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音楽は空虚なものでしょうか?

arayata333の回答

回答No.15

本来、「美」が人間の心にとって、たとえば正義の意志にとっても、一番重要と知っていての質問なのですね。 心の奥そこから、それを求めてるからこその、ただバックに流れてくだけのバックミュージック式文化を 深く懐疑する、表現者の魂からの希求と受け取りました。 * 流れで、音楽を、まず取り上げますが、 「菩提樹」という唱歌をご存知でしょうか。 日本では、そのまさに“きれいな”部分だけを編曲して学校教育の音楽の授業とかで取り上げられたりしてきた歌です。 もともとの ドイツでのその曲は、「冬の旅」という題名の長い長い 心の葛藤の世界をさまよう哲学者の心の旅路の曲の一部として歌われる歌です。 その曲の伴奏自体が力強いのですが、その部分こそ冬の旅の厳しさ(心の葛藤のすさまじさ)を表現している部分です。 しかも、その心が乱れさまよう様をあらわす、そのメロディーは明らかに錯乱を現すメロディーであり、 途中何度か通常のリズムを外れたりもしています。   めちゃめちゃでもあるのです。   が もちろん、それがゆえに その後につづく歌の部分の菩提樹性というか、ほっと、あるいは、はっと やすらかな世界に気がつく部分の大きさや確かさを物語っていたりします。 詳しくはともかく、元々のそのドイツリートの曲は 単なるきれいごとの作品ではないわけです。  かなり衝撃的でもある作品です。 でも、それを語れる、また表現できる歌手が日本にいないのは残念ですよね。 * むかし、 女性の友達が、「ほんとうの美は言葉じゃ語れない」とまわりの人に必死で話していました。 そのように言葉でそのことを必死に訴えようとしていました。     言葉には言葉の歴史があり、また表現の世界があり、 詩は生きられた感動がなんの飾りもなく生まれた言葉として出てくるほど詩的だと指摘したいものだったりします。   散文にても時間や人生や感覚の積み重なり、重ね合わさりとかの部分で衝撃的にもなるような 楽しくかつ 他の人にもその人の感動が伝わる文が生まれたりします。  言葉で言えないものが 言葉を通しても その限界なりにて豊かに豊かに展開し始めるわけです。 でも それも聞き流せば、読み流せば それでおしまいでしょう。 そうはさせない衝撃が 表現としても、本気で伝えたいなら必須ということを表現者は忘れてはならないところだと 私も本気でそう思います。 * 言葉以前、と言えば、 まずは赤ちゃんのお母さんへの最初の笑い(微笑みの眼差し)の世界が 思い浮かびます。  くったくのない、ただのあたりまえの、静かなそのひととき。  それこそただ流れていってしまうだろうやすらかな呼吸。    でも、ほんとうは、忘れ去っていいことなのか?  生まれたばかりにては赤ちゃんの脳は、まだ動物以下だと言います。 それが 外気に触れおぎゃぎゃああと泣き叫びながらその脳はいきなり人間の脳へとものすごいいきおいで進歩していきます。     動物には笑うユトリが脳の中にはありません。 そこまで発達して無いためそれを本能に縛られてると表現されるところ。   何気ない はじめての笑いは、ただの微笑みは、 ほんとうは、それこそが人間としての誕生の日であり、その一瞬なのだと思います。 「ねえ、 あなたのほんとうの誕生日は、何年何月何日なのよ。 その日にね。 あなたは始めて そのころ孤独にも落ちていた私に笑ってくれたの。  それが私は 本当の誕生日だと思っているし、あなたの誕生日は私の心を救ってくれた日なの。」と、何度も何度も その子に語っていた母親がいたとします。   子供は やがて、すこしそれを理解できるようになるのですが、  でもその子の友達関係は その子供を悪の道にさそいます。       ありとあらゆる、醜い冷たい心の世界をその子供はさまようことになります。 やがて、その子供は 犯罪者となり、死刑を宣告されます。 死刑台に向かって最後に歩き出した時に、母親の声がします。「 思い出して、 思い出して、 思い出して あなたの誕生日を、あなたの本当の誕生日を、あなたは私を助けてくれた」    冷たいその目が光ります。 暴れていたその男が急に静かになります。 光る目がさらに光、  やがてそれも静かになります。   ほほが ゆるみます。  彼は 人間のふるさとへ帰ってきたんです。 今立った今。 飛び込む男。     幕。 たった今、 かってに作って小説の荒筋です。   対比の衝撃。 これた必要なのかもしれませんね。 もっと、もっと、もっと、もっと、これがプロデュースされるべきなのかもしれませんね。 気がつかないぐらいのちいさなちいさな、でも本物である「美」の世界をけして見逃したりしないようにです。 *  わたしが 北欧の音楽であるペールギュントに感動したのは、 愛し合った女性を捨てて 一人放浪と浮気のたびに出る主人公の めちゃくちゃな人生が 描写音楽として延々と続いた後、やがて命からがら ぼろぼろとなって村にもどってみると、 やつれたその恋人がすべてを赦して すべてを解かった上で赦して、そこに向かえてくれたという物語が裏にある音楽だったからです。 その時 私はそれを知っていて聞いていたのです。   最後に来て もはや、涙を抑えることは出来なくなりました。 感極まってしまったのです。 これが、キリスト教が庶民の中に生きてきた本当の大地の上での文化なのかという思いもありました。  体中が震えるのは 初めてでした。 たぶん、最初で最後の思い出でしょう。 おそらく 表現者は、 すべてを総合的に表現する道を、めんどくさがってはいけないのでしょう。    私も 魂からそう思います。 * コメントありがとうございました。  回答者の方がたぶんですが、鼓舞されたと思っています。  気がつかされ勇気付けられたところが大きくありました。  対話になってるかどうかはともかく、 対話の旨受けてくださり、              ありがとうございました。

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質問者

お礼

>表現者は、 すべてを総合的に表現する道を、めんどくさがってはいけないのでしょう。 その分野においてまずそれがどういうものかを追求せずに、表面ばかりが目立つんですよ、まぁ表面でもそれはそれでいいんでしょうけど。 追求するのはかなり難しいし、きついことではあるのであんまり関わりたくはないのはわかるんですけどね。

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