★民主党はなぜ自滅したのですか？★

質問

かつては、「政権獲得」で意気揚々だった民主党の凋落ぶりは、眼を覆うばかりです。

この原因は一体、何だったのですか？・・・

１．すべては小沢氏が民主党の癌だった・・・・・・・・・・・

２．所詮、烏合の衆の団体であった。絵に描いた餅だった・・・

３．自民党の策略に嵌められた・・・・・・

４．その他の理由・・・・・・・・

回答No.8

Yelm

1.全てでは無いにしても小沢一郎が政権獲得後に大きなマイナスになった事は確かでしょう。
例えば野党時代の民主党は自民党政治家の疑惑に対して
「秘書の罪は政治家の罪」「秘書に任せていたから自分は知りませんでしたという言い訳では国民は納得しない」
という論理で追求していましたが、小沢一郎は自分の疑惑について「秘書に任せていたから自分は知らない」と白を切ったわけです。
これでは本人が裁判で無罪になっても国民の心証は真っ黒であり、当然民主党の大きなイメージダウンになりました。
過去の実績及び現在のやり方を見ると小沢一郎という人物は眼前の短期的な目標（たとえば選挙とか）を達成するテクニックには長けていますが、政治家として長期的な視点に立ち自分の唱える政策を実現するという能力は欠落しています。
例えば「憲法96条改正」や「納税者共通番号制」は小沢一郎本人が過去長年にわたり主張してきた政策ですが、安倍政権が取り組み出すといきなり主張を変えて反対してます。
要するに「自分の唱える政策を実現する」よりも「政敵の足を引っ張る」事を優先する人物であり、これでは「政策実現能力に欠けた政局屋」と言われても仕方無いでしょう。
ただそんな無節操な人間はどこにでもいますから、敢えて言えば「小沢一郎が悪い」と言うよりは、そんな小沢一郎が中核になってしまう政党が政権を取るのがそもそも間違いだったと言う事になるでしょう。

2.民主党は政権獲得時に党綱領が無かった事から分かるように、そもそも「寄せ集めの選挙互助会」でしかありません。
そしてそれを「自民党に変わって政権を取るために頑張ろう」と言う事で一応はまとめ上げてきたわけです。
しかしその結果、政権獲得は本来ならば「スタートライン」であるはずなのに、民主党の政治家達にとっては「ゴールライン」になってしましました。
言わば「一流企業に就職したんだから、俺の人生は安泰だ」と高をくくって怠けてしまう新卒社員のように、本来ならば政権獲得した後にこそ公約の実現を始め努力すべき段階で結束が無くなってしまいました。
更に悪い事に政権獲得時の鳩山首相は恐らく「政権を獲得したのだから公約は実現したも同じ」とでも思ったのか、普天間問題やCO2削減25％など、全く実現のあてのない事にのめり込み全て失敗に終わらせてしまいました。
そして鳩山政権崩壊後は党中央の求心力は失われてしまい「選挙互助会」でしか無かった民主党では自民党のように「権力を守るために結束する」という考えが無く、見苦しい党内抗争に明け暮れる羽目に陥りました。
（二年前、当時の首相であった菅直人を前首相の鳩山由紀夫がマスコミの前で「ペテン師」と公言しましたが、こんな事はまともな政党ではありえません）
そして菅政権の後半以降、次期総選挙での惨敗と政権陥落が確実視された結果「政権にある内にとにかく大臣にしてくれ」という所謂「思いで作り大臣」が続出する一方で、民主党を見限って離党する人間も頻出し党は崩壊状態となってしまいます。

「政権獲得がゴールラインになった」時点で民主党の凋落は決定していたと言わざるを得ません。
しかし逆にそういうことにしていなければ、政権獲得の為に「共産主義者以外の反自民なら何でも受け入れる」という形で拡大してきた民主党は政権を取る事が出来なかったでしょう。
結局のところ「政策では無く反自民党政権が目的」という民主党のスタートラインがそもそも間違っていたと言う事になります。