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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:焼きならしの冷却速度)

焼きならしの冷却速度について

kuroneko2020の回答

回答No.5

教えた頂いた資料、興味深く拝見しました。 いずれも熱間鍛造後に焼きなましをしているわけですが、その状態で表面には酸化スケールが生成しています。酸化スケールと鋼の境目は平滑ではなく凸凹で、局部的には鍛造の影響によりスケールスケールが深く食い込んでいます。酸化スケールを除去しただけでは光沢のある金属面にはなりません。それを冷間鍛造すると表面は平滑になるとともに金属光沢が出てきます。同時に冷間鍛造で形状調整も行えます。資料のうち奥上さん動画、田村さん動画、越前刃物の三点では上記の目的になっています。他の資料では組織、機械的性質への効果を謳っています。 質問(1)について。 焼入前の組織は球状化焼きなまし組織(フェライト+球状セメンタイト)とします。焼入後の組織はマルテンサイト+球状セメンタイトになります。 焼入加熱により「フェライト+セメンタイトの一部」がオーステナイトに変化します。機械的性質に関しては、このオーステナイトがどの程度微細になっているかが問題なのですが、残留したセメンタイトがオーステナイトの成長を抑制するので、前冷間鍛造の有無よりも焼入温度の方が影響が大きくなります。このため焼入前冷間鍛造の焼入後の組織、強度への影響は少ないと思います。 「切れ味」については刃先形状と硬さが支配的のように予想しますので、影響はほとんどないと思います。 質問(2)について。 焼入による割れは冷却過程で起こるので焼入前冷間鍛造の影響はありません。 焼入歪は加熱時の変形と冷却時の変形の合計になります。焼入冷間鍛造は加熱時の変形を大きくする可能性があります。冷間鍛造による内部応力を緩和するように変形するわけです。 質問(3)について。 質問(2)の回答の通りです。 機械的性質については焼入焼戻条件の影響が支配的で、焼入前冷間鍛造の効果を教科書的に説明するのは難しいのですが、切れ味に影響する表層部での欠陥の除去改善など、実務経験的な効果があることも考えられます。 球状化焼きなましに関して、教えた頂いた資料では「長時間加熱法」は使用されていませんでした。みなさん加熱徐冷法でした。「工具鋼の熱処理要領3」p.179右列の(i)の方法です。この方法では初析セメンタイトは球状化しないのですが、SK105の標準焼きなまし温度750~780℃よりも少し高目の温度に加熱にしているようです。灰なましにより一晩かけて冷却しています。

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