• 締切済み

重力で身体能力をあげる

noname#175206の回答

noname#175206
noname#175206
回答No.5

 仮に重力がだんだん増えるような環境で育った人間がいるとします。最終、3Gですね。適切な設定でしょう。あまりに大きなGでは、いかに人体が環境にフレキシブルに対応できるといっても、限界はありますからね。  ご質問の場合、主に人間の筋力に関することになりますね。それならば、まず人間の筋肉について、ご説明しておく必要があります。  人間の筋肉は、筋線維という糸のような物のより集まりです。この筋線維の一本一本に神経がつながっており、神経から「縮め」という刺激が来ると縮むようになっています。そして、筋力は筋肉の断面積に比例します。  筋肉を大別すれば、遅筋と速筋に分かれます。  遅筋は鍛えても太くなりません。ですので、基本的には筋力は増えません。でも、筋肉での毛細血管が増えることにより、多少のパフォーマンスアップはあります。有酸素運動で使うのが、この遅筋で、エネルギー源は脂肪で、これと酸素を供給できている限り、疲れることがありません。日常生活の大半は、この遅筋が活躍しています。  速筋は、鍛えれば太くなり、出せる力を増すことができます。  その速筋は2種類あって、一つがピンク筋、もう一つが白筋です。  ピンク筋は、遅筋より力があり、ある程度太くすることができます。最大筋力は1分程度持続できます。。力仕事で主に活躍するのが、このピンク筋です。使えば、疲れて行きますが、一晩寝れば完全回復します。100m競泳などは、1分程度ですから、このピンク筋が大いに物を言います。  白筋は、上記の他の筋肉に比べて、ずっと強い力を出せます。ただし、最大筋力は7秒程度しか持続できません。もちろん休憩をはさめば、また強い筋力を発揮しますが、繰り返すうちにへたってしまい、力を出せなくなります。へたるまで使うと、回復には2日以上かかります(へたる程度によっては1週間のことも)。  重量挙げのような競技はもちろん、100m走も、この白筋が物を言います。100m走はトップレベルで10秒弱ですから、この白筋の最大筋力維持可能時間7秒をどう使うかが、勝負の駆け引きになります。  筋肉中、最強の白筋を増やせば、100m走が速くなる、と単純化しましょう(お示しの思考実験では、そういうことになります)。また、素質的には誰も同じと仮定します(でないと、環境の影響を考察する意味がなくなります)。  それなら、白筋を最も効果的に増やす方法を選んだ人間の勝ちです。  では、どうすれば白筋を効果的に増やせるかが問題となります。  白筋は、7秒という持続時間から分かると思いますが、緊急時にしか働きません。つまり、思い切り力を出そうとしなければ、働いてくれないのです。  そして白筋(実はピンク筋も同様ですが割愛)は、本来の最大筋力で、できるだけ短時間で、出せる力が6割以下になるまでへたるように使って、そして本来の最大筋力が戻るまで休みを入れてあげなければ、発達しないのです。最初から6割以下にへたった状態で使っても駄目です。  これは何故かと言うと、筋力は最大まで使わないと体は「余裕があるなら増やさなくていい」というような反応を示し、筋肉が増えてくれないのです。現状までの研究では、速筋、特に白筋は体にとって、いわば贅沢品のようなものだということが分かっています(適切なトレしても、脂肪太りするくらい食わないと増えない、など)。  ですから、常に余裕のある負荷を与えても駄目で、集中して高強度の負荷を与えなければなりません。そして、休憩を与えて回復させて、また高強度。これが一番効率が良いのです。  すると、1Gと1.1G~3Gで、どうでしょうか。3Gであっても、当然7秒しか持たない白筋はGに関わらず限られた時間しか使えません。であれば、Gに関わらず発達度合いは同じです。意識して、非日常的なトレーニングしなければいけないですから。  1Gの人間が最大120kgのバーベルを使えるなら、3Gの人間は最大40kgしか扱えないのです。しかも、3Gの人間は、トレーニング以外でも負荷がかかっているので回復が遅れます。  Gをいったん忘れて考えれば分かります。Gの代わりに、重い服、重い手袋、重い靴、などなどを日常的に装着していれば、同じようなことができます。  でも、アスリート、特にトップレベルで、そういうことをしている人はいません。競技能力向上の効果がないからです。  いつもある程度の負荷よりも、短時間で集中して強い負荷、そして効率的な休憩。能力を最大まで伸ばすには、そういうことがいいわけです。  簡潔にまとめると、1Gに適応して進化した人類は、1Gの中でトレーニングを工夫することが、最も効率的だということになるでしょうか。

関連するQ&A

  • 野生動物と人間の身体能力

     先日までの世界陸上は凄く盛り上がっていました。 個人的にはジャマイカのウサイン・ボルト選手の走りに、特に大興奮 さすがは世界。人間の身体能力をはるかに超えた、まさに超人ですね。  野生の動物ではチーターが速い!なんていうのは常識ですが 他の競技なら、どうなんでしょうか? 例えば「走り高跳び」。  鳥のような空を飛べる動物や、ノミが人間の大きさだったら?・・・ 的な空想の話を除けば、人間はかなり飛べるのでは無いでしょうか? 背面跳び的な器用な飛び方を出来るのは人間だけな気がします。  その他「走り幅跳び」では、動物は後ろ足が有る分 着地が飛び幅より後方になり、やはり人間が有利な気がします。  「棒高跳び」「やり投げ」等に関してはもう、握るという 行為が出来る動物が限られている気がします。  陸上とは外れますが、水泳競技だとどうでしょう? 水中でも呼吸の出来る魚や海の哺乳類(クジラ・イルカetc)を除けば 人間の速さは、かなり速くないでしょうか?  野生動物には無い器用さで、人間ってやっぱり凄いとは思いませんか?

  • 競技人口が少ない割に身体能力が高い人間が多い競技

    競技人口が少ない割にやたら身体能力が高い人間が多いスポーツってどんなのがありますか? 私が知る限り ハンドボール ウェイトリフティング 陸上投擲種目 がそうですね 他にどんなのがありますかね?

  • 北欧系の人達は身体能力は高いのですか?

    皆様こんにちは。本日もお尋ねしたいことがあって投稿 させて頂きました。 北欧系の民族は体格の良い人達が多いと聞きますが、 身体能力自体は高いのでしょうか? (陸上競技の跳躍種目やウィンタースポーツなどで北欧系の 人達の活躍をよく耳にするのですが、皆様のご意見も お伺いしたいので、ご回答を宜しくお願い致します)

  • 無重力の筋肉衰退について知りたいです。宇宙飛行士が

    無重力の筋肉衰退について知りたいです。宇宙飛行士が宇宙空間の無重力状態から戻ってきた時全然身体が動かさなくなってますよね?無重力空間にいると立てなくなるほど簡単に衰えてしまうんですか?日本の宇宙飛行士 の誰かは宇宙空間でもトレーニング欠かさなかったから動けたみたいな事あったような気がします。 無重力って例えば水に浮いてるのも無重力ですよね?水の中に何日もいれば立てなくなっちゃうんですか? だとすると逆に地球の1Gより大きい10Gのところで生活すると、とんでもなく身体能力が上がる?ドラゴンボールみたいな話ですが、重力室で何日も生活すればあっという間にオリンピック選手以上の身体能力になるという事ですか?

  • 反重力装置

    反重力装置が開発されたら、電車、飛行機は廃止されますか? 幸福の科学学園の 学園祭で反重力装 置の実演に成功 2012.09.11 UFOの飛行原理とも呼ばれ、ステルス爆撃機にも一部使われているという「反重力装置」は、いまだその原理が解明されておらず、さまざまな研究が行われている。そんな中、幸福の科学学園・那須本校(栃木県那須町)の学園祭「大鷲祭」で8、9の両日、中高生17人で構成する理科部が、ビーフェルド・ブラウン効果を用いた反重力装置の実演に成功した。UFOを高校生が造る時代が来るかもしれない。 実演では、幅6センチのアルミ箔で1辺90センチの三角形を作り電極とし、その上数センチのところに細い銅線を一方の電極として固定した。この電極間に2万から3万ボルトの電圧をかけると機体は宙に浮き、見学者の大歓声があがった。ビーフェルド・ブラウン効果は、片側の電極をとがった形状にし、電極間に高電圧をかけると負の電極から正の電極に向けた推進力が発生するというものだ。この効果について一般には、電極間にイオン風が発生しているためという説明がなされているが、それは破綻しているという専門家の指摘もある。もう一つの説としては、電気力を重力に変換して物質を浮かせているという専門家の論文がアメリカなどでいくつも出されている。

  • 特殊能力 ―― その1 ――

    あなたは、命を賭して守らなくてはならない者のために 闘わなければなりません。 相手は強敵です。 単純に、人間の身体能力の十倍はあります。 今のあなたでは、「死」は確実です。 そこで、一つだけ。 たった一つだけ戦闘に必要な特殊能力を、あなたに授けましょう。 イメージを働かせて下さい。 どんな特殊能力を希望しますか? ※制限 相手に死を与える力とか、一瞬にして勝利を得る力とか、 その類はNGとします。 わたしなら、高速移動(テレポート)できる能力を希望します。 卑怯かもしれませんが、相手に捕えられることなく、 地道に「こん棒」などの武器で、 何度も背後から攻撃をポカポカと繰り返します。 真空刃を発生させる特殊能力、 紫電を発生させる特殊能力なんかもいいなぁ……。

  • 人間の特殊な能力

    人間はどこかに障害があると、他の器官が発達するらしいですが、(例えば、目が見えない人は耳の感覚が発達したり、脳に障害があり知的障害があるが、絵の才能があったり計算速度が異常に速かったり記憶力がすごかったり)このような特殊な能力みたいなものって他にどんなものがありますか? スポーツにおける身体能力がアップするってことはあるのでしょうか?走るのが速くなった、みたいなことは聞かないような気がするのですが。 また、このような特殊な能力みたいなもので、科学では説明できないような不思議な力ってあるのでしょうか?

  • 陸上競技の100mとマラソン、両競技で金メダルは

    100mの世界記録はボルト(キューバ)の9.58秒で、マラソンの世界記録がキプサング(ケニア)の2時間3分23秒、オリンピックでも世界陸上でも、どっちでも、その他何でも、かまいませんが、100mとマラソンと、この長短両競技で金メダルを、これを狙う人間、いないのでしょうか? また、仮りに狙う人間がにいるとして、それって可能なのでしょうか?科学的に…? 教えてください。

  • 1m95~2m越えで特に運動能力が高い人は誰?

    2mを越える身長でもっとも運動能力が高いと思われる人は誰だと思いますか? 過去の人ものでも構いません。 もちろん、能力や競技によって求められるものは違うので一概に誰が一番とは決めにくいかと思うので、 2m以下と2m以上のカテゴリーでベスト5くらいまでを解説をつけて挙げていただけると幸いです。 私が知っている限りでは2m以下では陸上短距離の記録保持者のボルト、金メダリストで10年以上負けていなかったボクシングヘビー級のクリチコ。 2m以上では同じく2m15cm、150kgにして動けるボクシングヘビー級のワーレフ、 ドロップキックも出来るアメリカのプロレスラーのビック・ショーが思い浮かびます。

  • 人間は退化していますか?

    文部科学省が行った、体力検査の結果で、子供の身体能力は著しく低下していることが分かりました。ここで人間は退化していると思いますか?目に見えて人間の身体で退化している部分など知っている方がいらっしゃれば、教えて下さい。よろしくお願いします。