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国語教育と文学についての疑問

Lshuaの回答

  • Lshua
  • ベストアンサー率53% (14/26)
回答No.3

大学で、日本語教育学を専攻している学生です。 日本語教育と国語教育の違いを授業で話し合ったことがありますので、文学の読解を中心に、その時のことを書かせて頂きます。 日本語教育ではテキストで文法や語彙を学ぶので、読解をする時には、教師が幾つか候補を出し、その中から生徒に読みたい本を挙げて貰います(生徒のレベルなどを考慮して、こちらで指定することもあります)。読解が出来るようになるのは、中級から上級レベルの生徒です。初級ではハードルが高いので、困難です。基本的には短めの作品を最初から最後まで読み、その作品中で使われている語に新出のものがある場合は、その都度調べます。一度で読み終わるわけが無いので、毎回数行の感想を書かせ、その感想文で明らかに使い方のおかしい文がある時は直しますが、その内容については直しません。 大体このような感じで教えることが多いと思います。 一方の国語教育では、教科書にある作品を順番に読んでいくため、生徒が作品を選ぶことは基本的には出来ません。さらに、教科書は作品の一部しか載っていませんから、作品を通して理解する事も難しいです。先生にも依りますが、毎回感想を書かせる授業は少ないでしょう。さらに「こういう解釈でないと正解とはいえません」という考えがあるので、先生と違う解釈をしたら減点されるのです。文学作品は読む人それぞれの解釈があって良いはずですが、そうではないのが現状です。 また、現在の国語教育は、文学に親しむことよりも、聞く・話すほうに力を入れています(実際に聞くことが出来る子は少ないと思いますが)。読み書きについては、それほど重要視されていません。子供たちに作文を書かせると、言いたいことがあるのにも関わらず、なかなか書き出せない子が多いですよね。作品を読んで貰って感想を聞くと、「別に何も感じない」と答える子も多いのです。 こう考えると、確かに他のやり方はあると思います。ただし、国語の授業時間は削減される方向にあり、その短い時間でどれだけのことが出来るかを考えると、作品を細切れにせず最後まで読むということは困難です。もし一つの作品を読ませるとすれば、他ジャンルの作品をフォロー出来るかどうか疑問ですし、多様な解釈が可能な文学作品の場合には、本当に実力のある先生でないと意見の調整が出来ないでしょう。結局は、今の状態が一番効率よく、楽ではないでしょうか。 長文失礼致しました。参考になれば幸いです。

meikosan
質問者

お礼

興味深いお話、ありがとうございます。 「国語教育」が何を目的とし、何を学ばせようとしてるのか解らなくなりました。 いっそ「日本語教育」のようなやり方の方がすっきりするような・・

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