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次期戦闘機開発と輸出について
日本は次期戦闘機開発をイギリスとイタリアと合同で開発し、それを自分達だけでなく第三国に売却して利益を得ようとの方策らしいのですが、これって、真の狙いはどこにあると思いますか? 自国防衛の為に戦闘機開発というのであれば充分理解できるのですが、戦闘機開発して他国に売却して利益を得たいだの、これって危険な思想ではありませんか? そもそも時代は兵器の無人化小型化に向かっているなかで、いまさら日本主導で戦闘機なんか作れるのだろうか?神心シンシンとか気持ち悪いネーミングで戦闘機開発やってたこともあったような気がしますが、まともに作れるのだろうか? 実際のところ、この計画の真の狙いはどこにありますか? 例えば実は戦闘機開発の成功は二の次で、開発費名目でイギリスイタリアとお金を回したい、それともうアメリカから高い金を払って戦闘機を買いたくないとか、そういうこととかってないですかね?
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共同開発ですので、第三国に販売した際には開発した部分の利益が開発国に入ります。 例えば日本が主翼部分の開発を担当したとすると、その分の利益が日本に入るわけです。 「英国や伊国が売るのは構わないが、日本は売る気はないよ」では、英国や伊国は主翼なしの戦闘機を売る事になりますので、両国は「これに関しては特別に売る法律を通せ!」と躍起になっているのです。 まぁ Ukraine に米国が Patriot Missile System を送ってしまったので米国内の Patriot が足りなくなってしまい、License 生産している日本から不足分を購入するなんて事になっていますので、英伊国が輸出して不足した分を共同生産している日本が補ってやるという方式ならば「じゃあ主翼は英国と伊国に売るから、そっちで組み立ててくれ。日本は第三国に売った事にはならないし、それで良いんじゃね?」という事になるかも知れませんね。 >神心シンシンとか気持ち悪いネーミングで <心神ですよ。 「心の拠り所」「神々しい目標」みたいな意味で、開発した防衛省技術本部に人達にとっては「実験機で良いから是非とも作って飛ばす事により技術を実証する夢の機体」として部内での愛称だったそうです。 因みに「富士山」の事も「心神」と呼びますので、美術界では富士山の絵に「心神」という題が付いていたりします。 >それともうアメリカから高い金を払って戦闘機を買いたくないとか、 <それはアリです。 F2 は 100 億円しましたが、そのうちの 40 億円は General Dynamics 社に対する License 料です。 米国に作らせたら 150 億円なんて言われたかも知れませんね。 F4J も F15J も輸出ではなく自国向け License 生産するのに米国に License 料を支払って米国が買う値段の倍以上で調達していますので、米国内での F22 の値段が 200 億円以上なんて事になった時点で「こりゃ、買ってられんわ! 自国開発するしかないじゃん」って事にもなりますよね。 慌てた米国は F35 の初期価格を 100 億円にしてくれましたが (実は製造費値上がりにより 100 億円を超えると通達された時に日本は「約束が違うじゃねぇか」とゴネたので最初だけは四捨五入で 100 億円になりました(^^;))、今は 200 億円ぐらいになっている筈です。 日本の実験機「心神」は先進国達に結構衝撃を与えたようです。 Paddle 式推力偏向方式は構造重量が極めて軽量で済むし、その複雑な制御 Algorithm を問題なく実証させています。 Engine も国産のものが開発されていますので、BAE Systems の Tempest を共同制作するのではなく、一部を利用させてもらう事により開発製造費を抑えるという事でしょう。 >そもそも時代は兵器の無人化小型化に向かっているなかで <戦闘は無人機に行わせますが「戦闘を開始するか否か」は有人機による判断が必要です。 日本は年間 1 千回以上もの Scramble 発進が行われるほど周辺国からの擬似攻撃に曝されている国です。 それが擬似攻撃ではなく、実際の攻撃であったり、領空侵犯であった場合には対抗せざるを得ないのですが、攻撃の意思がない「偶発事故」なのか否かは横に付いて Pilot の目で確認しなければなりません。 電子欺瞞 (Jamming) がかけられている中で無人機に ECM (Electronic Counter Measure:対電子戦手法) をかけて安易に飛ばしてしまうと日本の ECM 法がバレてしまいますので、有人機を飛ばすわけですね。 勿論、危険度が高い場合には有人機の御共に無人機がくっ付いて行きます。 F35 は数機の無人機を 1 機の有人機が引き連れて戦場に赴く事ができる最初の第六世代戦闘機として開発されましたが、その効果は未だ実証されていませんので Stealth 性能をもつ第五世代戦闘機に止まっています。 時期戦闘機の第六世代戦闘機とは F35 の Network 戦闘能力を発達させ、有人機同士の連携ではなく、無人機も含めた連携の下で複雑な自律作戦遂行能力を持つ戦闘機なのですが、それを実現させる技術力という点で日本は結構先端を行っているんです。…… Stealth を無効化させる地上 Radar System を発明して実験してしまいましたし……。 第六世代戦闘機は流石の米国も実現に至っておらず、機体の開発はできても電子装置群 (Sensor、Computer、Software) 開発部分では日本を大きく引き離しているというわけではないんですよね。 日本は米国が諦めた Rail Gun (原理は Linear 新幹線(笑)) の実験を成功させちゃったし、ICBM を撃ち落とせる唯一の Missile である Aegis 弾道 Missile 防衛 System の SM3 Missile 弾頭部最終制御に用いられる Pulse Rocket Motor を開発したのも防衛省技術本部ですので、SM3 を持つ「ICBM 迎撃ができる」Aegis 艦は米国と日本しか持っていません。 何だかんだで日本って優れた小技を結構持っているんですよね(^^;)。 防衛予算も武器開発環境も厳しい事から大きな発明開発は無理なので他国と共同して安く開発する方法を模索するしかないのでしょうね。 あと私達、日本の庶民にとっては当たり前に見る事ができる幹線道路脇の金属製 (近年は Concrete 製もある) 消音壁……防音壁ではない……あの技術って製鉄会社が数十年前に音響制御壁用に開発した技術なんですけれど、それを発達させて今では普通に見られる道路の消音壁になっていますが、別方面で発達させたものは世界で唯一の「Stealth 潜水艦」つまりピコーンの Sonar 音を吸収して反射させない潜水艦技術として日本の潜水艦だけに用いられています。……最初は外付けの実験してたけど今の日本の潜水艦は最初から外殻に組み込まれていますね。
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- eroero4649
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>そもそも時代は兵器の無人化小型化に向かっているなかで、いまさら日本主導で戦闘機なんか作れるのだろうか? 大筋において合意しますし、今は戦闘機そのものの損害よりパイロットの損失のほうがずっと痛いですよね。基本的にパイロットが消耗してしまえばいくら戦闘機を作っても戦争の継続は不可能です。 そう考えると、いくら撃墜されても人的損害ゼロのドローンが主力になるのは流れだと思います。特に空母の攻撃機なんて、使い捨てられるドローンしかないんじゃないかなと思います。 とはいえ、ウクライナ戦争で戦車が次々やられて戦前から囁かれていた戦車不要論が一気に現実味を帯びるのかなと思いきや、ウクライナ戦争が長引いて分かったことは「戦車は脆弱だが、その戦車の支援を受けないと攻撃が成功しない」ということでもありました。戦争が第一次世界大戦に戻った感がハンパないですが、それが現実です。 有人戦闘機も、さりとて不要と言い切ることもできない、というところではないかなと思います。 ウクライナ戦争でも、ロシア軍もウクライナ軍も使い勝手がいいSu-25を使い果たしちゃったんですよね。いま両軍が盛んにドローンを使っているのは「もう攻撃機が残ってないから」という事情もあるようで。 戦闘機を作る資金的、技術的余裕があるのかって問題もありますけど、パイロットが確保できるかという深刻な問題もありますよね。 https://www.sankei.com/article/20150517-3OKUECHJPVPWXD7SJEJ2JSQHAU/ 最近、民間航空会社パイロットでも身体検査で引っかかってパイロットになれないケースが少なくないそうです。特に視力で引っかかるケースが多いんですって。 航空自衛隊のF-35が墜落したことがありますが、あのときのパイロットが41歳だったんですよね。えー40歳で戦闘機パイロットやってるんだってびっくりしました。たぶん、代わりがいないのだと思います。でもいくら頭脳明晰、体力頑健な人でも40過ぎて戦争するってキツいと思うんですよね。それこそ一瞬の遅れが生死を分けるわけですからね。 X-2のことをご存知なら、あのはだしのゲンのコラージュもご存知だと思いますが、まさにあんな感じじゃないかなと思います。
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- SPROCKETER
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日本は昔から時代錯誤な事をやって失敗を繰り返して来た国ですから、次期戦闘機開発や輸出も時代錯誤の極みでしょうね。過去の航空機開発を調べて見ればわかりますが、開発に成功しても、機体の量産に繋がらずに終わっている機体が数多くあるのが実態です。今度も同じでしょうね。 なぜ、こんな馬鹿な事をやるのかと言えば、ウクライナ戦争で技術革新が急速に進み、時代の趨勢がドローン兵器などの遠隔操作ロボット兵器や人工知能兵器、精密誘導ミサイル、極超音速ミサイルなどに移ってしまい、このままでは有人機開発が潰れてしまうので、何とかマーケットを残したいのに過ぎません。ドル箱が無くなるのを恐れての行為でしょう。 ウクライナ戦争の余波は世界中に影響していて、軍事産業が変革を余儀なくされています。日本の軍事産業の焦りでしょうね。
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- kairibaka
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言ってしまえば、「三菱重工を儲けさせるため」だと思います。 もう少し踏み込んでしまえば、 「三菱重工のような大手国策系重工業(防衛産業に関わるような重工系大企業)に、これ以上そっぽを向かれないようにする」 そのための施策なのだと思います。 三菱、IHI、住重、日立・・・ これらの会社の人(特に技術者)に話を聞くと、 「俺たちはただ機械を作っている訳じゃない、国を作っているんだ」という声をよく聞きます。 歴史を振り返れば、これらの重工業大企業は長年うまみを得て繁栄してはきましたが、同時に実際国策に呼応して、私企業としては「損な」仕事も多くやってきた、そんな側面もあるんです。古くは造船、原子力、飛行機、そしてエネルギー、防衛、 特に三菱なんか過去何度も造船業を手放そうとしています。その度に国から止められてきた、そんな側面があります。住友、IHIはかなり昔に造船を手放してしまっていますよね。三菱も少し前に護衛艦建造を除いて、全部手放した、 MRJだってFAAの認証取得を思えば、現場としては本当はアメリカ本拠でやりたかった、でも国から止められた、あれだけ巨額の費用を投じて最終的に失敗に終わっても、その国は何の責任も取らない、 民間の産業としてギリギリのところでやっていた原子力分野で、アメリカで巨額の負債や裁判を抱えて、日本の重工業がいよいよ落ち目になって、最後の綱が防衛産業なんです。そんな風になってしまった三菱の人間に、もはや平和の理念などゼロ、ただ求めるのは利益と効率、 そんな三菱をはじめとする重工業企業体にこれ以上そっぽを向かれて、設備も技術も海外に移転されるようになったら、それこそ国が成立しなくなる、かといって戦闘機開発を自国だけでやろうとしても、今の日本にはそんな財源はない、もう三菱F-1戦闘機を開発していたころの日本とはかけ離れてしまっている、 そんな判断だと思います。
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- jack-a3
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次期戦闘機ですが、日本ではF2戦闘機の後継として90機くらいの調達予定、英国とイタリアはユーロファイターの後継機として調達予定ですが、現在それぞれの国で調達しているユーロファイターは144機と94機です。つまり三国の飛行機をリプレースするだけの計画だと最大でも300~350機くらいしか調達されないことになります。 なのでこの飛行機を買ってくれそうな他の国にも売ることで生産台数を確保し、開発コストをペイし、生産コストを下げようという狙ってるのです。コストが下がればNATO圏で売れる可能性は充分にあります。 また三国で共同開発するのですから、日本だけ輸出が出来ないなんてことはできません。もし輸出できないってことになったらそもそも共同開発に参加できないことになります。 もちろん、現状アメリカの言い値で買うしかない状況を変えたい、という目的もあるでしょう。日本の航空産業や軍事産業を残したいという目的もあります。こういうレベルの交渉や投資は複数の目的を持つものです。 ちなみに次期戦闘機は、先頭を飛ぶ飛行機にだけパイロットを乗せて、そのリーダー機に従う他の機体は無人化して自動飛行することも視野に入れて研究予定です。
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- nagata2017
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戦闘機に限らず 数をたくさん生産すれば 個あたりのコストは下がっていきます。 例えば開発費に1000億円かかったとすると 10機生産すると 生産費+100億円です。1機生産するのに10億円だったら 110億円 100機だったら 1機 10憶+10憶=20億円 1000機だったら 1機 10憶+1億=11億円 実際の値段は 現在 F16 ファイティングファルコン 130億円 F2 三菱重工 120億円 開発費3270億円 この開発費は三菱ではなく 国庫予算です。我々の納入した税金です。
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- Granpa1969
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自国防衛産業の維持です。 結局は民間企業に作らせているわけで、自衛隊の分だけでは少なくて開発費の回収どころか慢性赤字だからら国内企業の撤退が相次いでいます。 その一方、国内に開発からできる環境を整えておくことがいかに大事なのかウクライナ侵攻で思い知らされましたよね。 なので、第三国にも売却して数を確保することは避けられないんですよ。
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- are_2023
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金儲けというより日英の需要だけでは企業が成り立たない、戦闘機が作れない https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA067IR0W3A600C2000000/ 防衛産業、20年で100社撤退 特殊で数が少ない部品などを作ろうと思う企業は少ない 輸出する事で注文の数が増えるから企業も仕事する気になる
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