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昭和新山って大噴火してますか?

puni2の回答

  • puni2
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回答No.6

No.3のお礼: >マグマの性質による噴火の様子については表にまとめられているものが多く (中略) >これはちょっと問題ありですよね。 No.4のお礼: >中学では、事実とは違っても今はこのように教えてたほうがよいということがたくさんあるのはわかるのですが、このことに関してはちょっと荒っぽすぎるように思います。 全くおっしゃるとおりです。 「火山岩3区分表」の話が出ましたので,元の質問からは多少離れるかも知れませんが,少し補足しておきたいと思います。 火山岩を3区分して,それぞれに対応する岩石の色,火山の形,噴火の形態などをまとめた表がよく参考書に載っています。 こんなやつですね。 http://furnace.hp.infoseek.co.jp/science2-2.html しかし,これは誤解を招きやすいのです。 この表はあくまでも,横方向の関係を示したもので,本来,縦に揃えて読んではいけないのです(特に真ん中,成層火山の項)。 中学生向けのページなのでSiO2は出ていませんが,「SiO2が少ないほど(表の右に進むほど),盾状火山ができやすい傾向がある;噴出直後の溶岩の温度は高い傾向がある」というふうに見るべきものです。 真ん中の欄。 確かに,富士山は成層火山です。 確かに,安山岩質のマグマからできた火山は,大部分が成層火山です。 しかし,それならば富士山は安山岩でできているか。 答えはノーです。 日本火山学会の「日本の第四紀火山カタログ」には,富士山に見られる岩石として,「玄武岩:大部分,玄武岩質安山岩:少ない,安山岩:稀,デイサイト:稀」となっています。 http://www.geo.chs.nihon-u.ac.jp/tchiba/volcano/kobetsu/id-332.htm (トップページはこちら。 http://www.geo.chs.nihon-u.ac.jp/tchiba/volcano/index.htm 個別の火山に関する情報を知るとき,結構便利です) 実際,富士五湖の湖畔の砂はかなり黒っぽいですし,また日本一長い溶岩流は富士山から流れ出たものです(大月市猿橋まで届いている)。どうみても玄武岩です。 つまり,確かに盾状火山になるのは玄武岩,また鐘状火山(とは今は言わず,溶岩円頂丘,または溶岩ドームという)になるのは流紋岩やデイサイトにほぼ限られますが,成層火山になるのは安山岩に限定されません。 デイサイトを主とする雲仙火山も,普賢岳の平成新山だけを見れば溶岩ドームですが,雲仙全体を見ると(富士山ほど整ってはいませんが)一応成層火山ですし,玄武岩を主とする富士山ももちろん成層火山です。 これを,「マグマの種類は(中学では)3つ,火山の形も3つ」ということで一対一に対応させてしまうのは誤りです。 そのことを知っている著者ですと,安易な3区分表を書かず, 流紋岩    安山岩    玄武岩 溶岩ドーム           盾状火山   ←----成層火山----→ のように表して幅を持たせたり(うまく画面上で表示されるかな),あるいは他の項目の場合,左端と右端だけ書いて,真ん中の列はあえて言葉を入れず←---→だけですませたりして,単純に3つに(それも同じところで)分けられるんじゃないんだよ,というメッセージを何とかして伝えようと工夫しています。 しかし,受験生やせっかちな読者にしてみると,3対3できれいに対応するんだ,と考えるほうが暗記しやすいので,ついそちらを信じてしまうのかも知れません。 (高校の地学の教科書でも,この種の表はかなりの単純化がなされていました。成層火山が流紋岩や玄武岩の火山にも見られることをきちんと書いていたのは,啓林館ぐらいだったかな) 某社の中学理科の問題集には,富士山は安山岩とか,伊豆大島(三原山)は盾状火山,など,現実と異なった記述がみられました。 富士山は,前述の通り,典型的な成層火山だから,ということなんでしょう。 一方,三原山は1986年の噴火の様子から見ても,固まった溶岩の色から見ても,玄武岩であることは明らかなので,これまた3区分表を縦に見て,盾状火山にしちゃったのでしょうね。 伊豆大島は,多少平べったいですが,成層火山です。日本には盾状火山はごく小さいものが多少ある程度で,名の知れた火山には典型的な盾状火山はないといって良いでしょう。 こういう問題集が学校指定として使われてしまっていたので,ちょっと困りました。 しかたなく,富士五湖の砂とか猿橋溶岩流の話をしたあとで,「地学をよく知らない人が問題集を書いたり入試を作ったりすると,こういう妙な問題や解答になることがあるので,そういうときはイヤだけど,3区分表に当てはめて答えるしかないだろう。 でも,富士山はやっぱり玄武岩だ。富士五湖に旅行に行ったり富士登山をしたら,足下の砂を見てほしい」 なんて説明していました。 話を元に戻すと,噴火の様式については「うんと玄武岩質なマグマ(という言い方はしませんが,要するにSiO2が特に少ないもの)は,さらさらした溶岩を噴き出してどんどん流れていくような,比較的穏やかな噴火のことが多い。それ以外のマグマだと,爆発を伴う激しい噴火になることもある」程度でいいんじゃないかなと思います。 また長くなっちゃってすみません。

参考URL:
http://furnace.hp.infoseek.co.jp/science2-2.html,http://www.geo.chs.nihon-u.ac.jp/tchiba/volcano/index.htm
youichi0131
質問者

お礼

とてもよくわかります。こんなに丁寧にしかも素人にもよくわかる説明をしていただけるとは、puni2さんは只者ではないですね(笑)何で一般人で自信なしやねん!と突っ込んでしまいました。 ところで、富士山は玄武岩質マグマで、日本一長い溶岩流があるとのことですが、ではなぜ日本一高い山になれたのでしょうか?また、過去の富士山の噴火の様子は三宅島のそれとはかなり違うように思います(実はあまりよく知らないんですが) 一つわかれば二つ疑問が出てきます。 時間があるときに教えて下さい。

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