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制御工学における不安定零点の定義

Hyperservoの回答

回答No.3

不安定零点とは連続系では、「右半平面に存在する零点」です。 つまり、実部が正の零点です。こいつがあると、位相が最小位相にならない。 Gp1(s)=( s+1)/(s^2 + s + 1) と Gp2(s)=(-s+1)/(s^2 + s + 1) は ゲイン特性は同じだけど位相特性は違う。 (Gp2の位相はGp1よりも180°も遅れる) で、このときのGp2の零点を不安定零点と呼ぶ。 この不安定零点の実部は正になっています。 実部が正の極は不安定極と呼ばれますので、 零点の場合も合わせて不安定零点と呼んで いるのだと思います。 もっと言えば、 不安定零点を持つシステムの逆は 当然ながら不安定極を持ちます。 「逆システムを構成すると“不安定”な極となってしまう“零点”」 ということだと思われます。 なお、このシステムにステップ入力などを入れても 不安定な挙動は示しませんのでご注意ください。 (安定性を支配しているのは極なので) 制御屋さんから見ると、不安定零点があると アンダーシュートしたり、逆システムを組んだときに 不安定になってしまうことの方が問題になっています。 とはいっても、いろんな対処法があります。 はっきり言って、リファ可能な「由来」については・・わかりません。 この不安定零点は制御をやっている人なら誰でも 知っていますが、由来というのは過去に聞いたこと 無いですね。 数学屋さんに聞いたほうがいいかも知れませんね。 (参考までに) 不安定零点についてある程度書かれた教科書としては、 Goodwin著のControl system design がいいと思われます。

mathstudy
質問者

お礼

ご回答いただきありがとうございます。 懇切丁寧で分かりやすい説明をありがとうございます。 記載頂いた内容について、 不安定零点とは、 1)実部が正の零点。実部が正の極は不安定極と呼ばれる。   逆システムを構成すると“不安定”な極となってしまう“零点” 2)位相が最小位相にならない。 3)複素平面上で右半平面に零点がある。 であり、その特徴としては、 1)不安定零点があるとアンダーシュートする。 2)逆システムを組んだときに不安定になってしまう問題がある。 3)このシステムにステップ入力などを入れても不安定な挙動しない。   (安定性を支配しているのは極であるから) との理解でよろしいでしょうか。 また、「逆システム」とは#4でご説明頂いている。C(s)=G(s)^-1のこととの理解でよろしいでしょうか。 上に記載した小生の理解が良いかどうか、ご教示いただければ幸いです。

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