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こういう文章論きいたことありませんか
文芸方面の人に向けられた文章論なので、学生・社会人向けの文章指南本には出てこない、またその必要もないと思いますが、似たような文章論を聞いたことがあるのではないですか。 文章は絢爛を経て平淡に入り始めて誦すべく芸者は薄化粧の年増に留を刺すは申すまでもなし。 ―――永井荷風 ところで、初めから「平淡」ではなぜダメなのだと思いますか。
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お礼
再度ありがとうございました。 この手の文章論を相手が受け入れやすい文章・言葉上の具体的な事例を考えていたのですが、短く話しやすいので語彙にしぼってみます。(漢語を絢爛・奇険と置きかえてください) ガキのころ鴎外の小説を読んで何でこんな難しい漢字を使うのかと当時はおもいましたが、それら漢語の多くは自然に出てきたものでしょうね。 鴎外の文語体の論説文を読むと漢語の語彙力に圧倒されます。 口語文では話し言葉に寄りになるので漢語が抑制されますが、 豊富な語彙の土壌から、抑制してもなお自然に湧き出てできてしまうものなのでしょう、あれだけの漢語を使いこなす人は。 同じ語でも、限られた語をやりくりする現代人のと、鴎外のように豊かな土壌から(抑制されつつも)流れ出た語とでは何かが違う。 (文章の洗練にもいろいろあるでしょうが)こういう洗練が重要。 つけ加えておきますが、漢語の語彙が豊富なのがいい文章だと言いたいいわけではありません。 私の知ってる人と判断したので率直にいいますが、 検索して得た結果を既知であるかのよう装うのは、相変わらずですね。 その引用には意味のまとまりとしてもう少し先があります。 詩ハ平淡ヲ貴ブ。平淡ハ詩ノ上乗ナリ。然レドモ平淡ハ奇険中ヲ経 来タラザレバ、則チ徒ニ是レ村嫗ノ絮談ノミ、全ク気力無シ。故ニ詩ヲ学ブハ、先ヅ奇険ヲ覓(モト)メ、而シテ後ニ温雅、而シテ後ニ平淡ナリ。詩ハ平淡ニ到リ、而シテ詩ノ能事畢ル。 ―――大窪詩仏