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不動産鑑定士の実情について教えてください
30代前半女性です。1級建築士の資格を持っています。 仕事を通じて、不動産鑑定士の方と知り合い、その業務に興味を持ちました。 自分なりにかなり多くを調べ、資格取得にチャレンジしようかどうか迷っています。 いまの仕事に不満というわけでもないのですが、 鑑定理論を勉強してみたいなと感じています。将来の転職の可能性も考えています。 不動産鑑定士についての情報は予備校などによるものが多いため、ポジティブなものばかりが目に入りますが、どんな職種でもネガティブな部分も併せ持つものであろうと考えます。 実際の労働環境、労働時間、収入、やりがいなどはどのようなものでしょうか。当然、個人差が大きく、一般論では語りにくいかとは思います。都心で鑑定事務所に勤めた場合を想定して具体的にお聞かせいただけたらと思います。
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- kansei
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kanseiと申します。不動産鑑定士、マンション管理士、宅建主任者、管理業務主任者の資格者です。 1級建築士の資格者という優秀な方に興味を持って頂けて、非常に嬉しく思っております。私の知る範囲の話にはなりますが、鑑定業界又は鑑定士の実情をお話します。但し、都心部の話に限定します。 現在、不動産鑑定士の業務内容は非常に多岐にわたっており、例示すると以下のようになります。 【1】鑑定事務所勤務の場合 (1)不動産の鑑定評価 (2)公的評価(地価公示・地価調査等) (3)デューデリジェンス業務 (4)コンサルティング業務 (5)その他 【2】鑑定事務所以外の場合 (1)不動産の仲介 (2)不動産の開発 (3)不動産の証券化 (4)アセットマネージメント (5)その他 上にあげた業務の他にも多くの業務を行っておられる鑑定士の方々がおられます。 現在、社会的な流れとしては、【1】にあげた内の公的評価(国や地方自治体からの仕事)が減少し、代わって新しい業務(デューデリジェンス業務・コンサルティング業務等)が増えている状況にあります。今後もこの傾向が続くものと予想されています。地方の鑑定事務所が公的評価による収入に大きく依存しているのに対して、都心部の鑑定事務所は民間からの仕事による収入に大きく依存しているため、都心部の鑑定事務所にはいい傾向かもしれません。 また、【2】にあげた鑑定事務所以外の仕事をされる鑑定士の方々が増えているのも最近の傾向であるといえます。不動産鑑定士試験制度の改正で、今後は鑑定事務所での2年間の実務経験がなくても鑑定士の資格を取得できるようになったため、この傾向も続いていくものと思われます。 労働環境としては、【1】の場合、比較的少人数のなかで仕事をすることになるため、人間関係において合わない人がいると大変かもしれません・・・。まあ、基本的には苦労して資格を取られた方々なので、人間的には信用できる世界です。【2】の場合、大手の不動産会社、大手の証券会社等での勤務となる場合から比較的小規模な会社での勤務となる場合もあるため、一概には言えませんが、一般的な企業に勤める感じになります。 労働時間としては、【1】の場合、残業等はあたりまえですし、比較的過酷な状況にあります。【2】の場合、各企業によって全く異なりますので、なんとも言えませんが、最前線で活躍されている方々はかなりの長時間働いておられます。(これは、どこの業界でも同じですね) 収入については、【1】の場合、年収1000万~1200万円ぐらいの方が多いようです。【2】の場合、これも各企業によって異なりますので、なんとも言えませんが、年収800万~2000万円ぐらいまで幅広くおられます。(大体、35歳~40歳の方を想定) やりがいについては、【1】【2】いずれの業界でも大いにあるといって問題ありません。 ネガティブな部分については、公的機関ではなく、民間企業であるため、必ずありますし、それが我慢できずに去る方々もたしかにおられますが、個人個人で何を我慢できないかは異なりますのであえて具体的な話はしませんが、全く無いなんて奇麗事は言いません。相応の覚悟は必要です。 今後、不動産鑑定士になられる場合、鑑定事務所に勤務されるか、その他の企業に勤められるかで大きく環境・収入等が異なることになるとは思いますが、1級建築士という資格を持たれている以上、大歓迎されることは間違いありませんし、私個人としても大歓迎です。今後の不動産鑑定士業界の発展にご協力頂ければありがたいところです。
お礼
お礼が遅くなりましてが、ありがとうございました。 このように熱心に書いていただけると、やってみようかな、という気持ちになります。 おっしゃるとおり、相当の覚悟なしではできないと思いますが、もう少し調査をすすめ、自分の意思を固めていこうと思います。 ありがとうございました。