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LRT(最新型の路面電車)の日本での実現性について

aero2000の回答

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  • aero2000
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回答No.3

「LRT」というコトバの定義が問題で、明白になっていません。 国内の都市交通やまちづくりの専門家、国交省などでは、富山ライトレールが日本初の本格的LRTとされているようです。単なる低床型路面電車ではなく、まちづくりと一体で計画・整備する軌道交通ととらえられているようです。低床車両を走らせると同時に、沿線の容積率を緩和したり公共施設を建てたり企業を誘致するなど沿線の人口・産業の集積をはかりコンパクトなまちづくりをすすめようという政策を指すようです。 一部の鉄道マニアさんの間では、No1さんのような低床車両で運行される軌道という見方をされているようです。 前者の定義を前提に書くと、 なぜヨーロッパは普及しているが、日本では導入が難しいか、一言で言えば、「公共交通機関の経営のあり方」の考え方が違うからだと思います。 日本は、鉄道・軌道(その他新交通・モノレール等)にしろバスにしろ航空にしろ海運にしろ、黒字経営をすることが目標で、黒字経営をしていることがすばらしいという見方が広く浸透しています。これは公共交通機関に限らず、多くの公共事業に関していえます。特に小泉内閣時にその風潮が高まったのではないでしょうか。郵政民営化や道路公団民営化等々。赤字となる高速道路を建設することはムダだという考えが正論になっています。 直接収入と建設費のバランスだけをみて、お金に代えられない効果(例えば通院が便利になる、渋滞が緩和する、みなが便利だと感じて住みたいと思うようになる等)にあまり目を向けない世の中になっています。 ところが、ヨーロッパのLRTでは、単独で黒字経営をしているものはほとんどありません。大赤字がほとんどで、多額の税金を投入することにより経営が成り立っています。渋滞緩和、あるいは交通弱者に役立つならそれをよしとしようという考えが広まっているため、こういった政策がとれるんだと思います。 日本では鉄道廃線後のバス路線や、離島航路(船舶・航空)などは福祉路線として赤字経営であっても税金で補填されていますが、皆がやむをえないととらえているものに限られているのではないでしょうか。 LRT導入を検討している都市は堺や宇都宮などいくつかありますが、どこも黒字経営は困難でしょう。税金を投入してまでも導入するという決断ができるかが問題で、住民(納税者)のコンセンサスが得られるかに左右されると思います。 多額の税金を使うぐらいならバスサービスの向上だけで十分だ、という意見が聞こえてきそうです。 夕張市がああいうことになってしまうと、今後ますます難しくなるような気がします。 富山の場合は、JR富山港線の廃線があり、さらに富山駅には軌道が乗り入れおり将来直通運転が可能、という導入しやすい環境があったとも考えられます。堺や宇都宮の場合は完全に新線になってしまいます。 国全体としてみれば、都市モノレールのように、道路の渋滞緩和に役立つという視点から道路特定財源を整備費に充てる、あるいはまったく新しいスキームをつくるということも考えられなくはないと思います。そうなった場合、国交省内の都市局、道路局、鉄道局・・・、局を横断した連携が必要となるかもしれません。これは大きな障害かもしれません。

atntyama
質問者

お礼

大変、詳しいご説明、有難うございます 黒字にこだわることが善と言えないと、 大きく転換していって欲しいですね

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