ゴムを熱すると弾性率が低下する?
- ゴムは熱によって伸びにくくなるため、弾性率は上昇すると考えられるが論文の内容と矛盾する
- ゴムは高分子でできており、伸びるときは丸まった状態から伸びる。しかし、エントロピー的には丸まった状態の方が安定であるため、力を加えるのを止めれば元の状態に戻る
- ゴムに熱湯をかけると分子が活性化し、より安定した状態に近づこうとしておもりが上にあがることが確認されている
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ゴムを熱すると弾性率が低下する?
はじめまして。 学生ながら質問させていただきます。 とある論文を読んでいたところ、 「ゴムを熱すると弾性率が低下する」と書いてありました。 しかし後日ネット上で、 「おもりを吊るしたゴムに熱湯をかけると、おもりは上にあがる」 と書いてありました。 調べてみると、ゴムは1本の長いひものようになっている高分子が いくつも集まったものであり、ゴムが伸びるのはそのひもを 丸まった状態からピンと伸ばした状態になるからだとわかりました。 しかし丸まった状態の方がエントロピー的に安定なので、 力を加えるのを止めれば元の状態に戻るそうです。 ですのでゴムに熱湯をかけると分子が活性化し、 より安定した状態に近づこうとしておもりが上にあがるようです。 このように考えると、ゴムは熱によって伸びにくくなるわけですから、 ゴムの弾性率は熱によって上昇するのではないかと思うのですが、 論文に書いてあることが間違っているのでしょうか。 長くなりすみません。よろしくお願いします。
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エントロピー弾性の質問と回答、大変興味深く読ませてもらいました。 私はゴムの弾性率について考えてみました。結論は回答(2)さんと同じで、温度上昇しても弾性率は同じで弾性限度が上がるだけではないかという事です。 理由は質問内容にもありますが、ゴムは温度が上がると縮みます。一本のゴム線を考えると高温では縮もうとする引張り応力が働いているという事です。これは初張力を持つ引張りバネと同じで、バネ力-変位図は変位0で100gfとかで始まるのと同じです。それでもk(弾性率E)は同じですので、それをゴムに置き換えると「弾性限界は上がるが、弾性率は同じ」という事になります。 以上素人意見ですが参考に。
■参考?末尾に ゴム弾性(率)は分子のミクロブラウン運動が原因のため、温度が高く なるほど大きくなる ■Wiki ?ゴム?の記述 弾性率は絶対温度に比例する ■参考??ゴムの弾性率?で、温度上げる→ゴムは硬くなる ●Wikiの?ゴム状態?には温度-弾性率のグラフ。 ●弾性率が温度比例とか、変化するなら、ゴムの硬さがインデックスになるはずだが、参考?、第3回、には温度-硬さでWikiと殆ど同じグラフが見出せる。 どちら???。。。。ワタシは後者を信用します。 ゴム弾性と、ゴム弾性率を混同するからこうなる。昇温すれば弾性限度が上がるが、率の方は変わらない、ではないかと??? 研削加工については、上記グラフの劣化温度を超えての話だとおもいます。 また、ゴムの荷重曲線のヒシテリシス傾向も関係ありそうです。 熱劣化とクリープについては、それより長期の話ではないでしょうか
「ゴムを熱すると弾性率が低下する」は、熱クリープ現象の事を さして、書いていると考えます。 樹脂やゴムは、熱クリープ現象を起こし易く、 常温では、弾性限界内の応力でも、加熱して温度をある程度 上昇させると(軟化点以下ですが)、その応力がなくなる。 元に戻らなくなる。 引張ると、時間はかかりますが、ダラダラと伸び続けて、 軟化点での変化みたいになります。 これが、弾性率(弾性限界点)の低下です。 もう一度、「ゴムを熱すると弾性率が低下する」文面の前後を確認する事と 『熱クリープ』をサイト検索して下さい。 また、「おもりを吊るしたゴムに熱湯をかけると、おもりは上にあがる」 は、前後の文面が???ですが、貴殿の記述通りでしょう。
お礼
さっそくのご返事ありがとうございました。 つまり同じ力でゴムを引っ張っても、 加熱した場合だとゴムが弾性を失って 元に戻らなくなるということですよね。 論文の前後ですが、この論文はゴムの研削に関する論文で、 研削中に発生する研削熱がゴムの物理的性質を変化させ、 弾性率の低下をもたらすとともに 仕上げ面性状に対しても悪影響を及ぼすとあります。 熱クリープによって仕上げ面が悪化するということなのでしょうか? とりあえず、応力とひずみの比を表す「弾性率」は ゴムの場合、加熱すると上昇するという解釈で良さそうですね。 とても助かります。ありがとうございました!
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