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戦争と、これから産まれる子供について。

sync-magの回答

  • sync-mag
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回答No.9

 今回の、閣議決定による集団的自衛権の行使容認について不安をおぼえられるとのこと。必ずしも質問者様と同じスタンスというわけではなさそうですが、実は結構共感できました。わたしは集団的自衛権そのものについては反対していないのですが、今回の一連の動きについてはかなり不満をもっており、現状では「反対」です。  理由の第一は、安倍政権のやり方があまりに姑息で拙速だからです。  各社の世論調査では、国民の多数派は集団的自衛権の行使容認に反対か、限定的な(つまり消極的な)賛成であり、確信をもった積極的な賛成はいずれの調査でも少数にとどまっています。二択か三択かという違いがすでに不純なものを感じてしまいますが、そこはおいておきます。少なくともあまり納得していない状況は看取できるでしょう。  http://www.asahi.com/articles/ASG5D5KBZG5DUZPS001.html  以前、安倍さんが憲法96条の改訂にこだわっていたときの説明では、「国民の過半数が賛成していても国会議員の3分の1が反対したら改憲(の発議)ができないのはおかしい」と言っていました。ならば、国民の過半数が賛成できないでいる状態で解釈改憲を行なうのは理屈に合わないはずです。  また、憲法というのは国のあり方を定め、為政者の恣意的な統治行為にたがをはめるためのものだというのに、これを改めるのに従来の歴代内閣による憲法解釈の論理は変えず結論だけを変えるというのは、憲法に対する軽蔑というか敵意を感じます。  現憲法が時代に合わないという主張はまっとうなものと思いますが、その憲法に従うべしと定められた政治家が国民の声を無視しても憲法を事実上変えられるという信念はそら恐ろしいかぎりです。まさに「ナチスの手口」ですね。  国民の多くは国際情勢、ことに東アジア情勢の変化に不安をおぼえており、わが国の安全保障政策にも変化が必要だと考え始めているように思います。だからこそ、現状の認識とこれからの方針について議論が必要であり、共通の見解(その土俵になるもの)を培っていくべきではないでしょうか。  安倍さんも集団的自衛権がいま必要だと確信するなら、なぜもっと時間をかけて説得しようとしないのでしょう。彼の説明はいつも情緒的で、批判や異論に対してまともに答えようとしていません。そもそも納得を得る必要があると信じていないからだと推量します。  この軽視の根底には彼の愚民観があるのだと思います。少なくとも、彼は自分の支持者・賛同者以外はみなバカだと信じているようです。しかし、安倍政権とその支持者以外の人も同じ「国民」です。  今回の一連の動きがもたらしたデメリットの一つは、わが国の政治文化に民主主義と国民に対する軽蔑感を植えつけたことだと思います。いや、もとからそれは政治家に蔓延していたのかもしれませんが、もっと病が進んだのではないでしょうか。  これまでの彼の言動は「自主憲法制定」から「憲法96条の改訂」、そして「集団的自衛権の行使容認」まで、その論理が二転三転しています。しかし、その目指すところは一貫しています。要は、日本を戦争のできる「普通の国」にすることが彼の変わらぬ目標なのだと思います。  その目的に賛同しない人が不安をおぼえるのは、当然のことです。  わたしが現時点で集団的自衛権の行使容認に反対するいまひとつの理由が、賛成者の言動は現実離れしているとしばしば感じるからです。  「日本単独では中国の脅威に対抗できないから集団的自衛権が必要だ」という主張をネットで見かけます。どうもこの人たちはいまの「個別的自衛権」を日本単独で反撃(防衛)することだと思っているようです。こういう基本的なことさえわきまえていない人たちによる賛成論は、ただの妄想としか言いようがありません。  ちなみに、もしも中国が日本に侵攻してきたら、従来認められてきた個別的自衛権によって日本は反撃(防衛)できますし、日米安保が発動するでしょうし、さらには中国への国際的な制裁が行なわれるはずです。アメリカをはじめどこの国でも中国のそのような勝手な行動を望まないからです。もしこれらがなされない場合があるとしたら、すでにどこの国も中国にかなわない状態に陥っているか、日本から挑発した場合です。前者はいまそのような状態にあるわけではありませんし、中国もそこまで無謀な望みはいだいていません。後者ならば、どうしましょう。半世紀前と同じように自業自得とあきらめるしかないのでしょうか。  やはりネットで見かけた(たぶんこのサイト?)のですが、「なぜ隣国と友好関係を築かなければならないのかわからない」という質問に対し、「そんな必要はない」との回答が多数寄せられていました。なぜわからないのか、わたしには本気でわかりません。  「戦争をしたくないから集団的自衛権が必要だ」と主張できる理性があるのなら、戦争にいたる危険性を減らす、すなわち近隣諸国と友好関係を築くことが必要なのだと、なぜわからないのでしょうね。かくも安易に隣国に対する敵意にふけることができる彼らの本音は「平和を守るために集団的自衛権が必要」なのではなく、「戦争をするために集団的自衛権が必要」なのではないでしょうか。  こんなことを書きながらなんですが、別にわたしは平和主義者でもないので「なにがなんでも戦争に反対」はしていません。わたしは日本人であることから大きな幸福と多くの利益を得ています。これが脅かされる事態が真に迫っているのなら、日本も戦うべきと考えます。当然、そのための備えは必要だろうとも考えます。  この場合の備えとは、もちろん自衛隊を筆頭にした武力であり、日米安保であると同時に、いえそれ以上に、このような危険を招かない賢明な外交政策であり、平素の経済的社会的関係の深化と発展であり、文化の交流による共感の増大でしょう。実際、戦後の日本は、時にアメリカの外交政策に反しても世界に友好関係を広げることに留意してきました。これもまた、平和を勝ち取るための「武器」だと思います。  ところが賛成派の意見を見ていると、最初からこの選択肢を度外視したものが多すぎます。まるで武力だけが外交だと信じているかのようです。彼らに言わせると、反対する者たちは「日本の弱体化をねらっている」のだそうです。  国家間の交渉には妥協や忍耐が求められますし、これには活劇のような爽快感がありません。しかし、時に果断な行動では得られない大きなメリットがあります。これはどちらが正しいか予断的に決められることではなく、目標を見定めて効果的な方法を探る知性と努力が要ります。集団的自衛権の安易な賛成者はこの知性と努力が大嫌いで、戦争をすることは手段ではなく目的であるかのようだと感じます。要するに、彼らは中国をやっつけたいだけで、日本をよくしようと思っているわけではないのでしょう。  彼らの理想を最もよく体現しているのは北朝鮮だと思います。しかし、日本をあのような国にしたくないと思うことが「日本の弱体化」なのでしょうか。  罵倒になってお恥ずかしいのですが、集団的自衛権の行使容認はまさに「○○○○に刃物」だと思います。  気がつけばお尋ねの集団的自衛権のメリットとデメリットについてろくに答えていませんでしたが、いいかげん長文になってしまったので、そこは失礼します。  最後に一点だけ。今回の閣議決定があくまでも「自衛」にこだわったおかげで論理的にはおかしなものになりつつもかなり抑制的な文言になっているのは、具体的には公明党が政権与党にいたからであり、その背景には国民世論が必ずしも賛成していないからです。それがなければ、アメリカの望むとおり集団安全保障まで認めるものとなっていたはずです。  しかし、たとえばイラク戦争のようなものに日本が参戦することは「自衛」なのでしょうか。実際に参戦したイギリスはそれによってどれだけのメリットを手にしたのでしょう。参戦しなかったフランスはそれによってどれだけのデメリットがあったのでしょう。フランスの安全は損なわれたというのでしょうか。  現実の戦争は妄想癖のある人たちの情緒的な言動で始まることがままあります。それを押しとどめるのは「この戦争は本当に必要なのか」「本当に戦争しか手だてがないのか」「戦争を回避するためにもっとできることがある」との当たり前の声を上げつづけることなのかと、最近の騒動を見ながら考えています。

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