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企業のグローバル化とは?

nekomomotaの回答

回答No.5

皆さんと基本的には同じことですが、もう少し例えを入れて説明してみます。 背景としては日本の企業とて、欧州の企業とて世界最大の市場である米国に向けて商売をしているということ。これに対して米国が「フェアプレー」を求めて自国の利益を守りに入っていること。さらに、通商や科学技術の発達に伴ってビジネスに国境の垣根がなくなったということが裏にあると思います。 (1)まず始めに商売の相手が米国人ほか外国の企業や個人ですから、企業は単一民族の日本の中で商売をするのと違って各国市場の商習慣や法律などに精通する必要があります。具体的にはアメリカで商売をするにはやはり米国人のセールスマンや、事務、法律に現地のレベルで対応できる業務体制を作る必要があります。たとえばどんなに熟練した職人でも外国人職人ばかりのすし屋は美味しそうではないでしょう。海外支店や現地法人を作るというのはこういう必要性からです。これが簡単かというと、あなたがたとえばアアフリカのまったく知らない企業が商売を始めるのだがそこで働かないか?と誘われてあっさりOKするかを考えてみれば良く分かります。 (2)こうなると当然英語が話せる人間が大勢必要になり、海外現地で一企業市民としての体裁を整えることが不可欠となります。 たとえばあなたがロンドン支店に配属されれば、現地で雇った英国人にの部下を掌握して、場合によっては叱ったり、首にしたり、交代要員を雇う面接をしなければなりません。また、日本ではありえないことですが、商品の名前が現地語で発音しにくかったり、商品の一部がその国の法律で販売できなかたりする場合の調整が必要になります。 (3)仮に日本の企業の商売が成功して現地の市場で無視できない存在になると、その国の商売がたきや監督官庁もその日本企業は外国企業だからといって有利な立場を与えられていないか、日本の法律はその国の企業と競争する際に公平ではないのではないか、ということに関心が高まります。 同時に海外各国の企業とも世界中を相手に競争するようになって来ましたから、共通のルールでの会計処理を求めるプレッシャーは飛躍的に厳しくなります。 現在日本の銀行の財務の健全性が問われています。今この時期に特に厳しくなった背景には、世界中の顧客と取引をしている日本の金融機関がたとえば米国の銀行と同じ基準で健全な財務状況を維持できるように管理されていないと、海外の顧客に損失を与える可能性がある、という理屈で共通の会計ルールにそろえるよう海外から強いプレッシャーがかかっていることがあります。 (4)こうした環境の中で日本独自のやり方で何とかやってこられた日本の企業は、企業のあり方や商売の手法を見直さなければならない時期に来ています。そこでこの「企業のグローバル化」というテーマが注目されているのでしょう。 さらに例を揚げると ・日本の企業は従業員の終身雇用や親密な重要取引先との関係を重視して商売をしてきました。しかし、米国流の考え方では、会社は出資者たる株主のために利益を上げるための仕組みです。不必要な従業員を終身雇用していたり、会社の利益を損ねてまで重要取引先に便宜を与えていれば株主に対して重大な背任行為という考え方もできます。株主総会が形式化している日本企業に対して最近増加した海外株主からの批判が強くなっています。こんなとき日本企業はグローバル化に直面していることを思い知らされます。 ・日本は企業や従業員に対する規制が緩和されていないという見方もあります。世界を相手に商売をしているソニーなどの企業は重い税率や強い企業が勢力を拡張することに規制の厳しい日本で商売をするのを避けて本社機能を海外に移すことも考えられます。「日本の企業」に固執する必要はない、という考え方もできます。また、生産は人件費の安いところ、販売は一番売りやすい市場で利益を極大化するためには視野を世界レベルにしなければならないのは当然です。このように企業の側からグローバル化する面もあります。 ・先ほど外国人の部下を雇うという例を挙げましたが、日産自動車のゴーン社長のように経営の実権をフランスのルノーのような海外企業が掌握し、その下で日本人が働くというケースも出てきました。長年行われてきたグループ企業との付き合いもドライになり、必要性の薄い企業は株式を売却されて「他人」になってしまうことも生じました。上司にも外国人が入り、会議や物事の決め方も変わり、日本の大企業の従業員が当たり前だと思ってきた仕事の仕方に海外流のやり方が入れ替わることもあり、「日本流経営」をその意味で貫けなくなりました。これはより資本主義に照らして合理的だと思われる海外流の経営思想を取り入れるという意味でのグローバル化です。 ・こうして国際的な企業や商売の対象に壁がなくなると、従来日本で認められていた序列、物事の優先順位、評価基準も変わります。 あらゆる国籍の相手と社内外でコミュニケーションをする必要から外国語のニーズは飛躍的に高まります。もちろん語学だけではなく、「外国人を相手に日本人と同じようにやり取りできる」ということも含まれます。 上司も部下もどんな国のどんな習慣の人か分かりません。共通のルールを頭に入れて接することができないとたちまち仕事は暗礁に乗り上げてしまうでしょう。 さらに先ほど書いたように、日本の中のように暗黙の了解で「ツーカーで互いに理解できる」ということは期待できません。あらゆる角度から身構えないと商売が行き詰まるということです。これは仕事の仕方や個人レベルのグローバル化だと思います。 以上思いつくまま書きました。いわゆる「グローバル化」の全体を網羅していないかもしれませんが、日本のサラリーマンとして、感じたことを乏しい経験から記しました。

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