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アメリカの対日外交政策と日米安全保障条約について

日米安全保障条約についてはそれこそ様々な議論がなされていますが、当方の政治外交についての見識が著しく未熟な為にいまいち全容を掴みきれません。そこで質問なのですが、日米安全保障条約において、日本とアメリカ双方にとってメリットとデメリットは何なのでしょうか。 もちろん、日本は法の上で軍隊を持たないわけで、米軍を日本に駐在させることによって他国の脅威を牽制していたりする一方で、果たしてもし米軍の駐在が無かったとしたら日本は脅威にさらされるのかどうか疑問です。また、米軍の駐在の軍事費用を日本が負担しているとも聞きますし、そういったことに関して日本の日米安全保障条約に対する外交政策はどういったものになっているのでしょうか。 また、本題としてはこちらのほうが知りたいのですが、アメリカ側の日米安全保障条約を絡めた日本への現在の外交政策はどういったスタンスを取っているのでしょうか。軍事費を抑えながらアジア圏において影響力を強めるには、日本に軍事基地を構えることは大きなメリットに思えますが、現在のアメリカの日本に対する外交政策に関して、アメリカ側にとって足りないもの、改善すべきものなどがありましたら教えてください。 長々と書き連ねてしまいましたが、一番知りたいところは、アメリカ側の視点からの日米安全保障条約に関する対日外交政策の評価と改善点です。よろしくお願い致します。

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  • tanuki4u
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回答No.1

軍事的視点で。 現在の軍隊はハイテクの固まりです。直接正面で戦う人員同様に、バックヤードなり補給・補修設備が重要になります。アメリカ本土同様なハイテク補給・補修をできるのは、数少ない。アメリカの空母の母港がアメリカ本土以外では、横須賀にしかないことは、日本の地政学上の重要性と並んで、本土並み(本土以上とも言われています)の補給・補修をできるという能力を評価していることもあげられます。 オーストラリア・ニュージーランドとアメリカ本土そして日本の三点を押さえれば、太平洋はアメリカの海です。 アメリカの外交政策の基本は、アメリカだけが強国で、他はドングリの背比べ、ドングリで伸びそうな危険性は、ロシア 中国 インドなどであり、それらを牽制するためには太平洋を押さえておくことは重要。 アメリカは日本にとっての運命共同体。 という、意識を持たせ続けることが、アメリカにとって好都合ということになります。現状は、ほぼ満足のいくレベルであると考えます。

amuy77
質問者

お礼

お返事が遅くなってしまいましたが、ご回答どうもありがとうございます。 確かにやはりアメリカ側からしてみれば、近年のアジア国々の急激な伸びを牽制する為にも日本に軍事拠点を置くことは不可欠のようですね。純粋に動機の良い悪いは別として、北朝鮮問題に日本と取り組むのも北の核の脅威からというよりも、日本に運命共同体としての同調意識を持たせる意味が強いのかなと思います。 現状がアメリカ側にとって、ほぼ満足のいくレベルであるというのは少し意外でしたが、日本側からの視点は別として、そう言われれば確かにそういう見方が尤もなのかもしれませんね。 どうもありがとうございました。

その他の回答 (1)

  • weber7009
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回答No.2

1951年に締結された日米安全保障条約は日本がアメリカ軍の駐留を許す規定のみでアメリカが有事の時日本を守ってくれるかどうかの規定はありませんでした。むしろ屈辱的なのは、日本国内の内乱・騒擾にアメリカ軍が出動できる規定です。言わば、アメリカは日本を独立国家として認めていなかったと言う事です。 旧安保条約 第1条(抜粋) ・・・アメリカ合衆国の陸軍、空軍及び海軍を日本国内及びその附近に配備する権利を、日本国は、許与し、アメリカ合衆国は、これを受託する。この軍隊は・・・日本国における大規模の内乱及び騒じょうを鎮圧するため日本国政府の明示の要請に応じて与えられる援助を含めて、外部からの武力攻撃に対する日本国の安全に寄与するために使用することができる。 この屈辱的な条約を改正するために、鳩山総理は昭和30年8月に河野一郎(農林大臣)、重光葵(外務大臣)をアメリカに行かせ、ダレス国務長官に会わせている。その時、重光が「安保条約の不平等性を改正したい」と言う話を持ち出したら、ダレスは「不平等の改正と言うなら、安保条約でアメリカが日本を防衛するのだから、アメリカが攻撃された場合は、日本が応援しなければなりませんよ。それが、今の憲法の条件下で出来ますか。それから、それだけの防衛力を整備できますか。だから、あなたはそういうけれども、時期尚早だ」と言われて、蹴られてしまいました。そこで、岸内閣で1960年にこの不平等性を解消すっる為に安保を改正したのでした。 新安保条約では、 「両国が国際連合憲章に定める個別的または集団的自衛の固有の権利を有しているを確認し」 第五条(共同防衛) 1  各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。 2  前記の武力攻撃及びその結果として執った全ての措置は、国際連合憲章第五十一条の規定に従つて直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し維持するために必要な措置を執つたときは、終止しなければならない。 と規定した。 ここで、ダレスが指摘した「集団的自衛権」は載せたが、それは「権利」があることを謳っているだけで、その実行を担保するものは何もない。その意味で、新安保条約もアメリカのとって不完全なものであった。このことは、アーミテージリポート(2002年)の中でも指摘されている。 「日本が集団的自衛権を禁止していることは、同盟間の協力にとって制約となっている。この禁止事項を取り払うことで、より密接で、より効果的な安全保障協力が可能になろう。これは日本国民のみが下せる決定である。アメリカは、これまでも安全保障政策の特徴を形成する日本国内の決定を尊重してきたし、今後もそうすべきである。しかし、アメリカ政府が明確にしなくてはならないことは、日本がより大きな貢献をおこない、同盟のより対等なパートナーとなる意志をもつことを歓迎するということである。 」 安倍総理は、集団的自衛権の実効を担保するために憲法改正を含めた議論を重ねてダレス及びアーミテージが指摘した長年の課題を解決しようとしている。 アメリカ国民の大多数は日本が集団的自衛権の権利を行使できない事を知らない。 http://www.hyogo-kokyoso.com/infobox/messages/155.shtml

amuy77
質問者

お礼

お返事が遅くなってしまいましたが、ご回答どうもありがとうございます。 日米安保の成立年史とその過程を丁寧にご説明してくださり、ありがとうございます。おっしゃる通り、周りのアメリカ人の友人などに訊いても、集団的自衛権の行使に関してはもとより、そもそも日本が保持するのは軍隊ではなく自衛隊であるということを知らない人がほとんどでした。 アーミテージリポートでの指摘点は、間接的に、日本におけるアメリカの軍事力・影響力の拡大を狙うもののようですね。より対等なパートナーにと謳うのは、外交上の美辞麗句に過ぎないのかもしれませんね。 詳しいご回答をしていただいた折、申し訳ありませんが、ポイントの配点は先着順とさせていただきます。 どうもありがとうございました。

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