陰関数そのものを使った積分の計算法
いろいろな曲線の表示において、微分や積分の計算法を整理してみました。
x^2+y^2=4上の点(x,y)=(1,√3)でのdy/dxの値の求め方。
陽関数。y=√(4-x^2)よりdy/dx=-x/√(4-x^2)。x=1のとき、dy/dx=-1/√3。
媒介変数。x=2cos(θ),y=2sin(θ)とすると、dy/dx=dy/dθ÷dx/dθ=-cos(θ)/sin(θ)。
θ=π/3のとき、dy/dx=-1/√3。
逆関数。x=√(4-y^2)よりdy/dx=1÷dx/dy=-√(4-y^2)/y。y=√3のとき、dy/dx=-1/√3。
極座標に変数変換。(x,y)→(r,θ) (ただし、x=rcos(θ),y=rsin(θ))とすると、(1,√3)→(2,π/3)。
x^2+y^2=4→r=2。dx=cos(θ)dr-rsin(θ)dθ、dy=sin(θ)dr+rcos(θ)dθ。dr/dθ=0。
よって、dy/dx=-cos(θ)/sin(θ)。θ=π/3のとき、dy/dx=-1/√3。
陰関数。2x+2y(dy/dx)=0より、dy/dx=-x/y=1/√3。
y≧0,x^2+y^2≦4の面積の求め方。
陽関数。境界はy=√(4-x^2)より∫[-2,2]ydx=∫[-2,2]√(4-x^2)dx=[(1/2)√(4-x^2)+2arcsin(x/2)] [-2,2] = 2π
媒介変数。境界をx=2cos(θ),y=2sin(θ)とすると、∫[-2,2]ydx=∫[π,0]2sin(θ){-2sin(θ)}dθ = 2π
逆関数。境界はx=√(4-y^2)より∫[-2,2]ydx=2∫[0,1]y(dx/dy)dy=2∫[2,0]y(-y/√(4-y^2))dy=2π
極座標に変数変換。(x,y)→(r,θ)(ただし、x=rcos(θ),y=rsin(θ))とすると、
[y≧0,x^2+y^2≦4]→[0≦r≦1,0≦θ≦π]、ヤコビアンはr。よって、
∫[y≧0,x^2+y^2≦4]dxdy=∫[0≦r≦2,0≦θ≦π]rdrdθ=2π
以上のように計算法を比べてみると、陰関数そのものを使った積分の計算法を僕は知りません。
数学の理論はボタンをかけるように、パラレルな理論があると信じているのですが、
一方を知らないので気になります。
陰関数そのものを使った積分の計算法があれば教えていただけますようお願いいたします。
補足
※の陽関数表示は図より y = 7/2-√( 125/4 - (x+4)^2 ) でした。これだと x=1 のとき y=1 となりますね。