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般若心経は間違った経典

aoumigameの回答

回答No.23

 仏陀は「真理」、すなわち「普遍的で客観的な事実」を発見しました。その真理に基づいて、「このように生きるなら幸せになります」と説いたものが仏教です。仏教は、真理、事実に基づくから普遍的なのです。  「真理」といっても、理解しがたい神秘的なものではありません。「一切は瞬時に変化している。無常である」という事実です。これを「苦」といっても、「無我」といってもよいのです。「無我だから実体はない」ということで、「空」といってもよいのです。  これほどシンプルなことが、なぜ課題となるのか、出家して修行する人までいるのかというと、それは「私たちが事実を受け入れない」からです。事実から目をそらし、都合のよいことを妄想するからです。  生命は「無明」です。本来、真理を理解しません。だから冥想によって現象を観察して、無常を体験的に理解しなければならないのです。  般若心経に、事実が書いてあるなら立派です。  しかしそうではないのです。事実誤認が多々あります。仏陀が親切に明かしてくれた真理を、わざわざ否定した記述もあります。  これはとても残念なことです。事実を踏まえて語るから、生きるうえで役に立ち、意味があるのです。そうでなければ、現実に幸せになることはできません。意味不明な呪文を唱えて幸せになれるのは祈祷師だけです。  「空即是色」は、一言でいうなら「事実でないから間違い」です。どんなに精緻な論理を組み立てても、誰もが体験的に確かめられる事実でなければ、役には立ちません。  本書は、仏陀の教えをもっとも忠実に伝える上座部仏教の長老が、般若心経を手がかりにして仏陀の説いた真理にアクセスする道筋を示したものです。仏教を知らない我々のために、仏教経典でないものを詳細に解説してくださった長老に深く感謝いたします。  仏陀の真理は、教わらなければわかりません。えらそうに書いている私も、少し前まで知りませんでした。「仏教って、何が言いたいのかわからない」。そう思っていました。  般若心経にしても、我々は仏陀の直説と信じていたから、一生懸命理解に努めてきたのです。いろいろ変だなと思うこともあり、それでも「お釈迦さまが、おっしゃったことだから正しいのだ」と思い直して、いろいろこじつけてアクロバティックな解釈をしてきたのです。「空即是色」の解釈も、そうしたものの一つです。  仏陀の説かれた真理は、誰かの専売特許というわけではありません。著作権はフリーです。仏教はそもそも中国経由の頂き物で、遅まきながら本物が届いたのだから、そちらを勉強すればよいのです。もろもろの祖師方が現代にいらっしゃれば、誰よりも喜んで耳を傾けたことでしょう。  我々日本人は、いろんなものを貪欲に取り込んでアレンジするのが得意な民族です。一人の日本人として、現代の日本仏教が、上座部仏教が伝える仏陀の真理を貪欲に消化吸収して、再び衆生に有効に語りかける宗教として再生することを願います。殺伐とした世の中が、微笑みに満ちたものになることを願います。  生きとし生けるものが幸せでありますように!

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