こんにちは。
想像で済みませんが、こういう事だろうと思います:
運用指針末尾にある勘定科目の説明によると、管理費返還支出は「老人福祉事業における管理費を返還するための支出をいう。」とあります。
これに対応する収入は、老人福祉事業収入-運営事業収入-管理費収入で、説明には、「老人福祉の運営事業で、管理費収入をいう。(老人福祉法に規定する軽費老人ホームにおける居住に要する費用の収入をいう。)」とあります。
一方、事業活動計算書では、この管理費収入に近いものとして、老人福祉事業収益-運営事業収益-管理費収益があり、その説明には、「老人福祉の運営事業で、管理費収益をいう。(老人福祉法に規定する軽費老人ホームにおける居住に要する費用に係る受取額をいう。一括徴収の償却額を含む。)」とあります。
「軽費老人ホームの利用料等に係る取り扱い指針について」(平成20年5月30日老発第0530003号厚生労働省老健局長)の中の、4居住に要する費用 (1)居住に要する費用の設定及び支払い方式 によると、利用者の居住費用の支払い方法には、一括支払い方式など、単年度ごとの支払いではない方法も記載されています。事業活動計算書とは単年度の損益を見る計算書ですから、一括支払を受けた場合、当年度分を収益計上し、次年度以降の分は長期預り金等とし、利用があった毎に預かり金を償却して収益計上していきます。一方資金収支計算書では一度で受け取ったものは全額収入計上です。
利用後に預り金の返還があった場合、資金収支計算書では預り金を返還するという支出になりますが、事業活動計算書では費用はありません。預り金の返還は事業活動計算書で計上する項目ではなく、貸借対照表科目同士の仕訳を切るだけです。
資金収支計算書:管理費返還支出xxx / 支払資金xxx
貸借対照表 :長期預り金 xxx / 預金 xxx
以上のようなことから、資金収支計算書には管理費返還支出があるのに、事業活動計算書には相当する費用科目がないのだと思います。