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心ばかりの物を、お贈りさせていただきます、は?

1311tobiの回答

  • 1311tobi
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回答No.2

「心ばかりの物を、お贈りさせていただきます」  当方も、『敬語の指針』のこの部分には疑問を感じています。  非常に微妙な問題なので、当方にはあの解説ではよくわかりません。  おそらく、「いきなりこんなものを贈ってご迷惑でなければ……」という気持ちがあれば「許可」。 「受け取っていただくことでこちらの気持ちをつたえることができる」という気持ちがあれば「恩恵」なのでは……。  こういう場合は「いたします」にできるのだから「~お贈りいたします。(ご笑納ください。)」のほうがよほどスッキリする、と書いてもらえるとありがたいのですが……そう画一的にはいかないのでしょうね。  詳しくは下記をご参照ください。 【よくある誤用32──敬語編2「~させていただく」「~させていただきます」「~(さ)せていただく」「~(さ)せていただきます」】 http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n132890  以下は一部の抜粋(重言)。 ●第1段階の説明(初級向け)  文化庁の「敬語の指針」のP.40~41に解説があります。 http://www.bunka.go.jp/bunkashingikai/soukai/pdf/keigo_tousin.pdf  基本的には「ア)相手側又は第三者の許可を受けて行い,イ)そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちのある場合に使われる」とのこと。 ================================ 1)相手が所有している本をコピーするため,許可を求めるときの表現 「コピーを取らせていただけますか。」 2)研究発表会などにおける冒頭の表現 「それでは,発表させていただきます。」 3)店の休業を張り紙などで告知するときの表現 「本日,休業させていただきます。」 4)結婚式における祝辞の表現 「私は,新郎と3年間同じクラスで勉強させていただいた者です。」 5)自己紹介の表現 「私は,○○高校を卒業させていただきました。」  上記の例1)の場合は,ア),イ)の条件を満たしていると考えられるため,基本的な用法に合致していると判断できる。2)の例も同様だが,ア)の条件がない場合には,やや冗長な言い方になるため,「発表いたします。」の方が簡潔に感じられるようである。3)の例は,条件を満たしていると判断すれば適切だが,2)と同様に,ア)の条件がない場合には「休業いたします。」の方が良いと言えるだろう。4)の例は,ア)とイ)の両方の条件を満たしていないと感じる場合には,不適切だと判断される。5)の例も,同様である。ただし,4)については,結婚式が新郎や新婦を最大限に立てるべき場面であることを考え合わせれば許容されるという考え方もあり得る。5)については,「私は,卒業するのが困難だったところ,先生方の格別な御配慮によって何とか卒業させていただきました。ありがとうございました。」などという文脈であれば,必ずしも不適切だとは言えなくなる。  なお,ア),イ)の条件を実際には満たしていなくても,満たしているかのように見立てて使う用法があり,それが「…(さ)せていただく」の使用域を広げている。上記の2)~5)についても,このような用法の具体例としてとらえることもできる。その見立てをどの程度自然なものとして受け入れるかということが,その個人にとっての「…(さ)せていただく」に対する「許容度」を決めているのだと考えられる。 ================================ ●第2段階の説明(中級向け) 「敬語の指針」は一応の解説にはなっています。ただ元々の問題が微妙なんで、スッキリしない部分が残ります。  結局どうすればいいのかがわかりません。  よく見る解決策として、「~いたします」にすればいい、というのがあります。  そのとおりだと思います。↑の「敬語の指針」の例で言うなら、下記のようになります。 1)取る→? 2)発表する→発表いたします 3)休業する→休業いたします 4)勉強した→勉強いたしました 5)卒業した→卒業いたしました  2)~5)はこの形でOKでしょう。でも1)はどうしますか?  悪い例としてあげられることが多い「歌わせていただきます」場合はどうしますか?  場合によっては「お/ご~いたします」にできることある。   答えさせていただきます   →お答えいたします  ただし、1)は「お取りいたします」にはできない。「お歌いいたします」も×だろう。 結論としては、「~いたします」にできるものはそうすればいいことが多い、くらいでしょうか。「誤用」だとか「クドい」だとかメクジラを立てるのはどうかと思います。  「~させていただく」がすべておかしいわけではないので、個々の例で判断するしかないということでしょう。  その際には以下の点に注意するとよいでしょう。 (1)「許可」「受益」の2つの要件を満たしているか (2)「~いたします」で十分ではないか (3)敬語ではない形にして考えてみる  具体例は下記をご参照ください。 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13101909118 ※なんで削除されたのだろう? 突然ですが問題です【日本語編10】──「~させていただく」【解答編】 http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1286.html ※図は末尾に。 ●第3段階の説明(上級向け)  敬語関連の名著と言われる『敬語再入門』に重要な記述があります。  下記の引用部だけではわかりにくいかもしれません。詳しくは同書をお読みください。 http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2327.html ================引用開始 【引用部】  ところが、謙譲語IIの代表選手「──いたす」は、「──する」型(サ変)の動詞でなければ使えない、また、文末以外では使いにくい、という制約があります。つまり、先程の例なら「開発いたしました」と言えますが、「新製品を作りました」は、「──する」型動詞でないので「作りいたしました」と言えないし、「新製品を開発した業者です」も、文末ではないので「開発いたしました業者です」は不自然です。この「いたす」の守備範囲の不足を補うように「作らせていただきました」「開発させていただいた業者です」と言う、という面がありそうです。「守備範囲の広い謙譲語IIの形」を求める心理が潜在的にあって、そこに「させていただく」が入り込もうとしているのです。(P.196)  つまりそのなんだ。こういうのを読んでしまうと、「プチ発見」のはずが単なる勉強不足になるってことだ(泣)。 ================引用終了 Yahoo!知恵袋だと下記のBAが参考になると思います。 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1362602693 (以下略)

OKAT
質問者

お礼

 ご回答ありがとうございました。 >おそらく、「いきなりこんなものを贈ってご迷惑でなければ……」という気持ちがあれば「許可」。 「受け取っていただくことでこちらの気持ちをつたえることができる」という気持ちがあれば「恩恵」なのでは……。  結局は「気持ちの問題」なのですね。「敬語の指針」と言うからには、もう少し「指針」らしいものがあるのかという期待に反して「謙譲語II」と「美化語」という分類を増やしただけで、結局は現状の容認かと、疑問が湧きます。(もちろん、これは言い過ぎで、教えられるところは多々ありました) >よく見る解決策として、「~いたします」にすればいい、というのがあります。  これはすっきりしますね。今回の場合は「お贈りいたします」で済むことかも知れません。しかし、それは相手の機械でコピーすることを頼む場合「コピーを取ってよろしいでしょうか」にしても、もう一つ相手への敬意度が足りないような気もします。 >ところが、謙譲語IIの代表選手「──いたす」は、「──する」型(サ変)の動詞でなければ使えない、また、文末以外では使いにくい、という制約があります。つまり、先程の例なら「開発いたしました」と言えますが、「新製品を作りました」は、「──する」型動詞でないので「作りいたしました」と言えないし、「新製品を開発した業者です」も、文末ではないので「開発いたしました業者です」は不自然です。この「いたす」の守備範囲の不足を補うように「作らせていただきました」「開発させていただいた業者です」と言う、という面がありそうです。「守備範囲の広い謙譲語IIの形」を求める心理が潜在的にあって、そこに「させていただく」が入り込もうとしているのです。(P.196)  なるほどそうですか。参考になります。なお、tobiさんはあちこちに網(失礼ッ、リンク)を張っていらっしゃいますが、そこまで手を伸ばせませんでしたので、その部分のお礼は割愛します。

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