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a か the か
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1794327 に続いての質問です。 やはり、FREDERICK FORSYTH の THE DECEIVER の一節です。 主人公が秘密警察の仕事から引退をする場面です。 He looked out at the bright blue sky of the summer's day beyond the windows. There was a whole world out there, another world, that he would soon have to join and in which he would have to make his way without the membership of his own small peer group, the intelligence officers among whom he he had lived for most of his adult life. 二つ疑問です。 1.上の文で、There was a whole world out there,のa world を the world に変えることは出来ないでしょうか。つまり、There is 構文でも、the を続けることがあり、メッセージの受け手にとり、実質的に新情報であれば、the でも可能と言われています。 2.without the membership、the intelligence officers の the を取ってしまうことは出来ないでしょうか。または、前者のみをa に変えることはどうでしょうか。前回の質問( http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1794327 )で、いわゆる「無価値化の a 」と言うのが出てきました。ここでも、対象は過去のものになりつつあるものです。なぜ、こちらは、the になっているのでしょうか。
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1. There was the whole world out there, another world, that he would soon have to join a/the は話者と聞き手との間での理解度で決まります。話の中で二度目に登場すれば必ず the です。 I walked and walked. And then, there was the mountain. 以前に話に出てきた the mountain が見えたというだけです。 本題に戻すと、これは、a でも、the でも可能でしょう。しかし、話者が知らない世界、「意識の上で遠い世界」を the whole world といきなり表現してはストーリーを損なうでしょう。 主人公が、the whole world と言い切ってしまうと、彼がその世界、西側世界を良く知っている、しっかり結びついた感覚を持っている印象を与えます。 この時点で、"whole world" という言葉を使って、窓の向こうは東側以上に広い世界であること、東側は "whole world" ではないことを主人公を通して読者に意識させつつ、彼の心の中ではまだ、「西側世界は自分とは遠い、窓から見えるだけの世界」であるという雰囲気を a で出しています。 その後、東側が逆に a world に変わるのが作家の腕の見せ所だったようです。この当たり、きちんと意識して情景描写しているようです。 2. >to make his way without the membership of his own small peer group, to make his way without a membership of his own small peer group, 見比べると、the であることで、 membership の重みが出ています。 例えば、警官がバッジを見るシーンを想像してください。 The cop will have to make his way without a badge. The cop will have to make his way without the badge. 警官はバッジをはずせばただの人です。この心理を表すのが the badge です。バッジは物理的には、a badge ですが、単なる a badge とはいえないほど心の中で大きな位置、特定の場所を占めている存在なのです。 Gさん流に言えば Jackie is the girl! Michelle is just a girl です。 >the intelligence officers among whom he he had lived for most of his adult life. これは his own small peer group == the (small peer) group の中身を説明しています。 the (small peer) group イコール the intelligence officers among whom he he had lived for most of his adult life. ここに、the がないと、主人公とは遠い無機質な説明的文章、単なる事実の羅列になるため、間抜けな文章になると思います。 投稿後に自分の間違いに気づくことも多いので、自信なし。
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- kochory
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前回の質問ではaの使い方そのものについては回答していなかったのでこちらで。 「無価値化のa」というのにこだわってらっしゃるようですが、 はっきりいって、"a world"の"a"を「無価値化」と取るのは問題があると思います。 というか、そもそも「無価値化」という考え方自体が間違っているように思います。 正しくは「(価値の)相対化」と考えるべきでしょう。 "the world"が"a world"になったのは、そのworldの「価値」が「無」になったから というわけではありません。 "the world"は唯一絶対のworldを表すのに対し、"a world"は複数ある worldsの中の一つを表しているわけです(こんなことは十分ご存知でしょうが)。 つまり、"the world"は「他に代わりが無いもの」として絶対的な価値を持つのに対し、 "a world"は、他のworldsと並立し、比較されうるものであるため、その価値は 相対的なものでしかないのです。 "the world"から"a world"への変化は、絶対的な価値を持つものから、 相対的な価値しか持たないものへの変化なのです。 絶対的→相対的という変化だけ考えれば、確かに価値は下がっているわけですが、 必ずしも「無価値」であるということは含意されていません。 単に、特権的な地位にあったものが他と比較されうる地位にまで落ちた、 というだけのことなのです。 そのような意味で、「無価値化のa」というのは非常に語弊がある表現だと思います。 「相対化のa」というのが実態を忠実に表していると考えます。 この文の主人公にとって、いわゆる「東側世界」というのは、彼が生きるべき 唯一の世界だったわけですから、"the world"、すなわち、彼にとって 絶対的な価値のある世界であったわけです。 しかし、それは、彼が亡命を考えたとたん、「西側世界」という 別の可能性との比較において、相対的な価値しか持たない世界へと 変化します。 このとき、"the world"は"a world"になるわけです。 これが前回の質問に挙げられた文に現れた"a world"の説明になります。 今回の質問では、その「東側世界」と対比されたもう一つの世界である 「西側世界」がでてきています。 「東側世界」が"a world"と表現されたのですから、それと比較されるもう一つの世界も 当然"a world"(もしくは"another world")と表現されなければならないわけです。 そのような対比において"There was a whole world out there"のaが使われているのですから、 これをtheにしてしまうのは、いくら文法的にもっともらしい理屈をつけたとしても、 表現として不適格です。 また"without the membership"、"the intelligence officers"のtheを aに変えるというのも、同様に許されません。 「無価値化のa」というフレーズに振り回されているようですが、 上述のように、「無価値だからaをつける」というのは完全に間違ってます。 「他に比較対象があり、相対的な価値しか持たないからaをつける」というのが 正しい理解です。 今の場合、membershipやintelligence officersの比較対象はどこにもありませんし、 そもそもここのtheは、単に彼の属していた特定のmembershipやintelligence officersを 表すために用いられているのです。 価値のありなしとは何の関係もありません。
お礼
ありがとうございます。 まず、自分の質問文が誤解を招くものだったようです。 今回の質問文での「主人公」は、前回の人物とは違う人です。 西側の秘密警察幹部の一人であり、他の幹部と一緒に、自らの引退について、西側の町で話している場面です。 しかし、kochoryさんが言われていることはよく分かります。 >そもそも「無価値化」という考え方自体が間違っているように思います。 >正しくは「(価値の)相対化」と考えるべきでしょう。 確かに、相対化の方がより正確ですね。 ただ、自分の感覚としては、何か、自分の質問部分について疑問が残ります。
- taroandjiro2001
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a whole world これはもともと少し奇妙な表現ですが、 例えば、「地球」は、生態系などが閉じられた、内側ですべて完結(厳密にはそうではありませんが)した the whole world 「全世界」「世界全体」です。 それを、地球外から「あそこに全世界があるんだ」「あれが世界全体」(ここは世界ではない)という感覚で表現しているのが a whole world です。 東側が the whole world の中にないように表現することで、東側世界が、通常の地球世界とはまったく違う特殊な世界であるかのような雰囲気を出しています。 日本語で説明するのも、ものすごく難しいです。 うまく説明できていたらいいけど。
お礼
ありがとうございます。 自分の書き込み不足ですが、質問文の中の引退する人物は、ずっと西側の諜報員であったひとなのです。 ですから、a whole world で表している世界は、物理的に西側の町ですし、意味的にも、西側と言うニュアンスがあると思います。 かさねて、レスありがとうございます。
1. 彼の知らない世界なのでaです。 2.このmembershipは彼がもう取得しているものなのでtheです。
お礼
ありがとうございました。 1、については、窓の外の世界も、自分で見れるわけなので、そして、それは、ほうぼうに色々あると言うわけでもなさそうなので、the でも良いかなと思っていたのです。 2、については、確かに、そうですね。
お礼
ありがとうございます。 よく説明の意味は分かります。 >The cop will have to make his way without a badge. The cop will have to make his way without the badge. 警官はバッジをはずせばただの人です。この心理を表すのが the badge です。バッジは物理的には、a badge ですが、単なる a badge とはいえないほど心の中で大きな位置、特定の場所を占めている存在なのです。 の部分は大変に分かりやすいですよ。