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日本語「しなかったですから」は正しいですか?

polnareffの回答

  • polnareff
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回答No.8

 amitoさん、こんばんは。   まず、結論から言いますと、この「家族と一緒にいる時間が多かったですから、とても嬉しかったです」という文章は文法的には間違っていません。ただ、この文章に対して違和感を覚えるのには理由があります。    まず、「多かったですから」という言い方には何の問題もありません。多くの方が「形容詞+です」という組み合わせに違和感を感じるのは事実ですが、この表現方法は国文法としても、外国人などに対する日本語教育で扱う文法としても認められている正しい表現です。この「形容詞+です」に関連しては別の質問で私が回答させていただきました。参考URLに挙げてありますので、もし良かったら御覧になってみて下さい。    また、「です+から」の組み合わせについては、気にされる方が少ないようですが、これにも本来は一定の接続ルールがあります。「から」は「ので」と共に原因や理由を表わす「接続助詞」ですが、この両者の接続の規則に関して国立国語研究所報告の『現代雑誌九十種の用語用字第三分冊分析』というレポートがあります。それによると、「から」は丁寧形の「~です/ます」に接続する形が71%、普通形の「~だ/である」に接続する形が24%なのに対し、「ので」は「~です/ます」に接続する形が14%、「~だ/である」に接続する形が50%で、「から」は丁寧形からの接続が多いということが分かります。また、「から」には主観的な判断が、「ので」には客観的な判断が含まれていることが多いのですが、最近ではこの両者の使い分けはあまり意識されないことが多いようです。以上のことを踏まえれば「多かったですから」は文法的観点から見た場合、正しい表現と言えます。    では、なぜ「家族と一緒にいる時間が多かったですから、とても嬉しかったです」という文章になると違和感を感じるのでしょうか。これは、この文章が持つ「音感と表現上のくどさ」にあります。「音感のくどさ」というのは、多くの方がすでに御指摘のとおり「多かったです」、「嬉しかったです」という似た音声がそれほど長くはないひとつの文章のなかで立て続けに現れるため、音として「うるさく」感じられるのです。そして、「表現上のくどさ」というのは、やはりそれほど長くはないひとつの文章の中で「多かったです」、「嬉しかったです」という2つの丁寧表現が続けて現れるので違和感を感じるのです。通常、日本語の文章では、一文がそれほど長くない場合、文末のみを丁寧形にすれば十分に真意が伝わるはずなのですが、ここでは文中にも丁寧表現があるため、何かくどさを感じるのだと思われます。因みに、丁寧表現と尊敬表現では表現の方法に違いがありますので、この限りではありません。ですから、「家族と一緒にいる時間が多かったので、とても嬉しかったです」とすればかなりこなれた文として聞こえないでしょうか。この場合でも「~かった、~かった」と似たような音が続きますが、「~かったです」がひとつになって「音のくどさ」は解消されましたし、「多かったので」と「嬉しかったです」で丁寧表現がひとつになりましたから、「表現上のくどさ」も解消されたと思います。因みにこの問題は文法でカバーする範囲ではなく、言語心理学の領域がカバーする問題かと思われます。    文法的に正しいということと、日常で誰もが違和感なく使っているから正しいということとは必ずしも一致しません。また、その逆も然りで、文法的には正しくとも多くの人が違和感を感じるために正しいとは思えないということもあると思います。そういうことであれば、この「家族と一緒にいる時間が多かったから、とても嬉しかったです」という文章は、文法的には正しいが、一般的には違和感があり正しいとは思えない、と言えるのではないでしょうか。こういった例は英語なんかにもありますよね。[It is interesting to study English.]も[To study English is interesting.]も文法的には正しいが、[To study English is interesting.]を使うことには現在の英語として違和感があるというように。    長々と大変失礼いたしました。却って分かりにくくなってしまったかも知れませんが、これでお役に立てたら幸いです。    では、失礼いたします。  

参考URL:
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=92301

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