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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:焼きならしの冷却速度)

焼きならしの冷却速度について

kuroneko2020の回答

回答No.2

回答No.1の続きです。 製作工程は、 熱間鍛造--焼きならし(770℃加熱空冷)-冷間鍛造-球状化焼きなまし(700℃加熱炉冷(室温まで数時間)) と読み取りました。 金属学的には「熱間鍛造-球状化焼きなまし」が基本的な工程だと思いますが、球状化焼きなましの前に焼きならしを入れると熱間鍛造後の不均質組織が均質化し、より均質な球状化組織を得られと考えられます。 冷間鍛造の目的は「網状セメンタイトの分断」とのことですが、その有効性には少し疑問があります。 SK105の「焼きなまし組織」には網状セメンタイトが現れます。空冷焼きならしの後の硬さはどのくらいでしょうか。図4(a)にあるようにHV350以上なら網状セメンタイトはあまり出ていないと思います。 また上田裕之さんの「暮らしの工芸 刃物の熱処理」(参考URL)に「鍛造時の温度を炉(火床という)に入れる度に徐々に下げて行き、常温で何度も繰り返したたいてから一度焼きならし(その後に球状化焼きなまし)」とあります。 SK105の熱間鍛造温度は1050~850℃とされています。上田さんの方法は、熱間鍛造の後半に加熱温度を850℃から770℃程度まで次第に下げて行きながら、加熱と鍛造(温間鍛造になる)を繰り返すという意味だと思います。それはオーステナイトから網状セメンタイトが出現してくる温度域で鍛造を行うことであり、網状セメンタイトの分断が可能になります。 球状化焼きなましの加熱温度が700℃というのは低すぎると思います。 SK105の焼きなまし温度は750~780℃(「オーステナイト+セメンタイト」領域)とされています。「炭素鋼の組織観察 TOKYO TEC OCW」の図1にあるように、700℃では室温と同じ「フェライト+セメンタイト」領域のため、多少セメンタイトの変形は起こるでしょうが、全体的な球状化は期待できません。 小生の知識はあくまでも鉄鋼材料の教科書がベースであり、実際のナイフの製造まではわかりません。磁性で温度を判定することも初めて知りました。教科書にはないノウハウもありうると思いますので、色々試してみてください。

参考URL:
http://kajikoubouueda.blog.fc2.com/blog-entry-158.html
harubii
質問者

補足

過共析鋼あるいは共析鋼の球状化焼鈍において、完全焼きなましあるいは焼きならしの組織を冷間鍛造後、A1点直下の700℃程度で保持するという手法は、下記から(その1)から(その4)の記述を参考にしています。冷間加工した鋼は、650から700℃で長時間保持することで極めて容易に球状化する旨の記述があります。 長時間が、具体的に何時間なのかは不明ですが…   (その1)https://www.monotaro.com/s/pages/readingseries/kikaibuhinhyomensyori_0203/ (A) (その2)http://hp.vector.co.jp/authors/VA051695/htreat.html 「球状化やきなまし」 (その3)炭素鋼の球状化処理について 日立評論  実験結果(2) 及び 結言(3) (その4)鉄鋼の智識とその取扱い方(2) 1焼鈍 B焼鈍の種類 (3)球状化焼鈍

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