• ベストアンサー

シリコンの金属光沢

もしシリコン結晶を0〔K〕以下の温度にした場合、結晶中の自由電子が全てフェルミ準位以下に納まってしまうということですから、当然金属光沢もなくなるのでしょうか? 金属光沢のないシリコン結晶の写真などが掲載されているHPなどがありましたら是非教えてください。 よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • nzw
  • ベストアンサー率72% (137/189)
回答No.5

シリコンの金属光沢は、金属のような自由電子に由来するものではありません。 ・シリコンは可視光全域で、価電子帯から伝導帯への励起による吸収を起こす ・可視域で高い屈折率を示すため、高い反射率を持つ この組み合わせにより、金属のような光沢を持つのです。 これらの現象は、キャリア凍結領域でも起こりますので、液体ヘリウム 温度以下でも金属光沢はそのままです。可視光に対して透明になる ということはありえません。 4K程度であれば、ガラスデュワーでも簡単に達成できますので、 観察は容易です。私はもう少しいいクライオスタットで、 超流動ヘリウムによりもう少し低い温度で実験をし、シリコン基板を 目視したことがありますが、当然見かけは変化しません。 常温状態での間接吸収端が1100nm程度、液体ヘリウム温度程度での 間接吸収端は1050~60nm程度ですから、YAGの波長(1064nm)前後 では、常温で不透明であったものが、極低温で透明になるということは おこります。

hoshobiki
質問者

お礼

解説ありがとうございます!! 素朴な疑問でしたが、ご解答のおかげで理解できました。 そういう理由で光沢がなくなるなら教科書に載っててもおかしくないですもんね。 くわしい解答ありがとうございます。

その他の回答 (4)

  • leo-ultra
  • ベストアンサー率45% (228/501)
回答No.4

大学の先生でもよく間違えている人がいるのですが、 シリコンは「金属光沢」ではありません。 そもそも金属光沢の原因である金属の反射率はほぼ100%ですが、 シリコンの可視域での反射率は30%程度です。 じゃあ、なんで「光沢」があるのかはよくわかりません。 関係ありそうなこととして、 ・面が鏡面研磨されている⇔鏡面研磨されてないSiを見たことありますか? 全然「光沢」ありません。 ・単結晶だから、微小結晶粒による乱反射がない。⇔瀬戸物は絶縁体で単結晶だったら透明のはずが、微小結晶粒で乱反射して白く見える。 ・間接吸収端が赤外にあって、直接吸収端が紫外にある。間接吸収は弱いので可視域でそれほど急激に変わらないため、反射の波長依存性が弱い。色のついてない鏡となる。 ・誘電率が高いので、非金属にしては反射率が高い。 たぶんたとえがよくないかもしれませんが、水たまりが鏡になるのと同じ理屈ではないでしょうか? 蛇足ですが、 #3様> 絶縁体です。そうであれば透明になるでしょう。 絶対零度でもバンド間遷移の光吸収は起こります。 シリコンのバンド端が近赤外域にあるので、可視光は全部吸収ですので 透明になりません。 > 共有結合に使われている電子を自由電子と同等と見てフェルミ準位までのつまり具合だけで区別するというのはいかにも荒っぽいです。 逆に化学の人は伝導帯は結晶全体に広がった自由な電子に近くて、 価電子帯は原子に束縛された電子に近いと言います。でもそれだと、 正孔による電気伝導の説明が難しくなる。 そもそも今のエレクトロニクスがどっちの立場を元にして発展したのかを考えれば、自ずと優劣がつくと思います。

hoshobiki
質問者

お礼

えええぇ! 金属光沢じゃなかったんですね! 砒素のような半金属が金属光沢をもつくらいだから、シリコンもてっきり励起した自由電子による金属光沢だとばかりおもってました。 たしかによくよく考えてみると金属より自由電子の数が圧倒的に少ないですもんね。 ようするに金属光沢かそうでないかってのは見た目じゃわからないってことですね。 詳しい解答ありがとうございます。

  • htms42
  • ベストアンサー率47% (1120/2361)
回答No.3

シリコンの電気伝導性は自由電子によるものですか。 半導体ですね。 不純物のないシリコンは温度を下げていくとダイヤモンドと同じ構造のものになると考えていいだろうと思います。絶縁体です。結合は共有結合です。そうであれば透明になるでしょう。 フェルミ準位というのは元々は金属の自由電子に対しての概念ですね。 絶縁体、半導体に対しても当てはめている場合があるのは他に適当なモデルがないということから来る苦し紛れのものであるように思います。 共有結合に使われている電子を自由電子と同等と見てフェルミ準位までのつまり具合だけで区別するというのはいかにも荒っぽいです。化学の分野でこういう取り扱いをすることはありません。あくまでも別物です。でも物理の分野では40年前と変わっていません。ずっとこの立場ですね。

hoshobiki
質問者

お礼

なるほどぉ。透明になるんですね。 透明になる単結晶シリコンの塊の写真か映像みてみたいなぁ^^) 物理屋と化学屋さんでフェルミ準位の位置付けがそんなに違うっていうのは初めて知りました。 自分は電気科の出身なので物理屋よりの考え方です。 確かに、半導体の禁制帯のど真ん中にフェルミ準位があるというのは違和感を感じていました。 そういうことだったんですね。 でも基準として便利だから使いつづけているんでしょうね、たぶん。 ありがとうございます。

  • nrb
  • ベストアンサー率31% (2227/7020)
回答No.2

絶対零度のとき、古典力学的な意味での熱運動は全て停止する。そして、熱力学温度は絶対零度を下回ることはない ので有り得ない話・・・

hoshobiki
質問者

お礼

間違えましたぁ(=´Д`=)ゞ 気づいたころにはもう訂正できなくなってましたw 全くその通り、0〔k〕以下なんてあるはずない。 下記のように訂正します。汗 ×0〔k〕以下の温度 ○低温

  • sanori
  • ベストアンサー率48% (5664/11798)
回答No.1

0K以下の温度って、あるんですか?

hoshobiki
質問者

お礼

間違えましたぁ(=´Д`=)ゞ 気づいたころにはもう訂正できなくなってましたw 全くその通り、0〔k〕以下なんてあるはずない。 下記のように訂正します。汗 ×0〔k〕以下の温度 ○低温

関連するQ&A

  • フェルミディラック分布関数の問題が解けません

    シリコン真正半導体結晶の禁制帯幅Eg[wV]が温度T[K]の関数として、 Eg=1.21-4.1*10~-4Tと表わされるとします。 この結晶で、フェルミエネルギーより0.05eVだけ下位にあるエネルギー準位が温度T=300Kで電子に占有される確率を計算できません。 どなたか教えてください。 さらにこの結晶で、伝道帯の底に位置するエネルギー準位が温度T=300Kで電子に占有される確率を計算できません。 真正半導体のフェルミエネルギーレベルがどこにあるか考えればいいと思うのですが・・・

  • 金属表面から逃れ出る電子の数について

    問.金属中の自由電子は外界に対して、-wの位置エネルギーをもつとし、0Kにおけるフェルミ準位μ0は外界よりφだけ低いとする。有限な温度ではフェルミ分布に従い高いエネルギーをもつ電子は表面から逃れ出ることができる。この金属を陰極とし適当に電位差を与え、それらの電子をすべて陽極にひきつける場合、この熱電子流(単位面積当たり)が I=AT^2exp(-φ/kt) となることを示せ。 この問題の解説中で質問があります。 解説の画像を以下のURLに載せました。 http://www.picamatic.com/view/9347560_DSC_0335/ これの(1)式の構造がよくわかりません。 速度のz成分について、これにフェルミ粒子分布を掛けたものを、運動量のz成分が(2mw)^(1/2)以上の範囲で積分しています。 これが単位面積から単位時間に逃れ出る電子の数だというのは分かりますが、2/h^3というfactorは一体何なのでしょうか?

  • 金属光沢

    金属光沢に関する質問です。 金属光沢の原理において、 ・電場とは何か ・何故自由電子が光の電場を拒むのか ・何故新たな電場が作られるのか ・何故入射光と反対方向に電磁波を放射するのか がわかりません。 どなたか力をお貸しください。

  • フェルミ温度

    現在、金属結晶におけるゾンマーフェルト理論を勉強しています。 そこで質問なんですが、N電子系で、T=0においてエネルギーが低い準位から電子を詰めて行き、一番大きなエネルギーを持つ電子のエネルギーをフェルミエネルギーとする。 そして、それに伴ってフェルミ運動量、フェルミ波数ベクトル、フェルミ速度などを定める。 と、ここまでは理解できるのですがフェルミ温度ってのは何でしょうか? T=0の時の温度?? (1)これは、フェルミエネルギーが全て熱になったと仮定するときの温度という解釈でよろしいでしょうか? (2)フェルミ温度は約10000Kということですが、(1)の解釈が正しいとするとこのフェルミエネルギーは熱以外のどんなエネルギー形態になっているのでしょうか?T=0においても光の1%近くの速さで運動してるとか?でも、それだと結局膨大な熱を生み出しそうな気も。 (3)フェルミ運動量、フェルミ波数ベクトル、フェルミ速度についても、フェルミエネルギーを持つ電子の運動量、波数ベクトル、速度と単純に捉えてしまってよいのか? 混乱しているために質問がぼんやりしててスミマセン。1つでも分かる方よろしくお願いします。

  • 金属光沢と蛍光の違いは?

    金属光沢は自由電子による励起光だと聞きました。 だとすると、同じく励起光である蛍光物質の蛍光 とは何が違うんでしょうか?

  • ショットキーバリアのエネルギー図

    宜しくお願いします。 金属-N型半導体のショットキーバリア形成時について質問です。 「両者を近づけ、半導体の伝導帯から電子が金属に向かって流れた時、 その電子は金属表面にのみ分布する」という記述をどの参考書でも目にします。 また、「フェルミ準位が揃うまで電子が流れる」とも書いてあります。 これらを考え合わせると、 「流れた電子は金属表面近傍の電子状態のみ占有していき、 それが半導体の中性領域のフェルミ準位と等しくなると平衡になる。」 と言えると思います。 その時、金属中のフェルミ準位は表面近傍でのみ高くなっていて、 それより深い位置では一定になっているように思います。 質問は、 「この後、表面近傍に帯電した電子がエネルギーの低い金属内部の電子状態に移るのか、 それとも表面のみが帯電したままで、表面近傍ともっと深い内部ではフェルミ準位は違ったままなのか。 だとしたらなぜどの参考書も金属中のフェルミ準位が揃った様な図の描き方をしているのか。」 ということです。 電磁気学で、金属に帯電した電荷は表面にのみ分布すると勉強したので、疑問に思いました。 表面準位、というのは良く分からないので、「表面近傍のバルクの電子状態」 だけを考慮して説明して頂けると幸いです。 宜しくお願い致します。

  • フェルミ準位の温度

    こんにちは 例えば、 http://www.geocities.jp/hiroyuki0620785/k0dennsikotai/51d46gennri.htm に フェルミレベル (Fermi Level フェルミ準位) 価電子帯の最高のエネルギー状態をフェルミ準位(電子の存在確率が1/2になるエネルギー)いいます と書かれています。 フェルミ準位は、絶対0度の時 の事を言うのでしょうか?

  • フェルミ準位について教えてください

    私の持っている資料にフェルミ準位についてこう書かれていました。 「電子が絶対零度で存在することができる最大エネルギーをフェルミエネルギーと言う」 また教科書には 「フェルミ準位よりも下に位置する準位には電子が存在し、この上にある準位には電子がないようなものと考えて良い」 この考えで、真性半導体についての説明をんで混乱しました。 「価電子帯のすべての準位は電子で満たされている。従って絶対零度における電子の存在確率は価電子帯で1、伝導帯で零となり、存在確率が1/2となる。すなわちフェルミ準位は価電子帯と伝導帯の間に位置することになる。」 以下に教科書の図を示します(手書きで申し訳ありません) EcとEvの間は禁制帯で電子が存在できないはずなのに、図を見ると、禁制帯の間にフェルミ準位があります。 上の教科書の説明からいくと、EfとEvの間には禁制帯ながら、電子が存在できることになりますが.....これはどういうことでしょうか? このまま読み進めた結果PN接合のところでさらに混乱してしましました。 長くなってしましましたが、回答宜しくお願いします

  • 反転分布とは

    昔から疑問なのですが、反転分布というものに不自然さを感じます。 レーザーの原理などで、温度を負にすることでフェルミ分布がエネルギーに対して反転分布したような形で表されますが、これはおかしくないでしょうか? 価電子帯にある電子が全て伝導帯に励起したとします。 例えばもし価電子帯にある電子が五十万個あったとします。すると フェルミ準位から順番に埋めていって五十万個めのバンドよりは上は電子が存在しないことになります。すると単純なフェルミ分布の式ではなくE→0とE→∞でそれぞれ存在確率が0になる台形型の分布になるのではないのでしょうか? そもそも、フェルミ分布はパウリの排他率に従い、エネルギーが低いとこから順番に埋めていくことであのような曲線になるはずです。 この場合だとエネルギーを反転させているので、エネルギー無限から順に埋めていってフェルミ準位のところで曲線を作るという形にしなければならないのではないのでしょうか? このへんがどうしても分かりませんでした。 どなたか何卒よろしくお願い致します。 フェルミ準位付近から

  • フェルミ準位についてイメージを教えて下さい。(概念程度)

     金属のフェルミ準位と伝導帯との関係を教えて下さい。金属は、電子が伝導帯にあるから伝導に寄与できる状態にある、ということでなぜフェルミ準位が関わるか分かりません。  今、実は絶縁物について学んでいて基礎が不十分なためにお聞きしている次第です。そこで、もう一つ質問なのですが、絶縁体のLomoが金属でいう伝導帯とほぼ同じ意味というのを耳にしました。しかし、イメージがわきません。LOMOより浅いエネルギーに電子があるとその電子は伝導に寄与するということでしょうか? バンド理論についてはことのほか素人であるため、教えて頂けると幸いです。