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金属状態図のα相、β相、γ相...

金属の状態図を見ると相を表現するために α, β, γなどの文字が使われているのを良く見ます。 ネットで検索してみたところ、以下の様なQ&Aが見つかりました。 --- α相 β相について http://okwave.jp/qa/q1522253.html 質問者:levino 投稿日時:2005/07/18 21:17 金属の温度変化によってα相 β相とかってあるんですけど意味が分かりません。状態の変化を表しているのは分かるのですが、どういう状態をα相β相というのか本で調べても載ってないし、どなたか簡単でいいので説明していただけないでしょうか? 回答者:lialhyd回答日時:2005/07/19 17:14 金属の結晶構造の変化のことです。 最密立方晶構造のことをα相、体心立方晶のことをβ相と呼びます。 ちなみに面心立方晶がγ相です。 --- しかし、多くの鉄系の状態図ではα相が強磁性の体心立方構造(αフェライト)でδ相も体心立方構造(δフェライト)です。ついでに言うなら、立方晶系の最密充填構造は面心立方構造だと思うのですが。 これらの文字の割り当て方には共通のルールがあるのでしょうか? また、共通のルールがあるとすれば、その対応関係も教えてください。

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  • ORUKA1951
  • ベストアンサー率45% (5062/11036)
回答No.3

>「状態図から、最も重要なはずの結晶構造の情報が得られないのは問題ではないのですか?」  結晶構造が重要でない分野・用途もあります。  鉄・炭素合金を急冷するとγ鉄の状態で固体となり、改めて加熱するとα相の鉄ができて・・・と言うような場合は、鉄の結晶構造は知らなくて良いです。  鉄の現場では、マルテンサイト、オーステナイト、フェライト、セメンタイトと言う言葉が飛び交いますが、それがどのような結晶構造かは知らなくてよい。どうこう出来るわけじゃない。これらも結晶構造は示していません。 >「現代において実際に状態図を使う人たちは、この問題にどのように折り合いを付けているのですか?」と言うことです。  状態図を使う人---は、象牙の塔( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B1%A1%E7%89%99#.E9.96.A2.E9.80.A3.E8.AA.9E )にお住まいでして、都度、その物質にとってのα相は実体は体心立方格子であると結びつければよいです。それを現場に押し付けられても、困ります。明日は、実際は違っていたとひっくり返すのが常ですから・・  不便なのはごく一部の人たちに過ぎませんし、たとえ体心立方格子のことをαと言ってみたところで実情は変わらないでしょう。---テストで覚えるのが楽になる以上のメリットはないかと。  pHは、ピーエイチと読め!!と言われても、医療や看護、生活の場ではペーハー  デンプンを水と共に加熱するとアルファ化する・・・いやアルファ化とは畳まれ方が違うだけでといわれても・・  太陽は東から昇るんじゃない地球が西から東に廻っているのだと言われても不便この上ない。

yammy-j
質問者

補足

非難がましい書き込みになってしまっていますが、仮に多くの状態図の記法に関して不備があるとしても、その事についてORUKA1951さんを責めるつもりはありませんのであしからず。 > 結晶構造が重要でない分野・用途もあります。 これは詭弁です。 このような言い回しが許されるのならば例えば「構造相転移よりも磁気相転移のほうが重要な分野・用途もある」と言うこともできます。しかしながら、構造相転移を伴わないβ鉄は状態図上で独立な相として扱わないとNo.2の回答に書いたのは他ならぬORUKA1951さん自身です。 金属の物性において結晶構造が重要でない分野があることは存じておりますが、今は結晶構造で相境界を定義している状態図の話をしています。 > 鉄・炭素合金を急冷するとγ鉄の状態で固体となり、改めて加熱するとα相の鉄ができて・・・と言うような場合は、鉄の結晶構造は知らなくて良いです。 この例を「状態図の用途」として挙げておられるのでしたら、ナンセンスです。 状態図は熱力学平衡における安定相を示しているだけなので、常温常圧におけるある準安定相(例えばγ鉄)がquenchableであるか否かは状態図からは読み取れませんし、その準安定相をアニールした際に現実的なタイムスケールで最安定相に戻るかも判断できません。 ORUKA1951さんは上記の情報を状態図から読み取ったつもりかもしれませんが、それは元々ORUKA1951さんが知っていただけで、状態図がその情報を持っているわけではありません。 > 鉄の現場では、マルテンサイト、オーステナイト、フェライト、セメンタイトと言う言葉が飛び交いますが、 「マルテンサイト」という言葉が出てきたところから察するに、結晶構造ではなく組織観察による分類の話をしているのかと思います。結晶構造よりも組織による分類を重宝している方々がいることは想像に難くありませんが、今は結晶構造で相境界を定義している状態図の話をしています。 > それがどのような結晶構造かは知らなくてよい。どうこう出来るわけじゃない。これらも結晶構造は示していません。 私の知る限り、鉄鋼業の分野で材料の設計・開発に携わっている方々は結晶構造に通じていましたよ。 > 状態図を使う人---は、象牙の塔( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B1%A1%E7%89%99# … )にお住まいでして、都度、その物質にとってのα相は実体は体心立方格子であると結びつければよいです。それを現場に押し付けられても、困ります。明日は、実際は違っていたとひっくり返すのが常ですから・・ このトピックの最初の質問に関して、おおよそどのような状況であるかは理解できました。 興味本位からお聞きしますが、このご意見はご自身が象牙の塔にお住まいになって得られたものですか? > 不便なのはごく一部の人たちに過ぎませんし、たとえ体心立方格子のことをαと言ってみたところで実情は変わらないでしょう。---テストで覚えるのが楽になる以上のメリットはないかと。 少なくとも私にとっては不便です。尤もORUKA1951さんをはじめ大部分の方がテストのとき以外で状態図を使わないという意味でしたら、私が少数派だというのもうなずけます。 > 太陽は東から昇るんじゃない地球が西から東に廻っているのだと言われても不便この上ない。 ORUKA1951さんの科学に対する考え方が良くわかるコメントをありがとうございます。 申し訳ありませんが、私はガリレオと同じ立場を取らせていただきます。

  • ORUKA1951
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回答No.2

>状態図を読み取るためには、その物質が安定温度の低いほうから順にどのような結晶構造を取るのかあらかじめ知っていなければならないと言うことです。  そうなのです。重要な事は、元々それがどのような結晶構造であるかが知られる前から、相変化がある事は知られてしたということです。  星がどのような軌道を取って天球上を移動するかは早くから知られていて、恒星と惑星、太陽や衛星の運動は知られていましたが、その理由がわかったのは後の時代です。惑星が太陽の周囲を廻っていることを知らなくても区別できた。  最も重要な鉄の相変化ですが、現在は相当詳しく知られていますが、それでも説明不能な事例もたくさんあります。 【引用】____________ここから β鉄  β鉄(べーたてつ、βFe)とは、高純度の鉄(純鉄)において、770~911℃の温度領域にあるとみなされていた鉄の相(組織)である。  結晶構造解析が未発達だった時代では、強磁性体の鉄と常磁性体の鉄の相は異なると想定されていた。その時、前者をα鉄(フェライト)、後者をβ鉄としていた。しかし、その後、α鉄・β鉄両方とも同じ体心立方格子構造をとるとわかった。つまり、α鉄とβ鉄の結晶構造は同じであり、相変態が起こっていないということがわかった。現在では、α鉄に統一されたため、『β鉄』という用語は用いられていない。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ここまで[β鉄 - Wikipedia( http://ja.wikipedia.org/wiki/%CE%92%E9%89%84 )]より  鉄、現代文明の根幹を成す金属ですし、刃物のみならず日本の鉄鋼技術は世界一と言われる中、日本の学習過程では一切無視されている・・・教育課程でマルテンサイト、オーステナイト、フェライト、セメンタイトなんて用語は一切学ばない。おかしな話です。 >これらの文字の割り当て方には共通のルールがあるのでしょうか?  ありません。  科学は、始めに「理論ありき」ではない。科学を受験勉強のための知識の集合だと学んできた人には理解しがたいかもしれませんが、科学とは「推論」→「実験・観察」→「結論」という過程そのものです。そのために、かっての結論が別の結論に変わる事はたくさんあります。 ・生命にしか作れないという意味の有機化合物が合成できるようになっても有機化合物。現在は定義が変わってます。 ・電波、光は実は同じもの ・・・

yammy-j
質問者

補足

状態図に関する歴史的経緯をまとめると 1. 昔は相境界を物理的性質の違いで定義していた 2. 今は相境界を結晶構造の違いで定義している 3. その結果β鉄の様に独立の相と認められないものができた このことから現代の状態図においては、結晶構造が最も重要な要素であることがわかります。 にもかかわらず、現在でも慣例的に相の指定にα,β,γといったような表記が用いられています。 しかしながら、これらの古い表記からは、最も重要なはずの結晶構造に関する情報が得られません。 私の質問の出発点は「状態図から、最も重要なはずの結晶構造の情報が得られないのは問題ではないのですか?」と言うこと。そして「現代において実際に状態図を使う人たちは、この問題にどのように折り合いを付けているのですか?」と言うことです。

  • ORUKA1951
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回答No.1

安定温度が低いほうから順番にαβとつけていましたが、結晶学が進歩した結果、本来βと思われていたものがなかったり、間に別の相が見つかったりで、現在は慣例的に使われています。

yammy-j
質問者

補足

> 現在は慣例的に使われています。 私が知りたいのは正にその「慣例」の部分なので、そこを教えていただけないでしょうか? 例えば、同じニッケルに関しても、鉄ニッケル二元系状態図では面心立方構造がγ相であり、銅ニッケル二元系では面心立方構造がα相になります。これはα,β,γという文字だけを見ても、どの結晶構造を取るのかが読み取れないと言うことです。 逆に言えば、状態図を読み取るためには、その物質が安定温度の低いほうから順にどのような結晶構造を取るのかあらかじめ知っていなければならないと言うことです。しかし、その情報を完璧に知っているなら、そもそも状態図を読む必要なんてないと思いませんか? もちろん常に状態図とセットで α=bcc, γ=fcc, δ=bcc と言ったような注意書きがなされているのなら話は分かります。しかし、実際にはそうでない状態図はたくさんあります。 このことから(慣例的なものであるか、明確に定められたものであるか、は分かりませんが)日常的に状態図を読んでいる人たちの間で、共通認識となっているルールの様なものがあるはずだと思っています。

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