ゴムのエントロピー弾性と熱エネルギーについて
- ゴムの伸長によりエントロピーが小さくなるため、発熱する。
- ゴム内の内部エネルギーや温度の変化について疑問がある。
- ゴムが発熱する熱エネルギーの生成源について知りたい。
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ゴムのエントロピー弾性と熱エネルギーについて
一般的にはゴムを瞬間的に伸ばすとゴムが発熱します。これはゴムの伸長によってエントロピーSが小さくなったので、自由エネルギーF=U-TSが小さくなるように温度Tが上昇するからと説明されてると思います。しかしTが大きくなるとゴム内の内部エネルギーUも大きくなるのではないですか?それだと結果的にほぼキャンセルされるような気がします。 またゴムが発熱するだけの熱エネルギーはどこから生成されるのでしょうか。高校物理で習うようなバネ弾性の場合は、運動エネルギーと弾性エネルギーの和が保存されるようにエネルギーの交換をしながらバネが振動します。しかしゴムの場合、指でゴムを引っ張った仕事の分だけゴムが弾性エネルギーを蓄えますが、それに加えて温度上昇する分の熱エネルギーはどこから得たものなんですか?ゴム分子内の摩擦などでしょうか? どなたかご教授お願いいたします。
- D-aquan
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この場合のゴムの温度変化は、エントロピーの変化によるものが支配的のようです。これの証明は、引き伸ばしたゴムをそのまま常温になるまで待って、こんどは縮めるとゴムの温度が下がるのがわかる。という実験によります。(他の理由の発熱だと縮めた時も温度が上がる。) また、その他のゴムの変形で発生する(微量の)熱は、ヒステリシスではなくて、粘性変形によるものだったと思います。 ただ、 >自由エネルギーF=U-TSが小さくなるように ゴムを引き延ばす場合は、外から「引っ張る」という仕事で自由エネルギーを与えているので、「自由エネルギーは増える」(ただし仕事で与えた分よりは少ない)が正解のようです。 とりあえず、自由エネルギーは変わらない、内部エネルギーは増える(引っ張ることによる仕事のエネルギー)、ということで話を進めると、 F=U-TS を変形して、 T=(-F+U)/S ここで、Fは変わらない、Uは増える、Sは減る のですから、当然Tは増えます。 >加えて温度上昇する分の熱エネルギーはどこから得たものなんですか? あなたが最初に書いたように、主にエントロピーによるものです。熱エネルギーを得たための温度上昇ではありません。
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- terminator_5
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こちらの解説の方が的確でした。 http://hr-inoue.net/zscience/topics/gum/gum.html 絡まった高分子の鎖がある程度自由に動き回れる性質からとのことです。
- terminator_5
- ベストアンサー率37% (182/487)
ゴムは完全な弾性体ではなく粘弾性体のため、ヒステリシス損による発熱が生じます。 http://macasakr.sakura.ne.jp/Tire11.html
補足
回答有難うございます。 ヒステリシス損というのは、ゴムを伸ばした後に元の形状に戻る際に生じる損失ではないのですか? ゴムの発熱は断熱的にゴムを伸張させた瞬間に生じているので、ヒステリシス損とは違う物のように思えます。 ついでにURL先には詳しい説明がありませんでしたが、粘弾性体のヒステリシス損はゴム分子がどのような挙動を起こすことで生じてしまう熱なのか現象として疑問です。
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