シラス干の教材化

このQ&Aのポイント
  • シラス干に混入している生物を使って授業を行う方法を検討しています。
  • 混入している生物の同定や標本作り、産地別の違いの調査などを行い、生徒に実践的な学びを提供します。
  • 特に生物の系統と分類の単元での実習にシラス干を活用したいと考えています。
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シラス干の教材化

シラス干に混入している生物を使って何か授業ができないかと考えています。 私の貧困な頭で思いつくところでは 1.混入している生物の同定、及び標本作り(以前、図鑑を用いて”絵合わせ”の要領でやっていました。生徒には結構好評でした。) 2.産地別に混入している生物の違いを調べ環境を比較してみる(産地によってそんなに差が出るのかどうか・・) くらいです。 現在勤務している高校が地域で1番の進学校なので、単なる絵合わせの生物の同定では物足りないと思っています。 できれば生物2の「系統と分類」の単元で行う実習にしたいと考えています。 シラス干を教材にする、何かいいヒントがあれば教えていただきたいと思います。

質問者が選んだベストアンサー

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  • shift4
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回答No.3

>「節足動物の幼生」と範囲を絞ってここの部分だけはきちんと鑑定して とのことですが、実際には結構大変かもしれません。 というのは、幼生はどれも形が似ていて、成体となって初めて種の特徴が現れる場合が圧倒的に多いからです。 ですから、これはゾエア幼生、これはメガロパ幼生、これは幼生ではなくワレカラの一種の成体・・・といった程度の大雑把な分類が精一杯かもしれません。 千原 光雄・村野正昭 編 「日本産海洋プランクトン検索図説」 東海大学出版会 1997年発行 山路 勇 著 「日本海洋プランクトン図鑑」 保育社 1966年発行 生物の分類は、なかなか難しいです。 部活動のレベルなら、相当突っ込んで調べることも可能かと思いますが、授業の中では「絵合わせ」で済ませることも仕方ないと思います。 とはいえ、分類は全ての生物学の基礎となることですから、大変重要なことです。 近年の国立研究機関や国立大学の独立行政法人化によって、各機関は手っ取り早く(特に経済的な)成果を出すことを求められるようになりました。 このため、地味な基礎学問である分類は、おろそかにされる危険性があります。 大学や研究機関で研究している人の学会発表では、分類や学名が間違っていたりするケースをたまに見かけます。 また、DNAなどのレベルで研究する人の中には、そのDNAの持ち主である生物本体を一度も見たことが無い場合があるという話を聞いたこともあります。 実際に生物本体の標本を検討して、分類し、同定するという作業は、大変貴重な経験になることと思います。 ひとつのヒントとして、得体の知れないシラス干の混入物ではなく、シラス本体の分類を押さえておくことが有効かもしれません。 混入物の同定が成功しなかった場合でも、 動物界 ANIMALIA 脊椎動物(亜)門 Vertebrata 魚類上綱 Pisces 硬骨魚綱 Osteichthyes ニシン目 Clupeiformes カタクチイワシ科 Engraulidae カタクチイワシ亜科 Engraulinae カタクチイワシ属 Engraulis カタクチイワシ(種) Engraulis japonicus Temminck&Schlegel,1846 (文献や研究者によって、この分類は変わることがあります。 また、種名の Engraulis japonicus の部分は表記する場合、イタリックか、またはアンダーラインで強調して示す取り決めになっています。) を材料に、系統と分類の授業の一部を進めることが可能かと思います。 なかなか適切なアドバイスをお示しできなくて残念です。 良い授業ができることをお祈りしています。

vitaone
質問者

お礼

具体的かつ親切なアドバイス、本当にありがとうございます。 shift4さんのアドバイスを参考にして授業を考えてみようと思います。 また、分類を授業で取り扱う以上、時間の制約や人数の問題はつきものです。 そうなれば「正しく分類する」のではなく「分類を体験する」させることにポイントを置くことが有効ですよね。 私もまだまだ力不足のところがありますので生徒と一緒に勉強していこうと思います。 本当にありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • shift4
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回答No.2

FAOの本は、イカやタコの仲間(軟体動物門頭足綱)に関する文献です。 全ページ白黒で、図版は線画のイラストで構成されています。 各種ごとに、系統分類、学名、シノニム(異名)等が記され、分布域が示されています。 詳細な鑑定には不十分な側面も多々あるのですが、収録種数が多いことから、紹介しました。 もし手に入らなければ、無理して探す必要は無いと思います。でも、もし見る機会があれば見ておいて損は無い本とも思います。 国内で最近発行された本として、以下のものを紹介します。 奥谷 喬司編著、「日本近海産貝類図鑑」 東海大学出版会、2000年発行 http://www.press.tokai.ac.jp/bookdetail.jsp?isbn_code=ISBN4-486-01406-5 軟体動物全般を網羅的に収録した図鑑ですので、イカ・タコ以外の貝類も多く載せられています。 その意味で、シラス干からは少し離れてしまうかもしれません。 少し高価な本です。図版の取り違えなど、いくらか間違いが多いのが気になりますが、日本産の軟体動物類を取り扱った本としては、現在最新で最高の内容の図鑑であると思います。 公立図書館でも置いてある所は多いのではないかと思います。 イカの仲間は死んで時間がたつと変色するものも多いようです。干からびた標本(シラス干)と、図鑑の写真とを付き合わせて鑑定するのは難しいことかもしれません。 参考になりますでしょうか。

vitaone
質問者

お礼

親切な回答ありがとうございます。 「日本近海産貝類図鑑」見てみました。 本当に高いですね・・・ 図書館のお世話になろうと思います。

vitaone
質問者

補足

ていねいな回答をいただきながら補足するのも申し訳ないのですが・・・。 もちろん、正確に鑑定することも大切なのですが自分自身も分類をきちんと勉強していないので、「正しい鑑定」には自信がありません。 shift4さんがNo.1で言われたように「節足動物の幼生」と範囲を絞ってここの部分だけはきちんと鑑定して、他の生物については絵合わせ的なものでもいいかなと考えています。 そこで、初心者でも使いやすい(あまり高度なものでなくてもいいと思います)、検索表のようなものがついたプランクトンの図鑑等はありませんでしょうか。

  • shift4
  • ベストアンサー率65% (80/123)
回答No.1

シラスの中に含まれている「タコ」のような生き物は、実際は「イカ」である場合も多いようです。 FAO(国連食料農業機関)から発行されているモノグラフが参考になるかもしれません。 Roper, C. F. E., M. J. Sweeney, And C. E. Nauen. 「FAO species catalogue. Vol. 3. Cephalopods of the World. 」(1985年発行) 以前、ひどく混入物の多いシラス干を食べたことがあります。そのときの混入物はすべて保存してあるのですが、干からびて形の変わってしまったものもたくさんあります。 混入物は液浸標本にすることをお勧めします。 混入物は・漁獲の時期・漁法・産地・製品化(選別や乾燥など)の処理法等によっても変わることが予想されます。 混入物の構成の差が、産地が異なることに起因するとみなすのは、難しいかもしれません。 私の経験した範囲では、シラス干の中には混入していた生物で注目すべきものとして ・甲殻類のゾエア幼生とメガロパ幼生 ・魚類のレプトケファルス幼生 等がありました。 甲殻類を概観しますと、カニやエビのような物のみならず、フジツボやカメノテ、フクロムシといった、一見すると別なグループに属しそうなものも含まれます。 これらはカニやエビとソックリな幼生期を過ごします。 系統的にごく近縁であることが、無理なく納得できることと思います。 レプトケファルス幼生は、ウナギの幼生としてポピュラーですが、そのほかにもこの幼生期を持つ魚類がいます。 アナゴやウツボなど同目で形も似たものだけではなく、カライワシや米国のターポンと呼ばれる巨大魚等も、成魚の形はウナギとは似ても似付かないのですが、おなじレプトケファルス幼生となります。 魚類の系統関係を考える上で興味深いものです。 そのほか、カタクチイワシ(シラス)やその他の生物の胃の内容物を取り出して、顕微鏡観察してみるのも面白いかもしれません。 ケイソウなどが多いと思いますが、小型有孔虫や赤潮の原因となる渦べん毛虫なども見つかるかもしれません。 海にも行かず、プランクトンネットも引かずに、プランクトンの標本が得られるかもしれない、ということです。 少しでも参考になればよいのですが。

vitaone
質問者

お礼

ありがとうございます。 さっそく,モノグラフさがしてみます。

vitaone
質問者

補足

Roper, C. F. E., M. J. Sweeney, And C. E. Nauen. 「FAO species catalogue. Vol. 3. Cephalopods of the World. 」(1985年発行) は現在絶版になっているようです・・・。 いろいろ手を尽くし,探そうとは考えているのですが。 何か他に参考になるものはないでしょうか。

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