー準位に移るときにでる電磁波をγ線と呼び、その現象をγ遷移(#2で指摘されているように、「崩壊」とは呼ばない)と呼ぶだけの話です。 >それからα崩壊、β崩壊後の原子は必ずγ崩壊すると考えていいでしょうか? 核種によってはそうはならないものもある。たとえば、セシウム137は全ベータ崩壊のうち5.4%が基底状態に直接遷移するので、もし100個のセシウム137があったとすると十分長い期間にわたって見れば100本のベータ線をだすが、確率的にはそのうち5本のベータ線はガンマ線を伴わないことになります。 http://en.wikipedia.org/wiki/Caesium-137#mediaviewer/File:Cs-137-decay.svg 昔、こういうタイプの核種ばかりを選んで放射線計測をしていたことがありますが、ユーロビウム152やルビジウム(質量数は忘れた)も同様に基底状態にベータ崩壊したはずです。だから数は少ないがガンマ線を伴わないベータ崩壊もある。

  • Tann3
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回答No.2

 「ガンマ崩壊」とは、アルファ崩壊やベータ崩壊と違い、元素や質量数は変わりません。  その意味で、「崩壊」(あるいは「壊変」)というよりは、余分なエネルギーを放出して、より安定な状態に落着く現象ということです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%9E%E5%B4%A9%E5%A3%8A >その際γ線を出すのがγ崩壊で、γ線より短い波長の電磁波を出す場合は γ崩壊とは言わない、という理解でよろしいでしょうか?  「ガンマ線より短い波長の電磁波」というものは存在しません。原子核が、余分なエネルギーを持っていて(「励起」された状態と言います)、それがより安定な状態(最終状態を「基底状態」と言います)に移行するときに出る電磁波は、すべて「ガンマ線」と呼びます。 >α崩壊、β崩壊後の原子は必ずγ崩壊すると考えていいでしょうか?  アルファ崩壊、ベータ崩壊後に、偶然「基底状態」の原子核にならない限り、ガンマ線が出るのが普通です。偶然「基底状態」の原子核になる確率は、ほぼゼロに等しいので、アルファ崩壊、ベータ崩壊後の原子核は、ほぼ必ずガンマ線を出すことになります。「ほぼ」というのは、上に書いたように「確率がほぼゼロに等しい」と言えても、「ゼロとは言いきれない」という確率論的な意味です。  高校の物理では、詳細な定量的な記述は難しくなるので、定性的なイメージ・概念を示す記述のために、質問者さんのような詳細に知りたい人には、ちょっと物足りないのかもしれませんね。  大学に行って、是非「量子力学」とか「原子核物理」とか、それに絡んで必須となる「相対性理論」などを勉強することをお勧めします。

  • trytobe
  • ベストアンサー率36% (3457/9591)
回答No.1

どうやら、軌道電子のエネルギーが放出されるのはX線であり、原子核のエネルギーが放出されるのがγ線(ガンマ崩壊)と呼ばれるようです。 そのため、エネルギーに対応する波長だけからは、発生がどちらによるものか、というのは判別できない(10の-10乗秒で発生するので、単独で観測するのも可能かわからない)ようです。 ガンマ線 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%9E%E7%B7%9A さて、そうなると、アルファ崩壊で原子核からヘリウム原子核(陽子2つ+中性子2つ)が抜けた後や、ベータ崩壊で電子およびニュートリノが出て行った後に、適正なバランスにない原子核や軌道電子がありそうですが、そこからのガンマ線放出を観測している間に、実はどんどんα崩壊・β崩壊も起きて、どんどん元素や質量数が遷移してしまい、ガンマ線がどの段階のものか切り分けて観測できない、というのが実情ではないかと思います。 質量数は4ずつ減っていくこともあり、崩壊していく系列は、元々の原子核の質量数によって4つの系列があります。それぞれ質量数を4で割った余りが同じものばかりで連なって、最終的に安定な元素(同位体)になるまでα崩壊・β崩壊を連鎖していく、というのが示されています(英語版の各seriesの図がわかりやすいでしょう。 崩壊系列 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B4%A9%E5%A3%8A%E7%B3%BB%E5%88%97 Decay chain - Wikipedia, the free encyclopedia http://en.wikipedia.org/wiki/Decay_chain この間に、10の-10乗秒でのγ崩壊が発生しまくっているはずなのですが、それは確率的に生じるα崩壊・β崩壊と同様に、確実に生じるタイミングがあるとは限らず、ガンマ線を放出する前に次の核種に崩壊していることもある、というので教科書などではあえて断言していないのかと思います。

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