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漱石は『虞美人草』を嫌っていたのか

goo455452の回答

回答No.2

単なる漱石の作品好きなので、回答のお手伝いになり得ないのは重々承知で書きこみます。 ”虞美人草”を嫌っていたというのは驚きでした。 個人的にこの作品で、漱石を”文学者”というより”もの書き”という身近な人に思いはじめたので、少し残念な気がします。晩年の作品も味があるとは思いますが、初期の作品の、登場人物や出来事がある意味、”漫画チック”に描かれているものが好きなんだけどなぁ・・・。漱石の”テイスト”がより複雑なものに変わっただけ、っていうのじゃダメでしょうかね?ダメでしょうね(笑)。

noname#9152
質問者

お礼

漫画チックという言葉は浮かびませんでしたが、似たことは私も考えていました。たとえば、甲野さんと宗近くんの二人が井上親子と度々遭遇するあたりの御都合主義。浅井君が孤堂先生の所へ行ってからの芝居がかった展開など、話を作りすぎている感がしないでもありません。いや、私がこれらを嫌いだというのではありません。むしろ好きです。でも、もしかすると漱石は、この作品のもつある種の“通俗性”(こう言っていいのかどうか自信なし)が嫌だったのではないか…と、自分なりに考えてはいました(字数制限で質問文に書けませんでした)。しかし私は後期の作品をまだあまり読んでおらず、それらと較べることもできないので、詳しい方の話をうかがってみたいと思った次第です。 「漱石の”テイスト”がより複雑なものに変わった」というのは重要な指摘だと思います。しかし、登場人物が類型的といえないこともない(自信なし)、出来事が漫画チックといえないこともない(自信なし)「坊っちゃん」を漱石が嫌ったという話を聞かないので、もっと別の理由もあるのではないかと考えています。なんて、私こそ初心者で、それこそ「ダメでしょうね」って感じなのですが…。 回答、ありがとうございました。

noname#9152
質問者

補足

ちょっとこの場をお借りします。 私、「くわしい方」と言いましたが、これは気になさらず、虞美人草を読んだことのある方でしたら、どしどし、お気軽に、御回答ください。 それから、質問で言い足りなかった部分をもう少し…。 私は書簡集を読むところまでいっていないので、孫引きで申し訳ないのですが、ここのサイトでこんなのを見たことがあります。(漱石とは関係のない私の質問に対する、質問とは関係のない回答の一部) 「漱石書簡:小宮豊隆宛 8月6日 世の中の奴は常識のない奴ばかり揃っている。そうして人をつらまへて奇人だの変人だの常識がないのと申す。御難の至である。ちと手前どものことを考えたらよかろうと思うがね。あんな御目出度(おめでたい)奴は夏の蛍同様尻が光ってすぐ死ぬばかりだ。そうして分りもしないのに『虞美人草』の批評なんかしやがる。『虞美人草』はそんな凡人のために書いているんじゃない。博士以上の人物のために書いているんだ。なあ君。そうじゃないか。」 これが何年頃のものなのか分かりませんが、この書簡と、晩年嫌っていた、ということをどう結びつけたらいいのか、そんなことも気になっています。私、うっかり「通俗性」なんてことを言いましたが、漱石の言葉を真に受ければ、博士以上の人物のために書いたんだそうですね。全く御目出度奴です。私。 以上のことを踏まえても、踏まえなくても、どちらでもかまわないのですが、回答お待ちしております。

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