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製造間接費の予定配賦率について
- 簿記2級の講座のサイトで製造間接費の予定配賦率について調べていますが、予定配賦率の計算方法がわかりません。
- 変動予算による予定配賦率の計算についてわかりません。
- 簿記2級の問題で上記の計算方法を使う可能性があるのか知りたいです。
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こんにちは。リンク先のサイトを確認しました。 [変動予算による予定配賦率の計算]の項目の、公式が三つ並んだ箇所ですね。 まず、一番上の公式。 >予定配賦率=時間当たりの変動費×基準操業度+固定費予算額 うむむ、不思議な公式ですね。 色々調べてみましたが、予定配賦率の公式にこのような方程式は見当たりませんでした。 これは、基準操業度における「予算許容額」を求める際に用いられる公式です。 「予算許容額」とは、ざっくり言えば、使っていいとされる費用の最大見積り数値のこと。 つまり、これは「予算額」を求める公式です。 ご質問の部分の前ページ(リンク先をプレビュー画面で見た場合、全8ページ中5ページ目)に、「変動予算」の説明がありますね。 各操業度に対応して予算許容額が変動する「公式法変動予算」について述べています。 各操業度の内、「基準操業度」に対応させた変動予算に、固定予算を足しあわせ、予算額の総計を算出したものが、一番上の公式です。 解説のシュラッター図でいうと、120時間のライン上の金額が「基準操業度における予算額」となります。 「基準操業度」は、企業にとって平均的・代表的とされる活動水準を意味します。 生産能力がフル活用された場合の、年間における活用水準です。 一般的な企業では、変動費の実績額が変動予算額を上回る(不利差異が計上される)のは問題とされ、その赤字分だけ翌年の予算が削減されるなど、ペナルティが課されます。 そのため、予算編成は、予想される基準操業度をベースに算出される場合が多く、この公式が拠り所として用いられます。 ■予算許容額=(時間当たりの変動費×基準操業度)+固定費予算額 右辺の「固定費予算額」とは、「時間当たりの固定費×基準操業度」を示します。 そもそも、固定予算とは、基準操業度のもとで計画された製造間接費の発生目標額を示すものです。 固定予算の場合、実際の操業度が基準操業度と異なることが予測されても、最初の計画段階で決めた基準操業度における発生目標額を、そのまま製造間接費の管理基準とみなし、一定の予算額として用います。 リンク先の最後の方で触れられている分野ですが、固定費における実際操業度と基準操業度が異なる場合もあり、その差は「操業度差異」として扱われます。 実際操業度が基準操業度に満たなかった場合…たとえば、計画停電などで設備の稼働時間が目標値である基準操業度に達しなかった場合…企業の生産性の低下により、固定予算の実際配賦が行き届かなかった実態を示す差異として、不利差異という風に扱われます。 費用の実際発生額が予算額を下回るほど好ましいとされる、一般的な差異分析の考え方とは、「有利・不利」の捉え方が逆転します。 製造間接費予算の算出に用いられる方程式は以下の通り。 予算額(Y)={変動費率(a)×各操業度(X)}+固定費(b) 次に、二番目の公式です。 >予定配賦率=時間当たりの変動費+(固定費予算額÷基準操業度) 上記の右辺、(固定費予算額÷基準操業度)は「時間当たりの固定費」を示すものです。 「固定費予算額÷基準操業度」がピンとこない場合は、解説のシュラッター図の水平線の下、水平線の始点から「120時間」のラインにかけ、右肩下がりの斜線を引いてみて下さい。 リンク先の最後に登場する三角形のようなシュラッター図が完成します。 この変動費率の時間当たり単価を示すラインと、固定費率の時間当たり単価を示すラインは、二番目の公式を現します。 すなわち、二番目の公式は、三番目の公式「予定配賦率=変動費率+固定費率」と同じ意味を持つことになります。 >この上の二つを用いた簿記2級の問題というのは出題されるのでしょうか? 出題される可能性はありますね。 ただし、見た目が特異な公式が出題されたとしても、 ★予定配賦率=「一定期間の製造間接費予定発生額」÷「一定期間の製造間接費配賦基準予定発生総数」 ★予定配賦額=「予定配賦率」×「製品の配賦基準実際発生総数」 この基本形さえ押さえておけば、予定配賦に関する設問には、おおむね対応できます。 よけいなお節介ですが…リンク先の[変動予算による予定配賦率の計算]の次の項目、[製造間接費の予定配賦額の計算]の部分に、やたらと誤記が目立つのが気になりました。 >[予定配賦額の算出死期] 「算出式」ですね。 >予定配賦額=予定配賦率+各製造指図書の実際操業度 この場合、「予定配賦額=予定配賦率×各製造指図書の実際操業度」が正解だと思います。
お礼
お礼が遅れてしまい、もうしわけありません。 いろいろ調べていただき、さらに詳しく解説していただけたことにより、 理解できました。 貴重な時間を割いての解答、ありがとうございました。